マガジンのカバー画像

愛のギロチン(小説)

21
短編小説『愛のギロチン』です。以前書いた同名の作品を大幅に加筆・修正したものになります。
運営しているクリエイター

2020年9月の記事一覧

【小説】 愛のギロチン 7

マガジンTOPへ 7 運転手は、さすが運転手と言うべきか、ここに住み初めて長い俺でも知らな…

rou kodama
3年前
3

【小説】 愛のギロチン 6

マガジンTOPへ 6 着古したポロシャツにしわだらけのチノパン、ボサボサの髪、むくんだ顔。…

rou kodama
3年前
8

【小説】 愛のギロチン 5

マガジンTOPへ 5次の日の朝、俺は耳障りなノックの音で目を覚ました。 目を薄っすら開くと…

rou kodama
3年前
3

【小説】 愛のギロチン 4

マガジンTOPへ 4 同じアパートの住人とわかったことで多少なりとも安心した俺は、言われる…

rou kodama
3年前
4

【小説】 愛のギロチン 3

マガジンTOPへ 3二階建てのアパートは、壁が薄いと有名なウィークリーマンションに毛が生え…

rou kodama
3年前
4

【小説】 愛のギロチン 2

マガジンTOPへ 2俺の家は千葉市内にある。錦糸町から総武線快速で稲毛駅まで来て、そこから…

rou kodama
3年前
6

【小説】 愛のギロチン 1

マガジンTOPへ 1 「え? 辞めるんですか、会社」 錦糸町南口の小奇麗な飲み屋。俺が退職前の有給消化中だと知った本木は、驚いた顔をして言った。 「ああ、まだ引き継ぎで何度かは出社するけどな」 出てきたビールはジョッキではなく、控えめな大きさのグラスに入っている。テーブルの上には、普段の俺の食生活とは無縁なオシャレ料理が並ぶ。 「……次、どうするんです?」 予想された質問に、落ち着いた口調を意識して言った。何度も頭の中で練習したセリフ。そして、実際にこれまで何