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心おきなく人生を楽しむのだ

9年前、6年勤めた仕事を辞めて、小さなお店をつくった。

当時、私はちょうど30歳。失敗しても、まだやり直せる年齢だし、今の仕事はもうリタイアしても良いかな、えいやっと漕ぎ出した。

あのとき、舵を切ったこと、一度も後悔したことはない。収入は格段に減ったけれど、今振り返るとアッホな事したなあ!と笑える出来事も多々あるけれどすごく満たされていた。何より、「生きている」ということを肌で実感したのだ。

たくさんのありがたい縁もきっと、あのまま以前の仕事を続けていたら得られなかったはず。

9年も続いていることに自分でびっくりするもの。

私にとってゆたかさは、お金ではない。断言できる。

その人が、その人らしく満足して生きていられるかということじゃないだろうか。

季節の花を見つけて、うつくしいと感じて、なんだか足取りが軽くなるような、そんな気持ち。

私にとって、ゆたかさはそんな心のなかの余白なのかもしれない。

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