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なぜ無名の素人が重量級ボードゲームを作り始めたか

今まで遊ぶ側だった無名がなぜボードゲームを作ろうと思ったか。そして、なぜいきなり重量級のボードゲームを作ろうと思ったのか。

きっかけ

きっかけは買ってきたテラフォーミング・マーズを遊ぶためにタイルを抜いている時でした。

「このタイルを抜き終わった紙もったいないよなぁ…」

連れ合いが海外のボードゲームを好んで遊んでいたこともありタイルを使用するゲームが多く、新しいゲームを買う→大量のタイルを抜く→ゲーム開始という流れが多く、2人ともタイルを抜き終わった厚紙を「なんか勿体なくて捨てられない…」そんな気持ちがあったため、所持しているボードゲームの箱の中には大抵利用される予定のない打ち抜き終わった厚紙が入っていました。
しかし、このテラフォーミング・マーズを買った数日前にTwitterでとあるアカウントが「ボードゲームのタイルなどを抜いた厚紙を捨てるか捨てないか」という趣旨のツイートがありリプライに「箱の中身がずれないために捨てない」「勿体なくて捨てれない」という意見がありこの気持ちの人間は自分たちだけではないのだと思いました。そして、ふと“タイルを抜いたあとの厚紙もゲームに使用するボードゲームを作ろう!!”っと思い立ったのです。それがボードゲームを作成しようと思ったきっかけでした。

抜いた厚紙をどのようにゲームに使用するか

“タイルを抜いたあとの厚紙を使用したボードゲーム”最初はそれしか決まっていませんでした。そもそも抜いた厚紙をどのようにゲームに使用するかを考えた結果、タイルを抜き終わったあとの穴を活用できないかと考えました。
穴を活用する方法は複数存在し、“穴より大きいものを厚紙と一緒に持ち上げる”、“穴より小さいものを嵌める”、“紙などと重ねて穴の部分だけ見えるようにする”などを思いつきました。その中でも“紙を重ねて穴の部分だけ見える”というギミックが気に入り、紙を複数枚用意し選んだ紙によって結果が異なるというシステムを入れようと思いました。
これは現在ゲーム内では「神の祝福」という名称になっています。

テーマの決定

厚紙と紙を重ねる。それしか決まっていませんでしたがこのとき既にテーマはファンタジーにしようと決めていました。理由は私が魔法などのファンタジーが好きだったことが大きいですが、ファンタジーであれば多少設定がおかしくても「まぁ、ファンタジーだし」で済まされると思ったからです(笑)人間はどうしても自分が詳しい分野についての間違いは気になるものです。そして人によっては間違いが気になって集中できないこともあります。ですがファンタジーであれば、ある程度の概念みたいなもの(マナなど)はありますが細かい決まりはありません。空想ですから自身の解釈とは違っていても“この世界ではこういうものなのか”と納得できるのではないかと考えファンタジーにしました。また、ファンタジーの中でも魔法が好きなので魔法を使う魔法使いをメインにしようと決めました。

なぜ重量級になったのか

さて、本題です。この時点で決まっていたのは“抜いた厚紙と紙を重ねる”システムと、“ファンタジー”というテーマと、“魔法使い”という題材です。ここからなぜ重量級ボードゲームを制作したのか。理由は2つあります。

1つ目の理由は簡単で「最近遊んでいるゲームが重量級だったから」です。家にあるゲームはバトルラインなどの軽量級もありますがKeyflowerやViticulture(ワイナリーの四季)やSCYTHEなど比較的重めのゲームだったので私が制作したゲームも重量級になりました。中でも私はワイナリーの四季が大好きだったので「偉大な魔法使い」でもカードを使用したいと考えていました。
ただ、ワイナリーの四季が好きな一方でカタンなどのプレイヤー同士のやり取りも取り入れたいと思い「偉大な魔法使い」はカタンのように協力しつつたった一人の優勝者を目指すゲームになりました。

2つ目の理由は「特注の抜き型を作る関係上、小箱では値段設定が難しいから」
通常、タイルの打ち抜きは無駄を無くすため、余白を最小限にして効率よく配置されています。しかしそれでは私が制作するボードゲームで使用するには難しかったため、打ち抜く形や場所を指定した特注の抜き型を作成する必要がありました。特注の抜き型は大きさや複雑さにもよりますが十万ほどかかりどうしても費用がかさみます。型だけあっても使わなければ意味がないので紙や印刷代、打ち抜く加工費用などを考えると比較的低価格な軽量級で販売するためには大量生産する必要がありました。しかし、全くの無名が大量に作ったところで在庫の山になる確率の方が高いと思い、作りたいものを削り無理に価格を下げるのではなく、より世界観を作り込み重量級にして多少高くても購入してもらえるようにしよう決めました。

これが全くの無名素人が重量級ボードゲームを作り始めた理由です。

次回はみさき工房杯について執筆予定です。もしよければ次回も読んでいただけると嬉しいです。

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