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落合陽一「日本再興戦略」幻冬舎、2018年(読書日記)

こんにちは。るきです。

読もうと思った理由

 なんか落合さんは頭が良くてカッコいいような気がするので、その人がどんなことを考えているのか知りたかった。落合さんくらい評価されている人が「日本ってなんかもうダメじゃね?」という雰囲気の中、日本を捨てるのではなくて「まだいける、変えられる」と言ってくれることが心強いと思ったから。

読み終わっての散らかったままの感想

 一番の感想の表出は、今まさにこの文章を書いていること。やることの意味とか、リターンとか、考えこむ前にまず思いついたことを実現してみよう…という気になった。

 「再興」と聞いて「苦しい状況にいる私を救ってくれる」という救済のようなイメージを勝手に抱いてしまっていた(ことに読み終わってから気づいた)が、彼の提案は「楽な道の提示」ではなく「勝てる可能性の高い、戦い方の方針づけ」であった。確かに勝ち目はあるのだろう。けれど、多くの人にとって「ワクワクする」というよりは「え〜シンドいわ…」と思われるような過酷な内容のように思えた。まぁそもそも本で書いているんだから、わざわざ読むような人だけが読めば良いのであって、本当に万人に共感してもらうつもりはないのだろうけど。
 p .170「地方自治体によるICOの可能性」はとても面白そうで現実に見てみたいと素直に思ったが、当然競争になるため上手くいく自治体もあれば、スベる自治体も出る。ちゃんと魅力を明文化し、魅力が足りないのであれば環境をつくってアピールするなどのマーケティングができれば、どんな田舎でもやりようはあると思う。しかし、そんな芸当ができる自治体がいくつあるんだろう?結局、東京のマーケティング会社にお金が落ちるだけなんじゃなかろうか(5Gが広まれば、田舎に所在しながら最先端マーケティングができる会社も増えるのかもしれないが)。日本にある全自治体数だと1700を超えるらしい。

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そんな群雄割拠の中で「このプランは推したい!」と思えるだけの内容を作らねばならない。選んでもらえる(金を出してもらえる)のはせいぜい2つか3つ、なにがしかの検索条件で上位TOP3に入らないとまず選んでもらえないだろう。そう想像するとなかなか過酷なことだ、と私は感じた。(プランを否定しているわけではなくて、むしろ昭和の遺産を食いつぶしてきた今、それくらい頭を必死に使うべきであるとは思う)

 序列のない士農工商の考え方は面白いと思った。選べる職業に限りがあるというとネガティブな感じがするが、身近な主人が生まれながらに家業を継ぐ運命にありながら非常に前向きに捉えているので、むしろ決まっている方が努力する方向が分かりやすくていいのかもしれない。就活で迷走した自分にとっては、指針はむしろ欲しかった(ただ本当に普及させるのであれば、士農工商という言葉を使う限り序列のイメージがどこまでもついて回り、要らぬ風評被害を被ると思うので、別のなんかそれっぽい横文字にする必要はあると思う)。美術畑にいた自分としては、無から有を生み出す「工」とか「農」がもっとフューチャーされてほしい、と強く思うのでより共感した。
 これからは皆が百姓になっていくという話は、会社からドロップアウトし、主人の家業に入ることになった自分にとっては勇気づけられる内容だった。副業の禁止された会社員だととにかく「専門的」(※他所でも通じるとは言っていない)にならざるを得ず疲れてしまったが、自分でポートフォリオを作っていくという考え方は、純粋にワクワクする。どこかが破綻しても、どこかで食いつなげていける。いたくもない会社にしがみつく必要はない。「一億総アーティスト時代」という言葉と、示していることは同じなのかなと思った。

 5Gが到来した世の中の予測は読んでいて面白い一方で、これからの仕事のあり方をきちんと5G世界基準で考えないと、時代遅れになると危機感も覚えた。スカイプ(二次元)のようなオンライン会議は限界があるが、VRのような形で会議に出席できるようになれば、本当にほぼほぼオンライン会議だけになるように思う。オンライン会議でできないことは、同じ盆に入ったお菓子をみんなでつまむことだけかもしれない。
 仕事によって場所に縛られなくなれば、旅行にもいけるし、引越も希望のままにできる(してもいいし、しなくてもいい)。コロナ禍での経済ダメージをみると、人が自由に動き回れることでの経済効果って凄まじいパワーがあるんだと分かる。

 リーダー2.0の考えが広がると、鬱で悩む人が減ると思う。あと他人を無意味に傷つける人も減ると思う。「こうあるべき」が1つしかないと、ほとんどの人が落第になってしまう。だから落ち込み、悩み、ストレスでいっぱいになってしまう。いろんな人がいて良い、という世の中にしたい。

 自分は哲学科出身だけれども、西洋的なことが主で東洋哲学はほとんど触れたことがない(そのことがまさに欧米幻想があることを示す一例)。歴史や哲学をもっと勉強したい。


 ここに書かれた再興戦略がどのくらい実現するのかは分からないが、望むと望まざるとを選ばず今のままではいられないことは確実。どう転んでも過酷ならば、せっかくなら明るい未来のために、ありたい自分であれるように、時流に乗りたい、時流を作る側になりたいものである。

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やったぜ
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ひとりで消化せず、ちゃんと世の中に発信しようと思い、書き始めました。「スキ」を押すと記事が面白くなる(かもしれない)
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