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飲み会の「華」文化

noteをはじめて2回目の投稿は『飲み会の「華」文化』について普段私の考えていることを書いてみたいと思います。


◇社会人になると、職場の飲み会を経験する人が多い。気軽な同期会もあれば部署の忘年会や新年会、営業職なら得意先の接待もあるだろう。同期会や年の近い社員との飲み会はさておき、部署の上司や得意先の接待において女性社員が「華」扱いされることがある。具体的には若い女性が隣のほうが部長は喜ぶからと勝手に席を決められたり、お酌や取り分けをしただけで「気の利く女性はモテる」などと一方的に異性として評価されたりする。

◇「華」扱いされることに違和感を覚えないという女性もいるだろう。むしろモテている感じがして嬉しいとか、おじさん社員を喜ばせることで出世に繋がるのでは?と考える人もいる。感じ方は人それぞれで、心地いいと思える人はそのまま「華」扱いをされていればいいと思う。

◇ここからはあくまで私個人の意見であるが、「華」を求めるならお金を払って「華」を演じてくれるお店に行けと思う。綺麗なお姉さんが笑顔でお話を聞いて、お酌をして、褒めて、ちょっとした下ネタにも嫌な顔せずノリよく対応してくれる……これら全てお金の発生するサービスだと思うのです。だからこそホステスという仕事があるわけで、ホステスが高いお給料を貰えるのはそれだけ労力を使う仕事であるからだ。それを理解している会社は接待や会社の飲み会でもわざわざ高いお金を払ってサービスをしてくれるお店を利用する。
 プロのホステスは接待が上手くいくように会社の状況から偉いさんの経歴や趣味までくまなく勉強しサービスに全力を尽くす。そして対価を貰う。

普通の社員が自ら無料ホステスをかってでないと女性が出世できないような会社に未来はないと私は思う。とはいえ本当は嫌だけどおじさんが勝手に喜んでしまっている状況なら仕方がないし、私自身もそれはそれで苦笑いして放っておくが……たまにいるのが「華」扱いをモテと勘違いして「おじさんなんて利用すればいいのよ」なんて鼻高々になっている非常に厄介な人。すでに無料ホステスなのにどう利用するの?と思ってしまう。利用といっても、ちょっとミスした時に優しくしてもらえるぐらいで、リターンとしては割に合わなさすぎる。それはモテではなく、都合のいい女。
私自身は、そもそも男性から性的に見られることや性別イメージを期待されることが大嫌いなので無料ホステスはできないが、気持ちとしては「もしここで私が無料ホステスをしたら、おじさん中心社会は野放しになり他の女性社員や今後入ってくる後輩が同じことを期待されるかもしれない!自分の後輩がおじさん上司に〇〇さんはこれくらい笑ってくれたのに○○さんは怖いな―なんてことを言われたら自分が情けないし、被害者が増える一方で癪だ」という責任感もある。余談だが、そんなこんなで女性らしい愛嬌を求められている場面であえて突き放すような態度を取っていたら事務の女性陣からは支持されましたが、男性社員からは扱いにくい新人・可愛げがない女性社員とみなされ同じ営業部署で孤立しました。男性中心の会社って怖いですね。

 人としての愛嬌や気遣いはあるに越したことはないが、性別を理由とした愛嬌や気遣いを組織の仲間(特に力関係のある上司と部下の関係)で期待するのは間違っていると思う今日この頃。若い女性社員が隣に来て嬉しいと思うのは自由だが、相手が喜ぶと思って発言したり、女性としての愛嬌や気遣いを求めるのはやめたほうがいい。昨今日本の多くの企業が目標としている「女性管理職を増やす」「女性が活躍できる会社」への道を妨げる風潮に他ならない。上層部の男性社員に媚びてのし上がるか、男性社会に溶け込み男っぽさを前面に出して対等にみえるように戦うかの二択しかないのか……。
少し脱線するが、男性社会の会社でよくきくのが「あの人(一番出世している女性役職者)は女というより男だからね」「あの人はこの会社で初めての女性管理職だけど、女の皮をかぶった男だからね」という表現も個人的には非常に男性中心社会的だなと感じる。第一にその人がこれまで「女性」というだけで受けてきた不利益をなかったことにしているし、この表現の根底には「女性であれだけ出世できるはずがない。あの人は男性だから出世できている」ということになる。

長々と語ってしまったが、性別由来の愛嬌や気遣いを期待してそれに応えるのも能力のうちと評価するような会社は今後苦しいだろう。女性活躍推進を謳うならまずはそういう古い文化を見直したほうがいい。


※今回はあくまで実体験をもとに書いており、日本の企業では上層部が男性である場合が多いので華扱いされるの側を女性として書いた。仮に上層部が女性ばかりで若い男性社員が男子としての愛嬌や気遣いを求められ苦痛を感じているならそれは同じ問題で、個人的にはホストクラブを使えという話になる。


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