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【多様性?】意識すべきは経営・マネジメントの一貫性と、自分のありたい姿

 こんにちは。中川拓也です。
本日は、このような方のご参考になればと思い、考えをまとめてみました。

・全社的な変革やIT導入の推進方法で悩んでいる
・自社や自身の新しいことへの取り組みスタンスに違和感がある
・自身のホワイトカラーとしての市場価値を高めたい

 私はこれまで3,000社を超えるお客様にRPAやAI-OCRなどのソリューションを提供してきましたが、お客様から「トップダウンで導入するべきか?それとも、ボトムアップで導入するべきか?」、というご質問をたくさんいただきます。

 実はこれ、原則がありそうで無い、一概に回答できないテーマなんですが、今回は敢えて、いくつかご参考になるであろう考えをお伝えします。

ひらめき

 いきなり種明かしをしてしまいますが、我々のようなベンダー・コンサルタントの立場からすると、トップダウンで推進いただく方がありがたいです。主な理由は以下の通りです。

〇お客様がボトム(現場)に散らばっているより、窓口がトップ一か所に
 集約されている方が、営業も調整もやりやすい
〇トップ一か所の方が、導入支援業務の受託額も大きくなりやすい
〇トップ一か所の方が、(受託業務を進める)スピードが速い

 このため、「現場で勝手にやるのは危険」、「まず全社を調査して、推進計画と利用ルールを整備してから導入を開始するべし」、「トップの決断こそが重要」、という側面を強調させていただく傾向にあります。どれも一つの真実であり、決して騙しているわけではありません。

 次に私の個人的な思いや好みは何かというと、ベンダー・コンサルの立場とは逆で、「徹底的な現場主義」です。RPAという新しい概念を契機にホワイトカラー革命を起こせば、日本のホワイトカラーの生産性を世界トップクラスにできると考えています。そのため、現場中心で変革活動やIT導入が進むことを大変に嬉しく思っていますし、現場と伴走させていただきたいと考えています。

 と・・・、ポジショントークを展開してきましたが、最も考えるべきことは「お客様ご自身の目指す姿や社風」であり、これこそが一概に回答できない理由です。

 オーナー企業など、トップダウンの傾向が強い会社は、変革活動やIT導入もトップダウンの方が適している可能性が高いです。「企画や業務を考えて決めるのはトップ、現場は実行するのみ」、と割り切ることが可能であれば、多少強引にでも、高速で推進可能だからです。

トップダウン

 逆に、企画や業務を各部門・現場で考えて実行している会社は、ボトムアップの方が適している可能性が高いです。企画や業務は部門主導なのに、変革やIT導入だけをトップ主導でやろうとすれば、机上の空論になりがちだからです。また現場にITなどの武器を持たせないということは、現場の企画力や業務力を削ぐことにもなるからです。

ボトムアップ

 このような、自社の目指す姿や社風に合わない変革やIT導入方法を選んでしまうと、残念なことになります。トップダウン型の会社で現場重視の推進を突然打ち出せば、企画力を持たない現場にとっては無茶ぶりにしかなりません。逆にトップが絶対的な力や業務情報を持っていないにも関わらず、トップダウン型で推進しようとしても、現場の反発しか招きません。

 このようにお伝えすると、「理屈はなんとなくわかるけど、自分の会社はどっちかな?」と思われるかもしれませんね。ということで、次はいくつか判断の目安をお伝えします。

 ビジョン等で、「人財の多様性尊重」を掲げられている企業は多いですよね。多様性を尊重する会社は、ボトムアップが適しています。というのも、そもそも多様性を尊重する目的は、多様な人財に活躍してもらい、様々な企画やアイデアを生み出すためですよね。それにもかかわらずトップダウンを取ると、せっかくの多様性を制限することになってしまいます。

 ご自身がトップであったり、推進する立場であったりする場合は、「新たな企画やアイデアは自分で生み出せるか?現場は自分の指示に基づいて実行さえしていれば十分か?」と、考えてみて下さい。YESならトップダウン型、NOならボトムアップ型が適しています。

 逆にご自身が現場側の立場である場合は、「現場で企画やアイデアを生み出さなければならないか?また、自分たちで生み出していきたいか?」と、考えてみて下さい。YESならボトムアップ型を選ばなければなりません。何故なら今後、自身の市場価値を保つためには、変革やIT活用のできる人財となることが不可欠だからです。そのような成長をできれば、AIが普及した世の中でも生き残っていけるからです。

良いチーム

 なお繰り返しになりますが、トップダウン型とボトムアップ型、それぞれ一長一短ありますから、型自体について、どちらが正しいというものではありません。あくまでも経営やマネジメント、ご自身の目指す生き方といったスタイルと、変革やIT導入推進の方法に一貫性を持たせることが重要、というお話でした。

 最後に、これまたくどいですが、私個人としてはホワイトカラー革命の同志を募集中です。トップの方も現場の方も、「我こそが変革を進めるんだ! 我こそがIT導入を推進するんだ!」とお考えくださると本当にうれしいです。

 本日17時より、「DIGITAL WORLD ONLINE 2020 SUMMER 」にて、本記事のようなテーマで講演予定です。無料ですから是非ご聴講下さい。

参考リンク
「DIGITAL WORLD ONLINE 2020 SUMMER 」
https://rpa-bank.com/event/digitalworld/online2020/
2020年8月27日(木)17:00よりLIVE配信予定
「一見正攻法がRPA失敗の原因!? DX実現の鍵を握る逆転発想とは」
 NTTデータ RPAソリューション担当 部長 中川 拓也
国内RPA市場シェア1位 https://winactor.com/

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