粉野瑠衣

片隅で書きます。

上半期

 2020年1月は何をしていたかな、なんて考えていたらまぁまぁ映画を観たり、美味しいごはんを食べたりしていて、まさかこんなことになるとはつゆも思っていなかった感…

【短編】楽園

 男は楽園にいた。晴れ渡る空、一番心地良い気温、鳥たちはさえずり色とりどりの花々に囲まれ、今まで着たことのない、肌触りの良い衣を纏っていた。  行きかう人々は皆…

【短編】会議は踊らない

 誰も発言しなくなってから数分が経つ。重い空気が会議を支配していた。 皆固唾を飲み、様子を見守る。沈黙は金なり、とは誰が言ったのだろう。ここでは金でもなんでもな…

【短編】キャラメル、一粒

雲の合間に太陽が顔を覗かせる。蝉の声はまだ聞こえないが、体育の授業の号令が聞こえる。 少女は保健室の戸をそっと開ける。 「せんせー、おなか痛いです」と同時に小さ…

書きつづけるのみ、である

【短編】妄想ロンドン旅行ver2.0

「というわけで相沢、俺はこのウィルスが落ち着いたらちょっとロンドンにでも行こうと思う」 「いい考えだ木下、しかしこのプロジェクトを落ち着かせることが最優先事項だ…