元カノは境界性パーソナリティ障害 ②
「あけましておめでとうございます！」
毎年見ているジャニーズカウントダウン
色々なグループが歌って、踊りながら
キラキラとアイドルスマイルを振りまいている姿が、1年が終わったことを実感させた
占いに行ってから、年が明けるまでは早かった
彼女が出来ると言われてダウンロードした
マッチングアプリも複数の人と
やり取りできるくらいの感じになっていた
「初めまして！マッチングありがとうございます！」
「趣味はなんですか？」
「音楽やアニメが好きです！」
こんなやり取りを何度もしたが、
メッセージが返ってこないことも多い
「あぁーもう面倒くさい、、自己肯定感下がるわ」
こんな風に自信喪失になるのは、
マッチングアプリあるあるな気がする
「本当に彼女なんて出来るのかな」
占いを信じてやってみたが、
所詮占いだなと裏切られた気持ちでいた
「お金も高いし、もう辞めようかな」
やる気もなくなっていた
けど、どうしても気になる人がいた
これが元カノだった
彼女は女優の市川由衣に似ていて、可愛い感じで、
まさに僕のどタイプだった
てなわけで、ここから彼女のことは「ゆい」と呼ぶことにしようと思う
ゆいにずっといいねを送りたいと思っていたが、
ゆいは凄い数のいいねをもらっていて、
僕なんかがマッチング出来るわけないと思い、
ただプロフィールを眺めるだけだった
こんな気持ちを持っていたのに、
やる気がなくなると
急に人は開き直ることが出来るようで、
「もう辞めるし、余っているいいねを使い切ろ！」
ダメで元々、気付けば片っ端から
色んな人にいいねを送っていた
たぶん100人くらいには押した気がする
この中にゆいも勿論いた、
タイプすぎるがゆえに押す前にビビったが
勢いでなんとか送ることが出来た
流石にこのくらいの人数を送ると
数名とマッチングすることが出来た
その中の何人かとメッセージのやり取りをしてた時に画面にあの言葉が出てくる
"ゆいとマッチングしました"
この言葉を見た瞬間
僕の心臓が大きく動いたのを今も覚えている