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2021年新作テレビドラマ放浪記

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2021年のテレビドラマの感想記録です。
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2021年11月の記事一覧

「ラジエーションハウスII~放射線科の診断レポート~(第9話)」仕事の適正と、恵まれれない環境と…。

医療ドラマなのだが、今回は労働環境の問題というか、自己承認欲を満たされない男たちの物語。日本社会の中で、この回のように働くことに悩んでいる方は思いの外多いだろう。一生懸命努力しても報われない人、自分の得意分野に気づいていない人。でも、そういう人たちは、結構いないと困る人だったりするんですよ。そういうことが、よく見える社会にしないといけないということなのでしょう。 そう、今回は八嶋智人演じる田中福男の物語。いろんな業種で倒産やリストラにあってきた、八嶋の過去が語られる。しかし

「日本沈没〜希望のひと〜(第7話)」これ、オチは日本は沈まなかったっていうことでもいいのかもしれないよね。

日本は沈没するという話を騒ぐ中から、政府の内部で、誰かがそれをないものにしようとしているということがわかり、またまた石橋蓮司が「日本は沈まない」と言い出す。その確証がアメリカのジェンキンス博士からのものだと知り、小栗旬は裏取りを杏にたくす。しかし、この二人にエロチックな感じが全く見えないのは、こういう話の中では失敗である。 大体、日本が沈没するのに、人間の本能を見せているのは田所教授だけで、それも食欲に走るというのは、昨今の文化なのでしょうか?明日にも、日本がなくなるという

「二月の勝者〜絶対合格の教室〜(第7話)」子供の放課後の行き場としての塾という空間

地下の秘密塾の全貌が明らかに。放課後に行き場のない子供たちのため、お金がなくて塾に行けない子たちのための、無料塾だったのですね。この塾の存続のために、柳楽優弥はルトワックを辞めたということ。だが、それをそのルトワックの加藤シゲアキに見せて、どうしようというのでしょうか?彼も講師として自分の方になびかせるということ?まあ、柳楽自身の塾に対する思い入れがあるのでしょうね。それが最後に見えてくる? そして、今回の主役はRクラスで、勉強に集中できない子の話。なかなか芸達者な子役だ。

「最愛(第7話)」15年前のことを追ううちに現在に殺されるという悲劇。田中みな実の女優としての行く末?

今回は、田中みな実のモノローグから始まり、彼女の死で終わる。彼女は、15年前の悲劇から逃れられないままに、時代に引き摺られ、吉高由里子を追い続けることで、知らなくては良いことを知って、殺されたというストーリー。及川光博がやった不正が、彼女を死に追いやったわけだが、これがドラマ全体の本質を描くためのフックな気はするが、それだけでもない気がする。だが、後3回くらいで収束するこのドラマの最後の展開へのブリッジ回であることは確かなようだ。 そう、今回は田中が何を追っていたのかは明確

「SUPER RICH(第7話)」ドラマのパロディを入れるのはテレなのか?まあ、結構、面白くなってきた感じはする。そして三章ものだったのね。

なんか、流れで結婚の話になっていき、赤楚のお母さんである美保純に白無垢を着せられ、そこで裏切り者が出たという電話。そのまま飛び出して、「ロンバケ」のパロディをやるという展開。これいるのか?とは思うが、ここのところを最初に仕込むのは面白い。ドラマをそのまま見ざるを得なくするには良い方法だ。 そして、裏切り者捜査が終わった後で、白無垢の意味を聞くという流れになり、赤楚との結婚がバレる。彼女を愛していた中村ゆりや町田啓太は落ち込み、会社を出ていく展開らしい。ここまでまとまってきた

「恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜(第7話)」視覚障害者の夢と、脳内に画像を送信できるようになる夢

二週間ぶりの第7話。話も終盤で、杉野遥亮と鈴木伸之が杉咲花の家で行われる奈緒の誕生日に招待される話。そして、いないはずだった父、岸谷五朗が帰ってきて、男同士話すことになるという流れ。岸谷が鈴木を気に入り、杉野にはちょっときつくいう感じは何か恋の温度差によるものなのだろう。なかなか面白かった。 そして、初めの方で視覚障害者の夢はどんなものだ?という話が出てくる。これは、初めて聴く話だった。過去に見えていた人は、それなりに過去の経験で普通に夢を見ることもできる人もいるということ

「ラジエーションハウスII~放射線科の診断レポート~(第8話)」現代人が付き合わなくてはいけない十円ハゲとの闘い

「好きでいることが大事」そう、趣味も恋愛も仕事も、好きと思えるものがあって、それを追いかけることに集中すれば、楽しい暮らしが送れるのだ。医療系のドラマには、そういう暮らしの本質を提示する役目みたいなものがあるとおもう。 今回は広瀬アリスの十円ハゲができたところから、高校の後輩がダイエットによる白髪、骨粗しょう症に侵されながらも夢を諦めないイタイケな構図。ある意味、原作も実際にあったことをヒントに描いているのだろうから、女子高生がこのような白髪頭になることはあるのだろう。なか

「日本沈没〜希望のひと〜(第6話)」サブタイトルが陳腐に見えてくる、他人を疑う国民の行く末…。

ここ2、3回ずっと書き続けているが、本当に原作に失礼なドラマである。というか、小松左京氏の関係者にOKをもらっているのだろうが、これ、脚本を読んでもらってそうしているわけではないのではないか?大体、原作と同じなのは、日本が沈むところだけ、主人公の田所博士が、途中で警察にしょっ引かれてしまうようなこと考える脚本家に任せられたこの作品。原作を原案と変えてみたって許されざるものだ。そう、このドラマ自体が許されないビジネスに見えてきた。 まず、今回から「日本沈没編」らしいのだが、大

「二月の勝者〜絶対合格の教室〜(第6話)」子供の化学反応という話。大人もこのくらい自由だったら社会も変わるのでは?

今回は夏合宿の話。確実に受験の2月に近づいていく。そう、夏から冬は思ったより駆け足にやってくる。ドラマの流れとしてゴール点が見えているドラマは、見ていて穿った見方をすることも少なく楽しめる。 ここまでは、子供たちの対親、対教師的な話だったが、今回は、子供対子供の話である。子供はすぐ仲良くなれると昔からよく言われる。なぜなら、基本的には入学した時には、同等に扱われるからだ。そして、学校に入った頃から比較されだす。私の子供の頃は、その中で金持ちも貧乏人も違和感なく遊べたりもした

「最愛(第6話)」15年前に、時を戻されて、そこに何を見せようとしているのか?

田中みな実の正体がわかる今回のラスト。何故に違う大学の学生が出てくるのか?彼女や吉高の弟と関わっていた及川光博もその田中の正体をやっと知ったところ?情報屋として弟とも関わっていたがなぜに?この辺りはどう考えればいいのか?そして、松下洸平が同級生の水崎綾女に電話して、軽く拒否られている感じは、15年前にいろんなことが置き忘れられていることを暗示する。弟が殺人犯でなくなって、「では、真実は?」と事は徐々に真実に近づいていこうとしている感じの演出はなかなか上手い。しかし、酒向芳さん

「SUPER RICH(第6話)」えっ!ここで愛の告白?まだまだ、先の不透明なドラマの流れ

菅野莉央の妊娠疑惑フラグが、今回も2回。全くそのオチが出てこないというのは、これがどんでん返しのフラグなのか?大体、初期メンバーの中で最も目立たない感じの菅野に何かさせようとしているのは、脚本的にはあまり上手さを感じないが、これで何か起こるのだろう?という時限爆弾的なものも感じさせる そして、こういう話にはよく出てくる「カジノ」の登場。赤楚がビビっている感じはありなのだが、そこに田山涼成が絡んできて、大勝負という成り行きとは。そして、勝負シーンが出てこないのは綺麗な流れで、

「ラジエーションハウスII~放射線科の診断レポート~(第7話)」笑顔や技術より患者に寄り添うこと…。

矢野聖人演じる悠木が、患者からのクレームを受けた末に倒れてしまう話。そして本田翼の父親の佐戸井けん太が、久保田の元に自分の病気のことを相談にくる話。そして、末期癌の患者、戸塚純貴の明るく生き抜く話。この3つの話をうまく混ぜ合わせながら、病院の患者に対する在り方みたいなものを語る1時間。なかなか良くできた脚本の回だった。このドラマも2シーズン目の終盤に入り、キャストたちのチームワークが抜群なのは、観ていて気持ち良いところ。なかなか恋愛模様は進展しませんが、ドラマとしては濃くなっ

「日本沈没〜希望のひと〜(第5話)」田所博士の人間性がおかしくないか?

話はこのドラマも5話で折り返しのようだ。そして、第一部が「関東沈没編」で第2部が「日本沈没編」ということらしい。なんで、こういう分け方にしたのか?現在の日本政府が何度大地震が来ても、その備えをしっかりしないことを揶揄しようとしているのか?よくわからないが、ドラマとしては、この前半5回分は、最初から書いているようにあまり誉められたものではなかった。だいたい、沈没するような地震がきた後には、それ相応の数の余震が来るわけで、それにより人の心が滅入るのは、私も「東日本大震災」で体験済

「二月の勝者〜絶対合格の教室〜(第5話)」「塾の科目に道徳はない」という名言

とかく、こういうドラマは子供と親の関係や、子供と子供の関係を描こうとする。まあ、その辺りを描かないと広くドラマにならないということがある。今回は、優秀な子が、親に「こんな成績でどうする」と言われ責められる話である。その親役は、金子貴俊。彼も、スーツを決めてこういう親役をやるような時代になったかと思った次第。そして、母親役はだれかと思ったら遠藤久美子。まあ、時代は流れるものだと思ったりしますね。実際でも、こういう親をやっている世代でしょうからね。 そして、子供の喧嘩になんとか