人材紹介コンサルタントとして転職をする前に考えて欲しいこと
こんにちは、RtoRの井川です。
最近のnote(人材紹介ビジネスはどんどん厳しくなっている?)でも書かせていただきましたが、この1~2年間だけでも相当数のエージェントが増え、そこで働くコンサルタントも増えてきたことから、人材紹介コンサルタントとして一定以上の売上を上げることが年々難しくなってきているように思います。
人材紹介ビジネスはどんどん厳しくなっている?|井川優介 (note.com)
実際に、クライアントの社長や管理職、私の知り合いのコンサルタントの人たちと話していても、結構は割合で難しさが増してきていると仰っています。
これから転職を検討される方は、どのような点で市況が厳しきなってきているのか?自分は通用するのか?そのような状況下でも転職して手に入れたいものは何か?などを明確に転職しないと、受け入れ先自体はいくらでもありますが、思ったように売れないということになりかねません。
「転職しても求職者のソーシングができるか?」
最近エージェント界隈で、一番多い課題としては「求職者集客や求職者のソーシング」です。法人側の取引先があっても、取引先が求める人材を確保できなければ話が進みません。
大手の分業体制で仕事をしてきた方や、マーケやリサーチャーの体制が整っており自分でソーシングしたことがない方、ブランド力のある会社である程度のスカウト返信率を維持していた方などは苦戦される傾向にあります。
また、スカウトサイト最大手のビズリーチにおいては、それまで築き上げたヘッドハンタースコアは転職したら「NEW」から始まり、3か月するとうまくいけばAスタートがきれますが、大半の人はB(下手するとC)などからスタートとなり、以前よりも無名のエージェントでB判定のコンサルタントとして戦うことになり苦戦を強いられたりします。
余談ですが、コンサルタントが転職した際も、転職先にヘッドハンタースコアを持っていければ、人材紹介コンサルタントの転職が少しは楽になり活性化するかもしれませんし、これはルール違反ですが、1コンサルタントに実績を集中させ、Sランクコンサルタントを恣意的に作り上げるといった業者も減って一石二鳥ではないかと思います。
「クライアントは開拓できるか?」
また最近までは、伸びているエージェントは独自の強いコネクションのある企業や業界に対して強みを発揮し事業を伸ばしてきました。
しかし、ここにきて社員が増えたことで、これまでのようにコンサルタント全員がその恩恵にあやかれることもなくなりつつあり、独自の開拓ができるか?前職から贔屓の顧客を持っていけるか?なども成功の要因の一つになります。
そのため、自分が転職したら現在担当しているクライアントを何社持っていけるのか?また、現在担当しているクライアントのうち何社から「転職しても支援してください」と言われる関係性にあるのか?は考えておいた方が良いと思います。
立ち上がりの早いコンサルタントは、前職で取引していた会社に再び人材を紹介するケースが多く、転職して0からクライアントリレーションを構築する前提の転職では立ち上がりに多少時間がかかる覚悟をしておいたほうがいいと思います。
「Willも大事、だけどCanはもっと大事」
弊社では、様々な人材業界経験者の方々の転職支援をさせていただきます。最近の傾向として、「Will(やりたいこと)」を優先しすぎるがあまり、「Can(できること)」が抜け落ちた選択をした結果、転職に失敗する事例が多いように思います。
人材紹介コンサルタントとして最も大切なことは、売上を上げられることです。MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)や働き方(リモートワークなど)はもちろん大事ですが、MVVもリモートワークも仕事ができて初めて意味を成します。
社風やMVVでモチベーションが左右されるかもしれませんが、売れていないとモチベーションは上がりません。
そういう意味では、「転職先で活躍ができるのか?」という観点は大前提として見て欲しいポイントです。どのエージェントも数多ある企業から求人を預かり、同じようなスカウトサイトから集客するので、どこに転職しても同じだと思いがちですが、そうでもありません。
どのような人材紹介のやり方を採用しているのか?メインクライアントはどこか?求人開拓方法は?営業組織体制は?マネジメント方法は?社長は?ブランド力はあるのか?集客方法は?客単価は?定着性は高いか?などなど。
普段の仕事では、様々な観点で比較してもらいながら転職支援はしているはずのコンサルタントの方が、自分の転職になると、「ダイレクトで1社だけ受けて転職を決めました」みたいな人が多いのが不思議でなりません。少し過信しているのかな?と思ってしまいます。
私自身、Can(できること)を磨いて今があるので、夢がないキャリアコンサルタントと思われるかもしれませんが、Canを磨いて夢を見る方法もあるのではないかと思う今日この頃です。
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