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「悪女(わる)~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?~(第6話)」日本の組織が仲間になる日は来るのだろうか?

今期のドラマの中では、これ、一番面白いと思う。古く出来上がった原作ということもあるのだろうが、それを今の時代に投げつけることで、今の日本の組織の弱体化の原因みたいなものが浮き上がってくる感じがする。ある意味、向井と江口は会社に革命を起こそうと思っているわけである。それが、「JK5」これが、女子管理職5割の略だとわかる人はほとんどいないから、社内暗号としては、なかなか優秀だ。その動きが一気に早まるという今日のラスト。ドラマの起承転結も、転に移るということである。

しかし、今回も今田が、笑顔で楽しそうに会社に出社するところから始まる。これがいい!!。日本の会社員がみんなこんな感じだったら、日本は、今からでも世界の中心になれるだろう。まあ、今回の今田は、後輩ができることでウキウキしてたわけだが、なんでもいいのである。今日、会社に行くとこんないいことがあると思いながら、ルンルンで会社に行くような文化になれば、日本の未来は明るいと思ったりする。

そして、新入社員が焦るばかりに勝手な暴走をして、クライアントを怒らせるという話。実際、大会社でこんなことは、ないだろうが、もし、こういう新入社員がいる大会社があるとしたら、私は頼もしいとも思う。早くから、失敗して学ぶことができるからだ。昔は、ここまでではなくても、新人から仕事をやらせて鍛えるということがあった。それが、今見ると、パワハラにみえたりするのが、厄介ですけどね。

そして、今日の100ヵ条のお言葉「先輩も仲間、後輩も仲間」。日本の組織にあって、仲間意識というものが、昨今は本当に弱いと思う。それは、飲み会や親睦会がうまく行かないこともあるが、それ以上に、職務の分割で、他の部署の仕事には立ち入らない文化が根付いてしまっているからだ。はっきり言って、このドラマに出てくるような大会社なら尚更だ。部署ごとが一つの会社みたいなものである、子会社も含め、ホールディングスという名目でくくるご時世だが、その組織は、バラバラであり、少し仕事ができない部署は、簡単に切り捨てられる現実があったりする。

そう、ここに出てくるような会社は日本にはないと言っていいと思う。大体、ここまで大きいと、部署の中で、半分は奴隷みたいな派遣社員だったりするのだ。大体、社会人において差別待遇があることを認めながら働くのが不自然だ。私は、何度でもいうが、今の日本の「派遣社員制度」は廃止、禁止すべきだと思っている。女衒みたいな、ピンハネ業も無くすべきだ。そう、私も、このドラマにあるように、組織には仲間意識がないと、その力が発揮できないと思うからである。同業種同賃金ができない、日本の企業など、問題外だと思う。

少し、脱線したが、ここでの話はそういうコンテキストのもとで見ると実に面白いわけである。まあ、今の日本の企業で「JK5」が本当に実現したら、本当に素晴らしいと思いますよ。

ということで、今田と向井理も近づいてきたし、鈴木伸之がなかなかいい味になってきたのも見逃せない。そして、今回から出てきた、石井杏奈、いつもと違ったエリート風の演技、なかなかよかったです。

まあ、今回の企画のtictokでの変身動画、ちゃんとできたら、効果ありそうですね。オチが、江口のオフショットからの変身動画が一番バズったというのは、面白かった。こういう、今だから描ける原作にはないような部分がうまくはまってきた感じはする。そして、今田と江口の相性みたいなのが、すごくいいことで、成立しているドラマなんだなと思ったりもする。

次週は、社内政治が動き出すみたいだ。楽しみ!

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