ラグビー大学選手権ベスト15 FB編(河瀬諒介と雲山弘貴)

さあ本日はFB編。

現代ラグビーにおいては大きく分けて2つに分類されると思います。1つはランナー。持ち前のランニング能力でカウンターからラインブレイクを狙いに行くのが得意な選手。松島選手のようなイメージですね。もう1つはキッカー。2人目のSOのような役割でロングキックを武器に戦う選手です。こちらは五郎丸選手といったところでしょうか。

大学ラグビーのFBもこの2種類に分類されるのではないでしょうか。

15番 奥村翔/帝京大学

FBはこの人、帝京大学奥村選手を選びました。彼は今シーズン、本来の主将である松本選手がなかなか出番を掴めない中、副将としてチームを支えました。彼は上記で分類した場合には前者のラインブレイカーです。帝京大学が本来最も得意とするアンストラクチャーからの攻撃を最後尾から繰り出します。どちらかというとステップで抜くというよりもランニングコースで抜くタイプですね。

また奥村選手は元々SOだったということもありパス、キックともに非常に器用にこなします。SOがブレイクダウンに巻き込まれた際などは何事もなかったかのようにSOに入り第2のSOとしての役割を果たします。奥村選手がいない来年の帝京BKは彼の偉大さを実感するでしょう、そんな選手です。

そして今回は選ばなかったもののやはり今後の日本を背負うこのメイン2人に触れないわけにはいかないでしょう。

早稲田大学河瀬選手と明治大学雲山選手です。彼らは昨年3年生でしたが既に早明戦で1年生の時から対戦している日本の宝です。

まずは河瀬選手。彼は明治大学のレジェンド、河瀬泰治選手を父に持ち東海大仰星時代から全国区の選手として活躍していました。勝手に明治に進学するものと思っておりましたが、ここで早稲田を選択。その後は1年生から15番を背負い活躍を続けています。河瀬選手も本来、間違いなく前者のラインブレイカーの選手です。しかし今シーズン、筑波戦でSOとして起用されるなどその能力を進化させようとスタッフの意気込みが垣間見れ、その成果もあり、ランニングだけではなくパスなどもスキルアップしてきましたね。こちらはまだまだ高いレベルではありませんが、更なる成長が期待できそうです。

一方、雲山選手。彼が主力として紫紺を着始めたのは昨年からですが、大器ぶりを見せつけてますね。彼は後者の選手で持ち味はロングキックとランニング能力です。ロングキックは言うことなしの飛距離を誇り(精度は課題ありです)、ランニング能力もフィニッシャーというよりかはラストパスをタイミングよく放る選手、そんな表現が合うのではないかと思います。昨年はサンウルブズにも召集されその能力に磨きをかけました。雲山選手も課題のコミュニケーションを克服すれば日本を背負う人材になることは間違い無いでしょう。

そして今年、大学ラグビーFB界に新星が現れました。日本大学普久原選手です(昨年から出場していたようですが存じ上げませんでしたすいません、、、)

普久原選手は沖縄のコザ高校出身の2年生で、左足から繰り出されるロングキック、サントリーの小野澤選手のようなステップでラインブレイクを繰り返すランニング能力、経験のあるハンドボールを生かしたハンドリング能力、どれをとってもダイヤの原石です。コザ高校ではその才能ぶりから2年生から主将を務めたとか、、

人間性に関しては未知数ですが、間違いなく今後の日本を背負う人材といえるのでは無いでしょうか。まだ2年生ということで今後が楽しみですね。


ここまで連載お付き合いありがとうございました。大学ラグビーは4年という限られた期間、離職率25%というとんでもない組織の中で4年生がどれだけまとめられるかが大事になってきます。今年の天理は松岡主将中心にまとまることができた故の優勝であったのでは無いでしょうか。

来シーズンはどこが優勝するのか楽しみですね!

それではまた

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?