アイデアを形にすることって: 『カメラを止めるな!』を観て
『カメラを止めるな!』を観た。
ほぼなんの情報もないまま、ただオススメされ、一人で観に行った。
邦画をあまり観ないので新鮮というのもあったが、なによりもこれだけ面白い映画は久しぶりだった。
動揺し、笑い、興奮し、感動した。リピーターが出るのも納得。
興奮冷めやらぬまま映画館を出て、ごちゃごちゃした人混みを掻き分けながらやっと電車に乗ると、少し落ち着いてきた。
そして落ち着くと同時に、少しずつ自分の過去の体験とリンクする形で、作品の振り返りが始まった。
この作品の魅力は様々だが、中でも最終局面で描かれる、「アイデアを実現し、作品を完成させる」ということに対する情熱と実現力、完遂力、そして家族愛にも支えられているスポ根的チームワークは印象的だった。
アイデアは、それを実現するための情熱と熟考がないと実現しない。
その情熱は伝播する(ことがある)。
一つのものを作り上げることを、たった一人でできることは、実は少ない。
情熱をシェアし、共に労力をかけられる人が必要である。
伝播させられる相手が必要。互いに環境と空気を共有しながら刺激し合う相手がいないと、熟考は生まれない。
熟考がアイデアにアイデアをかぶせ、企画の精度が高まる。
では、自分は、アイデアを実現するために、情熱と熟考を十分に重ねられているのか?
自分は情熱を人に伝播させ、環境と空気を共有する相手と刺激を与え合い、熟考を重ねてられているのか?
プロジェクトに始まりと終わりがあるとしたら、うまくまとめることだけを考えていないだろうか?
多少汚くても、より自分が納得いく形に仕上げていくべきではないだろうか?
もしそれが相手に伝播し、互いに刺激し合うことができれば、それはチームワークや、土壇場での華麗なパス回し、連携力を生み出す力となるだろう。
日頃の自身への反省と、何かを作り上げることに対する素晴らしさの両方を再確認する、そんな作品だった。
もう一度観ようっと!
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