小説の続きを買おうか迷っている。

小説の続きを買おうか迷っている。

そもそも、今の私は物語に飢えていると思う。

毎日１話読めるweb漫画と
毎週１話読めるweb漫画を少しずつ読んで。

あ、今日の分はもう終わってしまった、と落胆する。

家をフラフラ歩いても、何もない。

読んでいない小説もあるが手は伸びない。

八咫烏シリーズを途中まで読んでいるから、続きを買えばいい話。

しかも八咫烏だけkindleで買ってるんだから、真夜中でもいつでも買える。

でも、中々気が進まない。

いつでも買えるから、というのもあると思うし

次巻から物語が大きく進みそうだ、というのもある。

進むというか、新しい世界が出てくるというか。

だから気が引ける。

新しい小説に手が伸びないのと同じだ。

なんなら、web漫画だって、毎日無料のものはいくらでもある。

当然、好みというものはあるが、探せばそれっぽいものは見つかるだろう。

でもやる気が出ない。

小説でも漫画でも
新しい世界に飛び込むには、気力がいるのだ。

それも、とてつもない気力が。

「私はこれを好きになれるだろうか」というプレッシャーを抱えながら、新しい世界と新しいシステムに少しずつ慣れていく。

せっかく慣れたのに好きになれなかったら、それまでの労力が無駄になってしまいそうで怖いんだと思う。

だから、新しい世界を前に、「う…」となる。

かと言って結局は、いつか「えいや、」って飛び越えてみるしかない。

ほとんどの不安は杞憂に終わる。

気力と、物語への渇望との狭間で。

私はまだ、小説の続きを買おうか迷っている。