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DX(デジタルトランスフォーメーション)のよくある誤解


こんにちは、中川拓也です。
本日は、このような方のご参考になればと思い、情報をまとめてみました。

 ・この先、自動化により仕事がなくなるのか不安だ。
 ・DXについて、何かしなければならないけど、よく分からない。
 ・RPAなどは、少し知っている。

 デジタルトランスフォーメーション(以下「DX」)という言葉を目にしない日は無いほどになりました。もはやイチIT用語ではなく、ほぼ全ての人が認識しておくべき言葉になってきています。

 ただ、私もしばしば、「RPAを入れることがDXなの?」や、「うちの社長が、チャットアプリを導入して『DXだ!』って叫んでいるのだけど、そうなの?」なんて質問をされるように、みなさん、DXの曖昧な定義と見えない目指す姿に戸惑っているとも感じます。

 そこで本日はDXの定義と、ここだけは誤解してもらいたくないという重要な1ポイントについて、お話しさせていただきます。お付き合い下さい。

 私が、「すごいな」、「面白いな」と思っている研究機関の一つにスイスのDBTセンターがあります。DBTセンターの示す定義はこちら。

DXとは、「デジタル技術とデジタル・ビジネスモデルを用いて組織を変化させ、業績を改善すること」

 この定義はDXの核心を突いているのですが、ちょっと難しく感じるかもしれません。ということで、分かりやすい定義として、まずはこちらを伝えるようにしています。

DX = デジタライゼーション × イノベーション

 これを見ると、「そうか。デジタル技術を用いて、イノベーション(革新/新しい切り口/新規事業)を起こすのか。じゃあ、事業の存続をかけた一世一代の大革新・大勝負だ!」と思われたかもしれませんが、ここに大きな誤解があります。

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 というのも、新規事業にチャレンジしたとして、その成功確率は5%未満と言われています。20回勝負して1回当たらないかもしれないということなので、一世一代の大勝負にすることはリスクが大きいということですね。

 また同様に、企業は1~3年周期で変革を迫られている、とのデータもあります。3年かけて一世一代のチャレンジをしていては間に合わない、ということです。

 まとめますと、少なくとも3年に一度は新たな企画を成功させる必要があるということですから、3年のうちに20回以上のチャレンジをしなければならない、ということです。私たちは、「一世一代の大勝負」や、「さなぎから孵化して飛び立つ」という感覚から離れて考え、DXに取り組まなければなりません。

定義を改めて見返してみます。

DXとは、「デジタル技術とデジタル・ビジネスモデルを用いて組織を変化させ、業績を改善すること」

 「組織を変化させ」と、あります。つまりデジタル技術を用いたビジネス上のチャレンジを、20回以上繰り返せるような組織(企業体質)に変化することこそがDXの本質ということですね。孵化というよりは、変容です。

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「RPAを入れることがDXなの?」
「うちの社長が、チャットアプリを導入して『DXだ!』って叫んでいるのだけど、そうなの?」

 「チャットアプリを入れることやRPAを入れることは、デジタライゼーションと言えますから50点。ただ、イノベーションや組織変革が加わらないとDXにはなりません。」というのが、ご回答になるかと思います。

 しかし幸いなことに、RPAの導入は、組織変革・人財変革の呼び水になっているのです。RPA導入ユーザー企業の皆様の素晴らしい変革活動やチャレンジには、多々、感動をいただいているほどです。

 この感動を世の中に共有したいというのが、本ブログを立ち上げた理由です。今後、取り上げて参りますので、ご期待いただければと思います。

 さて長くなりましたが、DXは一足飛びに実現できるものではありませんし、一世一代の大勝負を打つものでもありません。まずは取り組みやすいRPA導入から始め、成功大変を積み重ねながら、デジタル化と組織変革・人財変革を進められることを強くお薦めします。

参考リンク
「DIGITAL WORLD ONLINE 2020 SUMMER 」
https://rpa-bank.com/event/digitalworld/online2020/
2020年8月27日(木)17:00よりLIVE配信予定
「一見正攻法がRPA失敗の原因!? DX実現の鍵を握る逆転発想とは」
 NTTデータ RPAソリューション担当 部長 中川 拓也

国内RPA市場シェア1位 https://winactor.com/


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