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「転職の魔王様(第9話)」引きこもりと就職現場の可能性と

何回か前から、石田ゆり子が一人で担当し悩んでいた案件の物語。相手は中年の引きこもり。そして、彼は石田の元恋人という設定。なかなか、難しい設定を放り込んでくる。ドラマでは後でわかってくるようになっているが、彼は教え子のいじめに対して何も対応できなくて、彼を学校に行けない状況に追い込み、それに嘆き、自分も引きこもりになってしまったということ。

教師をやっていたということは、それなりに常識を持ち、社会への順応性が必要なわけだが、実際には、いろんな人間がそれをやってるわけで一括りにはできない。そして、ここで金子ノブアキが演じる教師のように、這い上がれないままになってしまうこともあるだろうとは思う。ただ、自分の殻から出るきっかけはなかなか他人には与えられないということだろう。

金子ノブアキ、どちらかといえば、風貌もあってアウトロー的な感じの役が多かった彼がこういう役をやるとは少し驚いた。まあ、なかなかの好演、こういう役ができるとなると、役者としては次のステージにいく感じか?

話は、成田凌がなんとかしようと立ち上がることで、金子が引きこもった原因になった教え子を探し出し、会社で引きこもりの再就職に関しての集まりを開くことで、金子をその教え子に合わせることにするという流れ。まあ、就職エージェントの会社が此処までやるのは、なかなか難しいだろう。実際に成田や小芝のような経験を持って、こういう職業についてるような人はあまりいないからだ。だいたい、それなりに仕事にやりがいを感じる人がこういう職業を選ぶことはあまりないだろうし、此処まで奇跡的に面倒見てくれるエージェントがあるとは私には思えない。

そういう意味では、此処では、石田ゆり子が彼らを会社に誘っているわけで、彼女のセンスがあってこういう会社が出来上がってるということなのだろう。とはいえ、自分に関係する人間に対しては、なかなかうまいアドバイスが出来ない。人間、そんなものであるのでしょうな。しかし、こういう上司役が似合う石田ゆり子、此処でも素敵ですね!

とはいえ、白州迅も加わり、シェパードキャリアという会社は、客観的に見てもなかなか素敵な会社に見えるのは、ドラマ的にも見せ方が上手いからでしょうな。そして、小芝風花という役者さんは、いろんな意味で、ドラマに良い風を吹かせる空気感みたいなものを持っているようです。ヒロインとしては地味目な方だと思うのですが、存在感がどんどん出てきているのはすごいですよね。次週、最終回ですが、小芝周辺の恋物語も含め、どんな仕事の話になるのか、なかなか楽しみです。


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