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「着飾る恋には理由があって(EPISODE6)」 愛の告白が美しくあれば、ドラマは成立する

ラストで、川口春奈が、横浜流星を「好き」だという。そして、上の写真のシーンだ。いい男といい女が綺麗に結ばれれば、それで画面は予想以上のハレーションをおこして、ドラマを輝かせる。そんなことを考えた後半戦の始まりというところ。

先週の最後に、川口の憧れの社長、向井理が現れ、なぜかシェアハウスにいるというところで終わった。そして、それは、スーツケースを盗まれたということで起こったハプニングだったことがわかるが、向井がここに現れることで、シェアハウスの波動が変わる。それが、嫉妬とかではなく、向井の前向きな気持ちが、若者たちに伝搬するという感じ。そういう点で、向井理という役者は、ここではもってこいの役者という感じだった。

向井を恋敵と思う横浜は、最初に拗ねているが、料理の話になって一気に彼を認めるようになる。中村アンも、絵画の話を持ちかけられ、「ここに、知ってくれてる人がいる」という感じで、嬉しそうな顔をする。そして、丸山隆平への恋心も表面化させるし、画に対しても、新しいことをやろうとする。

その丸山も、ホームページの意見を向井に聞くことで前向きになっていく。この辺りの向井のスーパーマン的な描き方、いや少しできる男の描き方はとても上手いし、迷える若者たちが、一気に覚醒に向かって歩き始めるみたいな感じがとても心地よい回だった。

そんな中に、横浜の過去を知る女性の話の伏線を入れたり、川口のバイヤーの夢の一歩を始めるだろう話が入ってきたり、先のドラマへのヴィブラートもつけながら、前回とは全く違うスタンスでドラマが動いていく感じが気持ちよかった。

その最後に、川口の綺麗な告白。やはり、最近の恋愛は女性から告白するものなのだろうか?とはいえ、その後に戸惑うわけではなく、そっと彼女を包んでしまう横浜は、天性の色男フェロモンみたいなものを持っている。

向井理が、「成功より挑戦を目指したい」という、この言葉は、なかなか若い時には出てこない言葉であり、そして、若者たちにはおおいに励みになる言葉でもある。あくまでも、挑戦する過程がワクワクするが人生なのだ。

そして、過去の挑戦の結果で、自分をミニマリストだとする横浜も、多分、これから少しづつ目覚めて、新たな挑戦を始める事になるシナリオだと思う。SNSを使ったりして、今風な青春ドラマにはうまく仕上がっているが、根底にあるものは、昔も今も同じである。ここから、まだまだ複雑系な恋人たちのダンスが始まるのだろうが、まだまだ最後までさまざまなダンスが見られそうなドラマで楽しみである。

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