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持ち家は負債? いいえ資産です。そして投資です。

ロッシーです。

「持ち家は負債だ!」という言説について、

●持ち家それ自体は資産

●負債なのは住宅ローン

●持ち家 vs 賃貸 のどちらが得か?という議論には個別具体的なケースにより結論が異なるので、一概には分からない

ということを書きました。↓↓↓

でも、ヤフーの記事などを見ていると、相変わらず「持ち家 vs 賃貸」的な文脈の記事ばかりが目立ちます。

その他にも、タワマンをディスったり、ローン破産した人の悲劇を書いたり、マンションは将来廃墟と化すと煽ったり、不動産は大暴落するというオオカミ少年まがいの記事を書いたり・・・どれも内容のレベルに疑問符のつくものばかりです。

おそらく、そういう記事がウケる人をターゲットに書いているのでしょう。需要と供給というわけです。

資産だからといって得をするわけではない

あらためて整理すると、会計的は

●持ち家は資産

●賃貸は費用

となることは明らかです。会社の経理の人に聞いたら100人中100人がそう答えると思います。

ただし、持ち家は資産 = 「得をする」というわけではありません

ここが重要なところです。

多くの人は「資産になる」という言葉を聞くと、なんとなく

「資産になるということは良いことなんだ」

というイメージを持っているものと思います。

しかし、株式投資をしている人ならわかると思いますが、資産をもてば必ずしも得をするわけではありません。

例えば1000万円分の株式を購入したとしたけれど、株価の下落により含み損がマイナス500万円になったとしましょう。

確かに株式という資産を持っていることは間違いありませんが、得をしているわけではないことですよね。むしろ損をしています。

つまり、資産というものは、得をすることもあれば損をすることもあるということです。

ずっと住めば損失は確定しない?

持ち家を選択するということは、その物件の資産価値の変動にさらされることを意味します。

「でも、ずっと住み続けるならそんなの関係ないんじゃないの?」

と考える人も多いと思います。

確かに、4000万円で買った家の資産価値が下がり、数十年後に2000万円になってしまったとしても、それはあくまで含み損なので、売却しない限りその損失は確定しません。

でも、自分が死んだあとに子供がいれば相続することになりますから、次世代のいつかどこかのタイミングで売却することになると考えるほうが妥当でしょう。(老朽化で取り壊しというケースもありますが)

つまり、将来のどこかでその損失を確定しないといけないタイミングが来るわけです。

最近では、リバースモーゲージといって、老後の生活のために住んでいる自宅を担保にして金融機関からお金を借りて、そのお金を定期的に年金というかたちで得る手段もあります。

今後こういったやり方が一般的になる可能性は高いです。その場合、自宅の資産価値と無縁ではいられません。

 ●Aさん:4000万円で買った自宅の資産価値が現在6000万円

 ●Bさん:4000万円で買った自宅の資産価値が現在2000万円

この二人のケースを比べると、Aさんのほうが自宅の資産価値が高いため、リバースモーゲージをした場合に年金額を多く受け取ることができます。逆にBさんは少ない年金額になってしまいます。このように、資産価値の違いによって両者の老後生活に大きな格差がでるわけです。

結局のところ、持ち家を選択するということは、いやがおうでもその資産価格の変動とは無縁ではいられないということです。ずっと売らずにホールドするとしてもです。

「持ち家=投資」という意識も必要

だから、「単に住む家を買うだけだ」という意識で持ち家を選択するのも良いのですが、「それは投資なんだ」という意識も必要なのだと思います。

もちろん、ここでいう「投資」というのはあくまでも金銭的価値のみに着目していますから、自宅の資産価値とは別の価値を考慮にいれていません。

自宅周辺の環境、コミュニティ、人付き合い、そこでのライフスタイル、歴史、土地や気候など、色々な価値があります。

資産価値だけが価値ではありません。

ただ、私達がこれまで持ち家を選択する際に、資産価値というものを全く考慮してこなかったのも現実だと思います。

とはいいつつも、資産価値ばかりに目を奪われてしまうのも問題ですからバランスが必要です。

だから、持ち家を選択する場合には、投資家的なマインドを多少なりとも取り入れることをおすすめします。

Thank you for reading !






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