見出し画像

RGW秘術ウィッチ解説記事【Shadowverse】

・はじめに

Shadowverseプロ、AXIZ所属のRumoi(@ru_switch)です。
今回はRGW環境の秘術ウィッチについての解説記事を書きました。
本記事は有料設定となっていますが、8割が無料公開部分となっており、その部分だけで本旨を理解していただけるようになっています。
有料部分はあくまでおまけですので、筆者の活動の支援の意味合いで購入していただければと思います。
Ratingsや地方大会などの残る競技シーンで勝ちたい方の参考になれば幸いです。

※有料部分は主要対面(フラムグラスネクロマンサー、秘術ウィッチミラー、共鳴ネメシス)を除いた、使用率が低めなデッキに対するマッチアップ解説となります。

Ratingsでの秘術Wの戦績(2022年8月3日現在)

※Ratingsとは非公式のシャドウバースのレート制マッチングサービスのこと

21期前後半の累計戦績
21期前半戦ではほぼ秘術W固定で最終1位も達成している

実戦でほぼ全ての対面に対して高い勝率を叩き出すことができている。
先攻を取っている回数が多いものの、戦績から見て取れる通り後攻でも十分な勝率を出すことができる。(後攻が厳しいミラーマッチで先攻をとりすぎであり、収束したら勝率はある程度下がるだろうが)

・デッキリスト

筆者が現在使用している構築 オーソドックスな40枚

・デッキコンセプト

秘術ウィッチは《スペリオルコントラクター》や《アシッドゴーレム》をはじめとした、高打点札を複数枚組み合わせて削り切るバーンデッキである。
新カードパック「極天竜鳴」によって追加された、《工房の錬金術師・ノノ》と《遥かなる叡智・レヴィ》によって、土供給と消費が安定するようになり、どのようなゲーム展開にも対応できるデッキへと強化された。

《遥かなる叡智・レヴィ》
ファンファーレで《紅蓮の魔術》を手札に加える。
即時打点になるだけでなく、手札に抱えておくことでOTKに備えることもできる。

進化時効果が秘術ウィッチの弱点であった横展開による攻めへの解答になっている点も優秀。

基本的には大量のバーンで6、7ターン目の決着を目指していくデッキであるが、新カード2種のおかげでOTKや2ターンでの分割リーサルを狙う長いゲームプランを選択することもできるようになった。

・採用カード解説

確定枠

筆者が3枚採用を推奨するカード群。(本記事では便宜上確定枠という表現をとっている)
ほとんどがデッキを成り立たせているカードのため、一部減らされることがあるカードについてのみ触れていく。

《アストラルシャーマン・ライリー》
筆者がRSPT 2nd season予選にて減らしていたカード。
当時はコントロール対面での評価が低かったこと、フラムグラスネクロマンサー対面で弱いこと、ミラーマッチへの寄与度がそこまで高くないと考えていたことから枚数を減らしていた。
実際には、それらのマッチアップにおいて打点札を揃えつつターンを引き延ばすために重要な役割を担っている。

《氷塊のゴーレム》
同じくドローソースである《一世の探求》と比較されるカード。
今環境の秘術Wは、《工房の錬金術師・ノノ》によって手札のフォロワーを《大地の魔片》に変換することができる。そのため、《氷塊のゴーレム》に土を使う余裕があり採用されるようになった。自身がウィッチフォロワーでもあるため、融合の種にもなることができるのも偉い。

また、秘術ウィッチは《スペリオルコントラクター》や《アストラルシャーマン・ライリー》の存在から、スタック7消費が重要である。序盤ただ手札を入れ替えるだけの《一世の探求》とは違い、《氷塊のゴーレム》はスタック消費にも貢献できる。
《一世の探求》の大量ドローはロングゲームになった時に役立つ効果だが、秘術ウィッチは6、7ターン目に早期決着となる展開も多い。
以上の理由から、《氷塊のゴーレム》の方がドローソースとしての活躍の場は多いといえる。

選択枠

残りの4枠に主に採用されうるカードは上の画像の5種類がメジャーだろう。
《炸裂の魔女》と《極冠の幻想獣》は特別弱くはないが、環境上位デッキに対する役割が乏しい。《大地の魔拳》、《一世の探求》、《プレデターゴーレム》の3種類から4枚選択するのがベターな選択と言えるだろう。

《大地の魔拳》
1枚あれば毎ターンの処理と打点を兼ねる効果を持ち、継続的にライフプレッシャーをかけることができる。
このカードの存在によって、安易な盤面展開を許さないのが秘術ウィッチの強みでもあり、裏を返せば特に意識してケアされやすいカードとも言える。

1枚でゲームをつくれる半面、被りが弱くケアされがちなカードであるので1~2枚採用が無難だろう。

《一世の探求》
序盤はただ手札を入れ替えるカードでしかないが、ロングゲームになった際やコントロール対面などでは真価を発揮する。
秘術ウィッチのロングゲーム展開≒大量の打点を求められる展開であるため、一気に4枚のドローを見られるのは魅力的。

お互い打点札・回復札をプレイし、消耗しきった後のミラーマッチでリソース勝ちを実現する役割もある。

《炸裂の魔女》
秘術ウィッチの採用候補の中では稀な、3ターン目にプレイして強い3コストフォロワー。
処理強要フォロワーでもあるので、4ターン目の《工房の錬金術師・ノノ》による盤面押しをする展開とも相性がいい。
モノヴァンパイアの《アビスドゥームロード》に対するカウンターとしても有効で、環境にモノヴァンパイアが多いなら採用したい。

現状はモノヴァンパイアの数は少なく、3ターン目以外でプレイして強い局面が少ないのがネックで採用率は低め。

《極冠の幻想獣》
前環境までは、本体の盤面展開+高打点が対コントロールデッキに有効であったため採用されていた。
しかし、《遥かなる叡智・レヴィ》と《工房の錬金術師・ノノ》の追加で、コントロール対面の打点を溜め込むプランが現実的になって採用する理由がなくなってしまった。

採用する場合、アクセラレートによる処理+ドローの方を評価して採用することになるが、現状有効なマッチアップが宴楽ヴァンパイアくらいしかない。

《プレデターゴーレム》
コントロールエルフ、共鳴ネメシスなどのコントロールデッキや、進化連携ロイヤルなどの盤面デッキに対する、OTK補助や盤面制圧などで無類の強さを発揮する。
また、秘術ウィッチミラーの先攻4ターン目の《工房の錬金術師・ノノ》に対する唯一の回答になりうるカードでもある。
序盤に引いた上で一定のスタックを2~3ターン維持しなければならず、上振れ下振れが激しく扱いづらいのは否めない。
ウィッチフォロワーであり、《工房の錬金術師・ノノ》に融合できるのがせめてもの救いではある。

・デッキ相性

これ以降の項目では筆者が使用しているリスト40枚を前提に解説していく。

vsコントロールエルフ 55%~60%
vs連携進化ロイヤル 60%
vs秘術ウィッチ 50%
vsスペルウィッチ 50%
vsフラムグラスネクロマンサー 55%~60%
vs宴楽ヴァンパイア 50%
vsモノヴァンパイア 60%
vs守護ビショップ 40%
vs回復ビショップ 40%
vs共鳴ネメシス 45%~50%
vs人形ネメシス 50%

以上が筆者の秘術ウィッチの相性認識である。
守護ビショップ、回復ビショップをはじめとしたビショップは、環境デッキの多くに不利をとることから、競技環境ではほとんど見かけることはないと言っていい。
そのため、秘術ウィッチは明確な不利対面が少なく、練度を上げれば高い勝率が期待できる。

・基本的なマリガン

◯常にキープ
《ブルームウィッチ》

1コス土1枚目:優先度は《禁書庫の番人》>《ルインソーサラー》

◯高頻度でキープ
・《魔力の充填》:秘術ウィッチ対面の単キープ、vs宴楽ヴァンパイア後手のキープ非推奨。

・1コス土2枚目:秘術ウィッチ、宴楽ヴァンパイア対面のキープ非推奨。

・先攻《工房の錬金術師・ノノ》:vsエルフ、ネメシス対面以外単キープ。《ブルームウィッチ》or《氷塊のゴーレム》セットでvsエルフ、ネメシス対面にもキープ。


◯複数枚でセットキープorマッチアップによってキープ
・後攻スペリオルコントラクター:《禁書庫の番人》or《ルインソーサラー》+《ブルームウィッチ》とセットキープ。

・先攻《ストーンバレット》:《禁書庫の番人》or《ルインソーサラー》or《工房の錬金術師・ノノ》+《ブルームウィッチ》とセットキープ。

・後攻《ストーンバレット》:vs宴楽ヴァンパイア単キープ。

・後攻《強欲の魔女》:vsエルフ、ロイヤル、ネメシス対面単キープ。vsネクロマンサー、vs秘術ウィッチ、vs宴楽ヴァンパイア対面序盤札十分ならキープ。

・先攻《遥かなる叡智・レヴィ》:ウィッチorネクロマンサー対面《禁書庫の番人》or《ルインソーサラー》とセットキープ。その他対面(宴楽ヴァンパイア除く)《禁書庫の番人》or《ルインソーサラー》+リソースとセットキープ。

・後攻《遥かなる叡智・レヴィ》:宴楽ヴァンパイア以外に《禁書庫の番人》or《ルインソーサラー》とセットでキープ。

・後攻《大地の魔拳》:vs宴楽ヴァンパイア対面《禁書庫の番人》or《ルインソーサラー》or《工房の錬金術師・ノノ》とセットキープ。

・後攻《アシッドゴーレム》:vsネクロマンサー、vsウィッチ横2枚で土供給できそうかつリソース繋がりそうならキープ。

・後攻《工房の錬金術師・ノノ》:《ブルームウィッチ》とセットキープ。vs宴楽ヴァンパイア、vs共鳴ネメシス対面単キープ。

・《プレデターゴーレム》:vsエルフ、ネメシス対面先後問わず《魔力の充填》とセットキープ。vsロイヤル先攻《魔力の充填》とセットキープ、後攻《魔力の充填》+《ストーンバレット》or 2コスフォロワー or《工房の錬金術師・ノノ》とセットキープ。

・先攻《氷塊のゴーレム》:vsエルフ、ネクロマンサー、ネメシス対面に《禁書庫の番人》or《ルインソーサラー》or《工房の錬金術師・ノノ》とセットキープ。

・基本的なプレイ指針

序盤(1~4T)

秘術Wの序盤は土供給、土消費を繰り返しながらドローを進めたり打点を溜め込む段階となる。
まず目指すのは、《スペリオルコントラクター》と《アストラルシャーマン・ライリー》がアクティブになる7スタックを消費すること。現在の手札でどれだけの土を用意できて消化できるのかを把握し、足らない部分を埋められるようにプレイする。(ex,土が足りないならノノへ無理にでも融合する、処理を諦めてドローを進めるなど)
効率の悪いスタック消費の仕方をすると土不足に陥りやすいので注意が必要だ。

・スタック消費ミスの例
①《ブルームウィッチ》2消費+《遥かなる叡智・レヴィ》進化2消費+《大地の魔拳》2消費+《大地の魔拳》2消費のような《大地の魔拳》×2で達成する形。6消費→8消費のスタック消費の仕方が非効率で土不足になりやすい。
②《ブルームウィッチ》2消費→《遥かなる叡智・レヴィ》進化2消費→《アシッドゴーレム》3消費のような《アシッドゴーレム》で最後に達成する形。ぴったり7スタック消費ではあるものの、この手順だと《アシッドゴーレム》進化を挟めないので土不足の時は注意。《遥かなる叡智・レヴィ》進化せずとも処理が間に合いそうである、打点が足りそうであるなら先に《アシッドゴーレム》進化で土を供給しておきたい。

中盤以降(4T~)

秘術ウィッチは比較的早期リーサルの目があるデッキなので、中盤からはリーサルを見据えたプレイをしていく。
特に進化権の温存をするべきかどうか、スタックの過不足がないかには気を使うようにしたい。

・進化権温存の意義
秘術ウィッチはリーサルターンに《スペリオルコントラクター》が絡むことが多い。その際に進化権を残しておくことで、2打点追加出来たり、横のフォロワーを進化させて守護を突破することができる。
また、処理を進化に依存しているデッキなので、回復や多面守護などでゲームを引き延ばされた際、進化権が残っていると立ち回りやすくなる。
目先の割り切りリーサルに飛びつかず、進化権を温存して長いゲームをする択を常に検討するようにしたい。

・スタック管理
スタック管理は常に重要であり、基本的には土不足を考慮することが多い。しかし、リーサルターンに限り《スペリオルコントラクター》や《工房の錬金術師・ノノ》から出る《ガーディアンゴーレム》が横に広がるため、土が過剰にあると盤面数が足らなくなる恐れがある。

・スタック管理必須なリーサルパターンの例
①スタック3 《アシッドゴーレム》+《スペリオルコントラクター》×2+《紅蓮の魔術》 = 6PP19点(進化込み21点)

②スタック4 《ガーディアンゴーレム》+《アシッドゴーレム》+《スペリオルコントラクター》+《遥かなる叡智・レヴィ》+《紅蓮の魔術》 = 7PP17点(進化込み19点 進化がある場合スタック5でも可)

③スタック6 《ガーディアンゴーレム》+《アシッドゴーレム》×2+《スペリオルコントラクター》 = 7PP20点

基本的には《工房の錬金術師・ノノ》、《アシッドゴーレム》、《スペリオルコントラクター》が複数枚絡む場合に盤面数が足りるか気を付ければ良く、上記のようなパターンを抑えておけば問題ない。
《スペリオルコントラクター》自滅で土に変換したり、《アシッドゴーレム》進化で自滅できると盤面に余裕が生まれるパターンなどもあるがこちらはアドリブになりがち。

打点を叩き込んでリーサルを目指す以外にも、先攻の場合や相手の動きが弱い場合、4ターン目の《工房の錬金術師・ノノ》から盤面で押していく展開も勝ちパターンになり得る。
この時に注目するべきなのが、5ターン目に強い処理+盤面の押し付けが可能であるかどうかだ。《アシッドゴーレム》や《遥かなる叡智・レヴィ》を進化させたり、《大地の魔拳》や《ストーンバレット》で盤面を処理することで押し付け継続ができないのであれば、せっかく《工房の錬金術師・ノノ》をプレイしても簡単に対処されてしまう。

打点不足かつ《工房の錬金術師・ノノ》による盤面押しも狙えないのであれば、OTKプランや分割リーサルを狙って、ゲームを引き伸ばしつつ打点札を探しに行くことになる。

・各カードの扱い方

《スペリオルコントラクター》

〇セオリー
基本的に1コスト5点疾走として扱いたいため、スタック7消費するまではプレイしない。
また、リーサルターンにプレイする場合は盤面を圧迫するので注意する。先述したスタック管理を徹底したい。

《スペリオルコントラクター》を自滅させることで4/4疾走を出しつつ盤面を空けて土を供給できる。《強欲の魔女》のリーダー付与効果で次ターンのスタックを用意したり、リーサルターンに《大地の魔拳》や《プレデターゴーレム》のためのスタックを用意するなどは頻出。

〇レアケース
例外として1ターン目にプレイすることがある。条件は以下の通り。
①手札に土消費しかなくて、7消費が遠くどこかでプレイせざるを得なさそうなとき。
②《スペリオルコントラクター》が複数回攻撃できて、打点として貢献しそうなとき。
③《スペリオルコントラクター》が早い段階で破壊されて土としての役割を担えそうなとき。

①の条件を満たしていることを前提に、②or③のいずれかの条件も追加で満たしているのであればプレイして良い。

実戦で1T《スペリオルコントラクター》をプレイするべき手札。後1《ストーンバレット》は割り切ってプレイしてライフを削りに行く。
実戦で《スペリオルコントラクター》をプレイするべき手札②

上の画像は相手に《御宿の幽霊犬》や《ジャーニーゴブリン》をプレイされても土として使うことができ、プレイされなければ複数回殴れるのが主張。
《スペリオルコントラクター》2枚あるため1枚気軽にプレイできるのも大きい。

《ブルームウィッチ》

〇セオリー
スタック消費と土供給を同時にこなしつつ、手札を減らさないこのデッキの潤滑油。手札さえ減らなければ何かしらの形でスタック数を確保できることも多く、極力2スタック消費してプレイした方がいい。
特に《工房の錬金術師・ノノ》がある時は、無理にでも2スタック消費してプレイする。《工房の錬金術師・ノノ》の融合効果のおかげでその先で手札事故が発生することがほとんどなく、早めのスタック消費の恩恵を受けられることが多い。

《禁書庫の番人》を融合して2スタック消費2ドローとしてプレイする。
0コストで手札の《禁書庫の番人》分のドローを見られるので、次ターン以降の選択肢が広がる。

〇レアケース
先攻2ターン目にプレイできるカードが《ブルームウィッチ》だけの時でもプレイしないことがある。
《ストーンバレット》や《魔力の充填》が手札にあって、先攻3、4ターン目のドローを見込める場合は概ねリソースカードとして温存するべきだ。秘術ウィッチの先攻は、《ブルームウィッチ》のドローや《禁書庫の番人》or《ルインソーサラー》が絡まないとリソースが不安定であるし、2ターン目からフォロワーをプレイせずとも打点が十分足りうる。

スタック消費も土も何もかも不足している状況。
序盤のライフプッシュは《スペリオルコントラクター》に任せ、次ターンの《ストーンバレット》+《ブルームウィッチ》でテンポ取りつつリソースの維持を狙いたい。

RAGE SHADOWVERSE PRO TOUR 22-23 2nd Season 本戦大会 Day1の 拓海 vs ユーリ の試合(該当シーン2時間15分30秒~)
共鳴ネメシスは2ターン目にフォロワーをプレイしてくることが多い上、コントロールデッキに対する秘術ウィッチ側のリソースも非常に重要である。
そのため、2ターン目パス→3ターン目《工房の錬金術師・ノノ》融合+《ストーンバレット》+《ブルームウィッチ》で2ドローする形を取りたい場面。
この先のスタックが足りるか不透明な状況では、土を打点ではなく一旦ドローに変換したほうが勝利に繋がりやすい。

《強欲の魔女》

〇セオリー
このカードに進化を切ることができれば、基本的にはスタック不足で苦しむことは少なくなる。
とはいえ、今期の秘術ウィッチは《工房の錬金術師・ノノ》がいるので《強欲の魔女》に頼らずともスタック数を十分確保できる機会が増えた。先述したように、秘術ウィッチの進化権が重要であることも加味して進化を切るべきなのか思考するようにしたい。

このカードに進化を切ってスタック過多になったせいで盤面数が足らなくなることもある。スタックは過剰に用意すればいいわけじゃないので注意するべきだ。

《工房の錬金術師・ノノ》に未融合な場面。
手札の《ブルームウィッチ》、《氷塊のゴーレム》でリソースも十分。山上の不要なフォロワーを融合していけばスタック数は十分足りる見込みがあるので《強欲の魔女》を融合する。

・ネメシス対面は概ねロングゲームになるので進化権を温存したい。
・先攻4ターン目の《工房の錬金術師・ノノ》が有効でないので、融合用として温存し続けられる。
なども要素として大きい。

手札が土消費過多であり、《工房の錬金術師・ノノ》に融合するためのリソースもないので《強欲の魔女》への進化を切りたい場面。
次ターンの処理を《遥かなる叡智・レヴィ》進化に任せようとすると、この先間違いなくスタック不足で苦しむことになる。

このターンは《アストラルシャーマン・ライリー》をプレイし、次ターン《強欲の魔女》進化+《大地の魔拳》+《工房の錬金術師・ノノ》融合でスタックを確保しつつ、盤面に付き合っていく想定をする。

《アストラルシャーマン・ライリー》

〇セオリー
スタック7消費後は強力な除去+ドロー+回復を持つが、序盤に引くと腐ってしまうことも多い。ライリーが手札で嵩張ってしまいそうな時は、早めに1スタック消費するようにするべきだ。2/2スタッツがトレードとして役に立つ内にプレイしてドローに変換してしまいたい。

〇レアケース
ネクロマンサー対面に限り、あえて7スタック消費する前にプレイした方がいいことがある。
直接召喚された《カースメーカー・スージー》が自滅することで、相手が得してしまわないか、5/5スタッツに価値があるかどうかを比較して判断したい。

《大地の魔拳》

〇セオリー
継続打点が有効ではないマッチアップ(主にエルフやネメシスなどのコントロール対面や、ダメージレースで勝てない宴楽ヴァンパイアなど)に対しては、このカードを複数回プレイすることは少ない。
コントロール対面には手札を圧迫しそうであれば場にスタックがないうちに使用して、ただの3点除去として捨ててしまいたい。
宴楽ヴァンパイアに対しては盤面勝ちを求められる(有料部分にて後述)ので、スタックを消費して使うことはほぼないが、序盤のライフカットのための3点除去としては有用である。

《禁書庫の番人》

〇セオリー
1コストの土で、このデッキの初動になる1枚。
本体としてプレイすることが稀であるにも関わらず、本体が4コストと軽め。秘術ウィッチの性質上、土供給カード→スタックを消費するカードの順でプレイしたいので本体が軽いのはデメリットである。このカードはプレイできるうちに早めに消化する意識をしたい。

1ドロー効果はあるものの中盤以降は扱いづらいため、躊躇せず《工房の錬金術師・ノノ》に融合してしまって問題ない。

次ターンは概ね《工房の錬金術師・ノノ》or《ブルームウィッチ》のプレイ。
《禁書庫の番人》はこの先プレイしづらそうであり、次ターンの動きにも絡まないであろうため融合してしまって問題ない。

〇レアケース
本体は4コスト1スタック消費3点バーンになるので、打点が若干足らない場合は温存を一考する。
単純な打点効率は当然悪い。簡単に回復で紛れる展開や、ドローが進められる展開では本体に頼らない方がよい。
あくまでリソースがないときの最終手段や、手札読みなどで回復がなさそうな時に狙うくらいにしておくこと。

《ルインソーサラー》

〇セオリー
《禁書庫の番人》と同じくこのデッキの初動札。《禁書庫の番人》と被った場合は殆どの場合でこのカードを後ろに回す。

本体が7コストと重く設定されているので、中盤以降でも扱いやすい。そのため、《工房の錬金術師・ノノ》に融合するときは1ドローと1コストの差を天秤にかけて判断することになる。

〇レアケース
まるで2pickやopen6などでしか活躍しなさそうな本体効果だが、構築でも活躍する余地はある。
特に活躍するのがミラーマッチ。秘術ウィッチミラーはお互い消耗後に盤面、リソース勝負になる展開がある。そういった展開では、1枚で盤面を強くしつつ、手札や進化権を温存できる本体効果が強力。守護が場に出るおかげで《スペリオルコントラクター》を通さないのも偉い。

ミラーマッチ以上に稀な局面だが、後攻6ターン目の《永久の盾・シオン》の進化置きへの対処のためにプレイすることもある。

処理がきつそうな相手に温存しておいた《ルインソーサラー》で面押しを継続。
進化権なしで無理なく《永久の盾・シオン》を処理できるのは《ルインソーサラー》くらい。
相手の《アルティメットバハムート》着地が遅そうな時は《ルインソーサラー》で付き合う余裕があることも。

《工房の錬金術師・ノノ》

秘術ウィッチで最も扱いが難しいカード。

〇本体効果のセオリー
本体効果は2ターン継続して《ガーディアンゴーレム》を場に出す効果。2ターン継続して展開するため、《工房の錬金術師・ノノ》をプレイした次のターンに追加でフォロワーを展開して相手の処理漏れを狙うのが強力。
《工房の錬金術師・ノノ》を4ターン目にプレイするつもりの時は、2ターン目に《遥かなる叡智・レヴィ》をあえてプレイせず手札に残しておいたり、《アシッドゴーレム》をプレイするために土を場に用意しておくなど5ターン目に盤面をつくる準備をしておきたい。

先攻4ターン目の《工房の錬金術師・ノノ》が強力であるため、それに抗うために後攻3ターン目にプレッシャーをかけるプレイが様々存在する。具体例を挙げるなら、《ケルヌンノス》、《空絶の簒奪・オクトリス》、《忠義の剣士・エリカ》、《アシッドゴーレム》などの場残りでアドバンテージを取れるフォロワーを場に出すプレイだ。
これに対して、《工房の錬金術師・ノノ》をプレイせず処理を選択するプレイは悪手なことが多く、殆どの場面において《工房の錬金術師・ノノ》をプレイしたほうが良い。
案外《工房の錬金術師・ノノ》+《ガーディアンゴーレム》を綺麗に対処しつつ、それらを進化フェイスする綺麗な選択は存在しないものだからだ。ましてや、その次のターンの《ガーディアンゴーレム》2体+@の盤面にまで対処するのは結局難しいことに変わりない。勇気をもって《工房の錬金術師・ノノ》をプレイするようにしよう。

また、打点効率としては4コスト3打点でそこまでよくはないが、次のターンに3打点を保存できるという他のカードにない性質を持つ。OTKプランを取る際には中盤以降で《工房の錬金術師・ノノ》をプレイできるタイミングがないか意識しておきたい。

よくある先4《工房の錬金術師・ノノ》の形。
5ターン目に《遥かなる叡智・レヴィ》進化することで継続的に攻めることができる。
《空絶の簒奪・オクトリス》に怯えず《工房の錬金術師・ノノ》をプレイ。
下手に処理しにいくよりよっぽど勝ち筋が太い。

〇融合効果のセオリー
デッキ内のウィッチフォロワー全てを0コストの《大地の魔片》として場に出すことができる融合効果。
融合することが全くないといっていいのは《スペリオルコントラクター》くらいで、それ以外の全てのカードが融合対象になる。各カードの融合基準は以下の通り。

・《スペリオルコントラクター》 → 融合したターン中に勝つことができる場合以外混ぜることはない。
・《ブルームウィッチ》 → リソース過多or中盤以降ドローソースとしてプレイできるPPが余らないシビアな展開が予想できる時。
・《強欲の魔女》 → 《魔力の充填》や《工房の錬金術師・ノノ》への継続的な融合でスタック数が十分確保できそうな時。
・《アストラルシャーマン・ライリー》 → カードの真価が発揮できない序盤。攻めてる展開で回復が不要な時。
・《遥かなる叡智・レヴィ》 → スタック消費札過多の時。大体《アシッドゴーレム》や《大地の魔拳》がある時に検討させられる印象。
・《アシッドゴーレム》 → スタック不足している序盤orスタック消費札過多の時。大体《遥かなる叡智・レヴィ》や《大地の魔拳》がある時に検討させられる印象。
・《禁書庫の番人》 → 4T以降で本体コストが邪魔で場に出しづらい時。土を場に出すのに1コスト支払う余裕がなさそうな時。
・《工房の錬金術師・ノノ》 → リソースが足らず2枚目の融合効果を活かしづらそうな時。《工房の錬金術師・ノノ》を4~5ターン目にプレイするつもりがない時。
・《ルインソーサラー》 → 土を場に出すのに1コスト支払う余裕がなさそうな時。
・《プレデターゴーレム》 → 後引きしてコストを下げられなさそうな時。ネクロマンサー対面など、そもそも活躍できないマッチアップの時。
・《氷塊のゴーレム》 → リソース過多or中盤以降ドローソースとしてプレイできるPPが余らないシビアな展開が予想できる時。

《ブルームウィッチ》の解説欄で触れたように、スタック数確保のために無理矢理融合することも多いのであくまで目安にしかならない。スタック数が不足している場合や、山上から引いたカードで7消費が達成できそうな場面では早め早めに融合しておくことが重要。スタック数が足りない時は悩んだら融合する、くらいの感覚でプレイしておいた方がいいと思う。

《工房の錬金術師・ノノ》が被った場合、リソースが十分あるなら2枚目を温存しておく。《工房の錬金術師・ノノ》を1枚抱えておけばその先でスタック数を管理しやすい上、ロングゲームで本体が強い展開も少なくない。

現在スタック消費数3 自分のライフは12

対戦相手が無理矢理攻めてきている局面。
このターンは《工房の錬金術師・ノノ》をプレイし、次ターンは受けるために《アストラルシャーマン・ライリー》をプレイすることが想定できる。
山上が《アシッドゴーレム》の場合、強く3スタック消費しながら《アストラルシャーマン・ライリー》を場に出せたり、《スペリオルコントラクター》で逆リーサルをとれる可能性もありえる。
次ターンのスタック数を確保するために、プレイするタイミングがなさそうな《ブルームウィッチ》を融合しておくべきである。

相手の《導く鐘・ベルエンジェル》を処理できないので次ターンの相手の横展開が厳しい。そうなると、このターンの《工房の錬金術師・ノノ》の効果で場に出る《ガーディアンゴーレム》と次のターンの《遥かなる叡智・レヴィ》の進化効果を組み合わせて対処せざるをえない。
《遥かなる叡智・レヴィ》をプレイした余りの3PPで《ブルームウィッチ》のドローを見て後続の土の印を探す必要があるため、ここは《アシッドゴーレム》を融合する。

1ターン前に融合しておいたおかげで《ブルームウィッチ》で2ドローできる。
土がない状態で《アシッドゴーレム》を持っていたところで役に立たない。


・主要マッチアップ解説

vs秘術ウィッチ

《アストラルシャーマン・ライリー》がアクティブになるまで、回復と多面処理を同時に行うのが難しいため、盤面押し付けとライフプッシュを同時に実現できる《工房の錬金術師・ノノ》が強力。クリティカルに《工房の錬金術師・ノノ》が刺さる場合や、《スペリオルコントラクター》を片方が複数枚持っていない場合以外は盤面を取り合うロングゲームへと移行する。

・序盤〜中盤
◯先攻の場合
4ターン目の《工房の錬金術師・ノノ》が支配的。引くことができているのであれば、十中八九《工房の錬金術師・ノノ》を軸にゲームを組み立てていくことになる。
2ターン目からフォロワーを置き続け、5ターン目の《ガーディアンゴーレム》込みの盤面を強く押し付けられれば有利な展開になっているはずだ。ミラーマッチでは、《工房の錬金術師・ノノ》前の攻めも非常に重要であり、3ターン目に《魔力の充填》をプレイできてもフォロワーから入ることが多い。

《工房の錬金術師・ノノ》が手札に見えていない場合はフォロワーを優先してプレイする必要はない。後続のない攻めは後攻4ターン目の《強欲の魔女》を強く切らせてしまう。スタック数が足らない場合は結局4ターン目に《強欲の魔女》が出てくるわけで、どうせ攻めきれないなら回復を無駄にさせておきたい。

先4《工房の錬金術師・ノノ》ができない=相手の後4《工房の錬金術師・ノノ》が強く着地するということでもあるので、先攻6ターン目までに進化権に依存しない強い盤面干渉札を用意しておく必要がある。盤面を放棄しない程度にスタック供給・ドローを優先し、中盤以降の《スペリオルコントラクター》、《アストラルシャーマン・ライリー》のアクティブを目指していく。

◯後攻の場合
前の項で述べた通り、先攻の《工房の錬金術師・ノノ》が強すぎるため、少しでも抗えるようにプレイする。

例①:コストを下げた《プレデターゴーレム》で先攻5ターン目の盤面を返しながら、回復する。《工房の錬金術師・ノノ》に対する最も強い回答であり、スタック確保できるなら多少盤面放置をしてでも狙っていきたい。
例②:《強欲の魔女》+《大地の魔拳》で二面処理しながら、回復する。相手の盤面に《工房の錬金術師・ノノ》と《ガーディアンゴーレム》以外のフォロワーがいないなら強い返し方。盤面に4/1しか残らないため、先手側にかかる負荷が少なく選択肢を広く持たれてしまうのが難点。
例③:《工房の錬金術師・ノノ》を《工房の錬金術師・ノノ》で返す。相手の盤面に《工房の錬金術師・ノノ》と《ガーディアンゴーレム》しかいない時に選択することが多いプレイ。《工房の錬金術師・ノノ》→《遥かなる叡智・レヴィ》の流れに対して体力3、二面の形が強い。
例④:後攻3ターン目の《アシッドゴーレム》置き。先攻4ターン目の《工房の錬金術師・ノノ》に牽制がきく。プレイしてこなかったらラッキー。(相手の手の形次第ではプレイされない)プレイされても進化フェイスor進化盤面の形で、無理矢理ライフレースに持ち込むか自由に4PP使えるターンを生み出すことができる。
例⑤:後攻5ターン目の《遥かなる叡智・レヴィ》進化or《アシッドゴーレム》進化+スタック7消費《アストラルシャーマン・ライリー》を目指す。《ブルームウィッチ》と大量の土供給がある上振れたゲームでしか達成できないので、手が噛み合ったら狙う程度。

明確な回答はなく、どの選択も大体厳しい裏目がつきまとう。相手のスタック数やプレイの仕方、融合先の情報から、少しでもマシそうな選択を取りたい。
先攻4ターン目の《工房の錬金術師・ノノ》へ向き合う努力をすること以外に変わったプレイを求められることはない。

◯《プレデターゴーレム》とは向き合うべきか
どのような返しにもほとんど勝てる択が存在するが、低コストの《プレデターゴーレム》で返された時だけ負けてしまう。秘術ウィッチミラーではよくあるシチュエーションなのではないだろうか。
結論から言うと、露骨なスタック維持や盤面放置択を取られた時、手札がめちゃくちゃ強い時を除いてケアはしない。
秘術ウィッチへはフォロワーの横並べが刺さる以上、その対策であるプレデターゴーレムに弱くなり過ぎてしまうのは必然だ。プレイできるまでの要求値が高いカードをケアするために、それ以外の択に弱くなりすぎるのは本末転倒である。

スタック消費2で《工房の錬金術師・ノノ》を重ねられた形。
綺麗に返せないと、形勢がひっくり返ってしまう。

・中盤以降
◯中盤以降の守護多面
お互いの最も強い打点札が《スペリオルコントラクター》であるため、守護を多面展開できる《工房の錬金術師・ノノ》は中盤以降でも強力。4ターン目の《工房の錬金術師・ノノ》→6ターン目の《工房の錬金術師・ノノ》+《アストラルシャーマン・ライリー》や《遥かなる叡智・レヴィ》進化のような動き方はゲームを決定づけるレベル。仮に《工房の錬金術師・ノノ》が2枚あるからといって、2枚目を気軽に融合するべきではない。
《スペリオルコントラクター》や《アストラルシャーマン・ライリー》、《大地の魔拳》1枚で返せない盤面をつくり続ければ、相手の打点札や進化権を盤面にはかせて有利に試合を運ぶことができる。

〇ロングゲームを見据える
《アストラルシャーマン・ライリー》を出し合うと、回復と守護で削り切れず、お互いが盤面処理に打点札を使わざるをえなくなる。そういった展開は盤面の押し付け合いになり、先に処理リソースが切れた方が敗北する。
1枚で多面展開できる《工房の錬金術師・ノノ》や《スペリオルコントラクター》を押し付け、《ストーンバレット》や《魔力の充填》の土の秘術効果で効率よく除去してリソース差をつくりたい。先述した《ルインソーサラー》本体や、後引きしたコストの重い《プレデターゴーレム》ですら、除去と展開を兼ねられるので十分使用に耐える。

ミラーマッチのロングゲームでは土が不足しがちになる。長引きそうだと感じたら《強欲の魔女》に進化を切る、《スペリオルコントラクター》は守護がないうちに通して土に変換する、扱いづらくても《禁書庫の番人》をドローできる土として扱うなどの意識をしておきたい。

《ルインソーサラー》、《魔力の充填》は1枚でリソース差をつけやすい。


vsフラムグラスネクロマンサー

《ジャーニーゴブリン》、《導く鐘・ベルエンジェル》、《沈黙の絶叫・ルルナイ》、
《天使の恩寵》当たりの採用枚数は人によって分かれる。

《干絶の飢餓・ギルネリーゼ》をケアしながら溜め込んだバーンカードで詰め切るのが理想なマッチアップ。
最近は《絶叫の沈黙・ルルナイ》が減らされている構築も多く、先攻であれば《工房の錬金術師・ノノ》を起点に盤面から攻めても勝ちやすい。
ネクロマンサー側も無理して攻めてくることが多いため早期決着になりやすく、序盤~中盤が重要となる。

・序盤~中盤
〇先攻の《工房の錬金術師・ノノ》を通す
《絶叫の沈黙・ルルナイ》がなければ、4~5ターン目の継続的な攻めをネクロマンサーは返せないので、そのまま簡単に勝つことができる。
仮に《絶叫の沈黙・ルルナイ》を後攻3ターン目にプレイされたとしても、5ターン目に十分フォロワーを展開できるのであれば、《工房の錬金術師・ノノ》のプレイに踏み切って構わない。
いくら《絶叫の沈黙・ルルナイ》があっても、体力3以上のフォロワー複数面に対して《干絶の飢餓・ギルネリーゼ》をプレイしながら全処理するのは難しい。後攻4ターン目の《ケルヌンノス》、盤面へ付き合うための《霊体の侵入》などを要求できるため、分のいい勝負になりやすい。

〇早めにフォロワーを消化する
中盤以降は《干絶の飢餓・ギルネリーゼ》のドレインをケアするためにフォロワーをプレイできなくなってしまう。
《ブルームウィッチ》や《アストラルシャーマン・ライリー》のような、ドローを進められるフォロワーを特に優先してプレイし、中盤以降手が詰まらないように気を付けておきたい。これらのフォロワーは場に残っても脅威になりづらく、1ターン放置されて《干絶の飢餓・ギルネリーゼ》のあて先として残されてしまうこともある。

《遥かなる叡智・レヴィ》に限り、《絶叫の沈黙・ルルナイ》の横並びへの対策になるので、除去がなく相手が攻めてきそうであれば温存しておく。

《強欲の魔女》+《アストラルシャーマン・ライリー》で早めにドローしつつスタックを確保。

・中盤以降
〇進化フォロワーの当て先を見逃さない
ネクロマンサーの回復カードは条件付きのものが多く、回復量も少ないため、《干絶の飢餓・ギルネリーゼ》さえケアしていれば分割した攻めが有効。
《御宿の幽霊犬》や、体力3以上の進化後《ケルヌンノス》、《導く鐘・ベルエンジェル》が場にいる際は、《アシッドゴーレム》や《遥かなる叡智・レヴィ》をプレイするチャンスになる。これらのフォロワーで相手体力を削り、進化させて自滅させることでリーサルに大きく近づく。

逆にこちら側が《強欲の魔女》、《遥かなる叡智・レヴィ》などの進化後4/4スタッツを場に出してしまうと、自壊札なしでも《ケルヌンノス》や《御宿の幽霊犬》をプレイできるようになってしまうので注意。

vs共鳴ネメシス

《永久の盾・シオン》のダメージカット効果、《神器鳴動》による継続回復があるため、殆どの場合ロングゲームになる。加えて守護が多く、《勇気の少年・カシム》や《解放の少女・ローザ》を絡めた横並べで攻めることもできるなど、秘術ウィッチ側が苦手な要素を複数兼ね備えている。
共鳴ネメシス側が1ターンで大量回復してこないこと、盤面処理をある程度進化に頼っているところをつけば勝機はある。
《工房の錬金術師・ノノ》の存在によって、安易に《降誕する干絶》をプレイできないのも大きい。《降誕する干絶》をプレイしていないネメシスのリソースは不安定で、《勇気の少年・カシム》や《解放の少女・ローザ》の効果起動回数も減るため戦いやすくなる。

・重要or重要ではないカード
ネメシス対面は少し特殊で、他対面に比べてカード強弱がはっきりしている。

《遥かなる叡智・レヴィ》:後述する《勇気の少年・カシム》と《解放の少女・ローザ》への対処に役立つ全体除去効果を持つ。2/2に価値がある、その1スタック消費に意味があるなどの理由がなければ温存しておく。

《大地の魔拳》:冒頭で述べたように継続打点が有効に働かない。3点除去として捨ててしまうか、手札に抱えておいて最終ターンの守護突破などに使う。

《魔力の充填》:秘術ウィッチには体力6以上を絡めた複数面に対しての回答が少ない。《解放の少女・ローザ》+@の盤面を対処したり、一度盤面を放置する権利をもらうことができる。どちらの効果でも使えるように手札にキープしておけると良い。

《工房の錬金術師・ノノ》:先攻4ターン目にプレイしても勝ち筋になりにくい。《勇気の少年・カシム》によって2ターン連続で押し付けようと簡単に対処されてしまう。また、中盤でプレイしたとしても《次元の超克者・ユアン》や《終焉の地》でターン開始時の《ガーディアンゴーレム》が即死する。殆どの場合融合効果を使うために手札に残しておき、本体でプレイする機会は少ない。

《プレデターゴーレム》:ゲームが長くなるため、コストを下げることができれば何かしらの活躍をする。《永久の盾・シオン》前に盤面をつくって圧力にしたり、《勇気の少年・カシム》と《解放の少女・ローザ》を放置する余裕が生まれる。リーサルターンの守護突破に使うことも多い。

・序盤~中盤
〇リソースを重視する
ほぼ確実にロングゲームになるため、序盤からリソースを重視してプレイしていきたい。他のマッチに比べて《禁書庫の番人》や《ルインソーサラー》、《アストラルシャーマン・ライリー》を《工房の錬金術師・ノノ》に融合する機会が少なく、《ブルームウィッチ》を2ドローできるタイミングまで温存する機会が多い。

〇カシム・ローザへの対抗手段
《勇気の少年・カシム》と《解放の少女・ローザ》は放置するとどんどん体力の差がついてしまうため、プレイされた返しに処理する必要がある。
《遥かなる叡智・レヴィ》を温存しておいたり、スタックを確保しておいて《魔力の充填》をうつ選択肢を取れるようにしておくなどがよくあるケアの形。
また、《魔力の充填》かコストの下がった《プレデターゴーレム》+回復カードを構えられているのであればカシムローザの放置も選択肢になる。強い打点札が《次元の超克者・ユアン》のみで、多少の回復があれば1ターン放置したところで詰め切られることは少ない。

《遥かなる叡智・レヴィ》を温存してパスしたい場面。
《強欲の魔女》でのスタック確保、盤面処理の《遥かなる叡智・レヴィ》進化で
どちらにも進化を切るイメージ。
《工房の錬金術師・ノノ》の単体解説欄と同じ画像。
次の処理が不安な場面、中盤でやることがない時のみ本体でプレイする。

・中盤~
〇OTKを狙いすぎない
ロングゲームになるとはいえ、共鳴ネメシスに対してOTKを狙うのは難しい。《永久の盾・シオン》の存在もあるが、同じくらい障害になるのが《オートマティックメイデン》の存在だ。
0コストで4/5サイズの守護が場に出る上、《神器鳴動》のエンハンス、《導く鐘・ベルエンジェル》などの追加の守護まであるため《スペリオルコントラクター》を通すのが難しい。サイズの大きい守護を突破しつつ20点削り切るのは、《プレデターゴーレム》でもないと成立しない。
そのため、2ターンかけて回復込みの20数点を削り切るイメージで戦うようにする。後述する《永久の盾・シオン》のケアとの兼ね合いもあるが、《スペリオルコントラクター》を先に通しておけば守護で打点が足らない展開にはなりにくい。盤面が強くなれば、《解放の少女・ローザ》の複数枚プレイによる大量回復も許しづらくなる。

2ターン分割リーサルは読まれやすく、《水銀の断絶》を合わされることも多いが、秘術ウィッチのデッキに内在する打点総量はネメシス側の回復総量を十分上回っているのでそれだけで負けることはない。勿論次の項で述べるような、《永久の盾・シオン》に対するケアは必須。

〇《永久の盾・シオン》と《水銀の断絶》をケアする
《水銀の断絶》によるダメージカットが非常に強力なのは勿論、本体の破壊不能守護も重たい。どう対処するか考えながらゲームを組み立てなければ簡単に詰んでしまう。

よくあるケア①:《永久の盾・シオン》の着地前に盤面をつくる。
一番簡単なケア方法で、《永久の盾・シオン》をプレイするターンの処理が弱いのをついて《スペリオルコントラクター》+@の盤面を形成する。本体には強いが、アクセラレートで加えた《水銀の断絶》+《勇気の少年・カシム》+《解放の少女・ローザ》による盤面処理には弱い、みたいなことも多いので気を付ける。

よくあるケア②:先に《紅蓮の魔術》や《アシッドゴーレム》などの直接打点を叩き込む。
最低限の盤面があり、《永久の盾・シオン》本体に対応できそうであればこちらの選択が有効。直接打点を先に使い、《水銀の断絶》下でスペリオルコントラクターを通すことで勝ちに行く。

当然ネメシス側も盤面の押し付けをしてくるため、ケアしきれないことも多い。弱い行動ではあるが、《スペリオルコントラクター》を捨てたり、《ルインソーサラー》本体で対処することもできるので、ケアに固執せずある程度割り切った動きをするのも大切。

スタック消費5。
《大地の魔拳》+《スペリオルコントラクター》ではなく、《大地の魔拳》+《紅蓮の魔術》と動いた方が次ターンの《水銀の断絶》に強い。
どちらの択でも《永久の盾・シオン》本体には勝つことができる。

・おわりに

ここまでご覧いただきありがとうございました。お疲れ様です。

今期あまり発信活動ができていなかったのを反省して筆を執ったのですが、時間がかかりすぎて残る競技シーンも少なくなってしまいました。出来ればRatings前後半戦の間くらいに出したかった・・・。申し訳ない。
時間をかけた分、秘術ウィッチにとって必要な情報は網羅できていると思います。

読者の皆さんに一つでも新しい気付きがありますように。それではまた。


以下有料部分(購入者へのおまけ)

本記事は以上となりますが、ここからは購入者の皆様へ向けて使用率が比較的低いデッキに対する大局観・プレイ指針を解説していきます。

ここから先は

4,070字 / 6画像

¥ 500

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?