見出し画像

【月間100k】ウルトラマラソン攻略法

月間100k族が100kmレースのようなウルトラマラソンをやったら"月間100k"にならないじゃないか!? という突っ込みが入ることは想像するに難しくありませんが、あくまで"平均"の月間走行距離が100kmであることが月間100k族ですので、100kmウルトラ開催月の走行距離が200km近くになっても問題ありません。7~8月の暑い季節で楽に相殺できるでしょう。

......長い前置きはこの程度にして、月間100k族がそもそもウルトラマラソンに出場する意義を考えてみます。意義がないのものに出場する価値はありません。

・一定ペースを守らないと完走すら危ういシビアさの経験
・30kmの壁の先に必要な"精神力"を養う修業
・100kmサブ10達成して気分良くサブ3を狙う為のステップ

今回はウルトラマラソンの中でもオーソドックスな100kmレースを取り上げます。というのも僕は100kmレース以外走ったことがないので他の距離の戦術がよくわかっていません。また、厳しい高低差を"売り"にしているような山岳系ウルトラマラソンは想定外です。サロマ湖、四万十川、柴又100kといった平坦基調のコースの攻略法となります。(筆者のPBは'17四万十川の9:29:24で、通算で2度のサブ10経験があります)

まず、レースをスタート~60km地点までと残りの40kmの2つに分けましょう。それぞれのレースを一度にやってしまうと考えてください。まず前半の60kmですが、サブ10を狙うならばここを5時間半で通過(5:30/kmペース)するのが目安になります。これで30分の貯金が作られます。これができるとメンタル的にもゆとりが生まれます。例えば朝5時スタートのレースの場合だとすると10時半に60kmに到達することになりますので、日中の気温のピーク時に走らないといけない距離が短くなり、身体への負担が小さくなります。なお、ドロップバッグの回収時間はここでは計算に入れていませんが、速やかにこなすのがオススメです。(四万十川の場合はドロップバッグ回収が61.5km地点ですので考慮不要)

そして後半の40kmですが、"臨機応変"こそが戦略になります。身体がボロボロになりかけているか、まだまだ脚がフレッシュなのかはレース当日の気象条件にかなり左右されるため、特定の戦術はアテになりません。ですがみんなここでキツい思いをするのは間違いありません。基本的には前半で得た30分の貯金を上手に使っていくポジティブ思考作戦が効果的です。

・キロ6分ペース: 全く問題なし。そもそもロスをしていない。
・キロ6分15秒ペース: 大丈夫。4km走って1分失うペース。40kmなら10分しか損しない。余裕余裕♪
・キロ6分30秒ペース: 2kmで1分、20kmで10分。大丈夫、何とかなる♪

終盤になると吸水所で脚を止める機会が増えてきます。サブ10達成のためには5kmごとに立ち止まってしっかり給水するのをOKとし、その間のエイドは走り取り給水でやり過ごす必要があるでしょう。大体給水所で立ち止まると1分失うイメージですので、2.5km毎にこれを繰り返していては勝負になりません。

70km地点、80km地点、そして90km地点を通過する際には、通過タイムから残りの貯金をざっと計算し、エイドでのロスタイムと自分の身体の状態を鑑みてゴールに軟着陸できるペース配分を弾き出します。走りながらそんなの考えられない!と思うかもしれませんが、ウルトラマラソンはフルマラソンほどのスピードは出ていませんし、後半のスピードダウンの主要因は"脚の痛み"ですので、脳を動かすことはきっと可能でしょう。

目標タイムがサブ10以外の場合も含めて、ざっと試算したのが、以下になります。参考にしてみてください。

サブ10狙い: 60kを5:30, 残りを4:30
サブ10.5狙い: 60kを5:45, 残りを4:45
サブ11狙い: 60kを6:00, 残りを5:00
サブ12狙い: 60kを6:30, 残りを5:30

12時間を超えるのは、脚が痛くて走れない、といったアクシデントが何かしら起きてしまっている状態と考えられますので上記のイメージタイムから除外しました。基本的に目標として設定すべきではありません。

今回のまとめ:
・100kmウルトラマラソンは60km40kmに分ける
60kはなるべく速めにこなし後半40kへの貯金を作る。昼間は暑くて疲労度が段違い。
・後半40kはみんなツラい。貯金を使いながらゴールにたどり着くように頭で考えながら走ろう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?