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昼の夕日

まだ昼の3時だって言うのに、窓から差し込む光は今にも暮れてしまいそうな色をしていた。冬ってやつはどうしてこんなにも、せっかちなんだろうな。そんなに急がなくたって、いずれ夜は来るよ。願ってもないのにあっという間に、夜が来てしまう。待ってくれない癖に。

いつでも会いに行くよって、勝手な約束。守るために必死なんだ。もうすぐ会えなくなっちゃうからさ。眠れないんじゃなくて眠らないんだよ。夢で会えるかは分からないじゃない。少しでもあなたのことを考えていたいんだ。消えちゃう前にさ。

ずっと待ってたのに、あっという間に僕をすり抜けていくんだね。春も夏も秋も冬も、こんなに短かったかな。全部あなたが盗んでいくんだね。ねぇ、追いつけなくなっちゃうからさ、もう少しゆっくり歩こうよ。時計の針も1度だけ、ぐっすり眠ってみたらどうだい。走りっぱなしで疲れたでしょう。

3時のひかりに別れを思った。あなたがあなたでいられるのは、桜が咲いて、それから散って、緑溢れる薫風が吹く頃まで。3時のひかりが、空を青く映す頃まで。高いビルが、街を影で塗りつぶすのを、あなたの終わりと並んで見るの。空が青いねって、あなたを見守るのはいつも、この青空だったと笑って、望まない夜を待つしかない。昼間も星が隠れてるって、なんだか納得できた気がするの。真昼の空だってキラキラするの。あなたの希望の数だけ光るんだ。
素敵な未来があなたを待ってる。そう確信している。

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