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「ユニコーンに乗って(第5話)」永野芽郁の笑顔に引っ張られる、ビジネスの可能性

この役は、永野芽郁のためにあてがわれたように、ビジネスの全体像と彼女の笑顔がシンクロしている感じがいい。今、活躍する女優さんとしては、最も笑顔が映える女優さんと言ってもいいのかもしれない。そう、このドラマ、彼女が主役であることで、見事にプロダクトも進んでいる感じ。そして、そこを見事にサポートする、元バンカーの西島秀俊。この役も、他のおじさん俳優ではなかなか難しいところがあるのかもしれない。ベストキャストが、ドラマをうまく動かしている。

今回が5回目ということは、一つの折り返し点と言っていいだろう。ビジネスコンテストで優勝するまでの顛末をとてもうまくまとめている脚本だと思う。そして、結果は、一人よがりのテクノロジーではなく、多くの人に愛されるテクノロジーを選んだことで、優勝できたということがとても清々しく、会場の全ての人の納得へと繋がっていく。確かに、西島が言うように、そこには「青春」があるし、思いを形にし、喜んでいただくと言うことが如何なるものか?と言う回答を端的に描いていることに好感が持てた。

そして、今回、とても丁寧に描いてあるのが、坂東龍汰、演じるところの海斗君である。ある意味、このプログラムは、彼がいなければ成立しないし、幅が広がらなかったことも、ドラマの中で十分に理解できるし、彼と審査員の松尾貴史のやりとりで、彼のプログラム能力がすごいところもわかる。そして、ずーっと、個の中でPCと向き合っていたものに対して、最後に、スペックを落とすと言う行為がいかに残酷なことなのかも見せている。そして、その彼を仲間に引き戻すのが、「たらこおにぎり」だったりするわけだ。そう、なんだろう、最後に、人を繋ぐのはアナログなアイテムだと言うところまで、結構、ドラマの1回分としては、かなり濃い内容であった。

そう、彼が前に出てしまった分、永野が西島にプレゼントした靴の効果みたいなものは弱かったかな。そして、本当にベストカップルなのは、永野と杉野であることも、ドラマの最後にしっかり描かれている。その分、石川恋を、そんなにうざい娘にする必要があるのか?とは思ったが…。

とにかくも、相手のハイスペックなものに対し、実用的、ビジネスとしての優位性で勝ったと言うところが今回の大きなところであろう。確かに、デジタルコンテンツは派手さと緻密なストーリー性みたいなものが重要になってきているのは確かだが、その最上級のものについていけているのは、まだまだほんの一部の人々であると言うことは確かだ。その部分、大きく、ビジネスを展開するところにどう誘うか?と言うところが実に重要な部分であり、そのコンテンツの向こうにいる製作者とユーザーが共に笑顔になる想定がとても大事であると、よくわかる今回であった。さあ、ここから、ビジネスとラブがどう展開するのか?なかなか後半も楽しみである

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