買えたら奇跡?スイーツ界に旋風を巻き起こす"ミスチ"のSNS戦略とは



こんにちは。
今週もまた、何書こうかな~~と迷っていて、ちょうどこの週末に書籍『D2C 「世界観」と「テクノロジー」で勝つブランド戦略』を読んだのでその感想みたいなのにしようかな・・・と思ったのですが、
それよりも、毎週末になると自分のTwitterのタイムラインにやけに流れてくる「ミスチ」という単語が目についており・・・(本当によく流れてくる)
しかもそこには美味しそうなチーズケーキの写真が添えられており・・・
折角なので、気になる「ミスチ」こと「Mr. CHEESECAKE」について書かせていただくことにしました。
ちなみに、今日10時発売だったので、ミスチを買いたくて早起きしたのですが、完売で買えず・・・。
月曜チャレンジします。

Mr. CHEESECAKEとは?

概要
Mr. CHEESECAKE(ミスターチーズケーキ)
オフィシャルサイト:https://mr-cheesecake.com/
創立:2018年12月
田村浩二氏により創立されたチーズケーキ専門店。
国内外の有名店でシェフとして経験を積んだ田村氏が自身のInstagram上に趣味で製作したチーズケーキを掲載したところ、予想外に反響があったことがきっかけで「Mr. CHEESECAKE」を創立。
もともとは「BASE」を利用して販売をしていたが、事業拡大により現在は公式サイトで販売。
販売5分で完売など入手困難な「幻のケーキ」としても話題。

4P分析

ミスチ4

いつもの如く、商品/価格/販売場所/販促の4つの観点で「ミスチ」を見てみます。

①Product
現在チーズケーキの主流はオーブンで焼きあげてつくる「ベイクドチーズケーキ」とゼラチンを入れて固める「レアチーズケーキ」の二種類。
「ベイクドチーズケーキ」の中に、よく洋菓子屋さんでも目にする、「ニューヨークチーズケーキ」・・・殆ど小麦粉を使わずに湯煎焼きにするタイプがあります。
また、最近雑誌などでもよく掲載されている、真っ黒なチーズケーキ「バスクチーズケーキ」も「ベイクドチーズケーキ」の一種です。
それに対して、Mr. CHEESECAKEが提案するのは「ニューヨーク」「バスク」のどちらでもない新しいベイクドチーズケーキである「トーキョーチーズケーキ」。
小麦粉を一切使用せず、湯煎焼きにすることで、上部はベイクドの状態でありながら、下部は非常に滑らかなレアチーズケーキの食感を残した今までにないタイプであるとのこと。
冷凍~完全解凍の過程でそれぞれ異なる食感が楽しめるのも特徴です。
※この辺は公式サイトに詳しく記載してあります。

②Price
価格は¥3,000~¥4,000程度。箱付き/保冷袋付きとで価格が異なります。
価格帯は・・・どうでしょうか。大体デパ地下で販売されている、小さめのホールケーキやパウンドケーキ1本分とあまり変わらないかと思います。
ただ、一切れずつでは販売していないので、自分ひとりのご褒美というよりは、記念日用やお土産用などの皆で食べられるシーンを想定しているのかな?という感じ。
ただ、賞味期限が冷凍状態だと約3カ月持つそうなので一人で食べたいという場合は冷凍して食べたいときにちょこちょこ食べることは可能みたいです。

③Place
販路はECでの購入のみ。(不定期で百貨店などでポップアップは開催しています)
日曜日/月曜日の10:00~
と販売日・時間も細かく設定しています。
ECに販路を絞っている理由としては、場所的に制限がある実店舗ではなく、より多くの人にMr. CHEESECAKEを広めたいという想いからとのこと。

④Promotion
Instagram/Twitte/LINEといったSNSが中心。
Mr. CHEESECAKE公式各アカウントの詳細はこちら⇩

【Instagram】
アカウント:@mr.cheesecake.tokyo
フォロワー:約20,000人(20年3月現在)
投稿内容:販売日時情報/#mrcheesecakeをつけたユーザー投稿の紹介/プレゼントキャンペーン/POP UPのお知らせ など

【Twitter】
アカウント:@mrcheesecake_TK
フォロワー:6,470人(20年3月現在)
投稿内容:販売日情報/おすすめの食べ方/プレス情報・・・など

【LINE】
お友達登録数:80,638人(20年3月現在)

SNSの取り入れ方

まず、Mr. CHEESECAKEに於いては販路がほぼECに限定しているということもあり、「ユーザーの口コミ」や「UGC」を非常に重要視している様に思います。

ミスチ2

⇧Instagramでいえばこちら。
アカウントトップ・プロフィール文で
「#mrcheesecake 付けて投稿いただいた写真を、紹介いたします。」と記載。
ユーザーが投稿するときに、「他のミスチに興味があるユーザーに対して確実に情報をシェアするにはとりあえずこのハッシュタグを使うと良いんだ」という認識を持たせられる。
もしかしたら、公式に紹介してもらいたい!という人もいるかも。
また、投稿記事内にはコメントもそのユーザーのコメントまで掲載。
レビュー的な役割も持たせられている

ちなみに・・・#mrcheesecakeをざっと遡ってみましたが、クオリティが高い写真が多い!
写真映えするパッケージなどももちろんなのですが、
オウンドメディアで「きれいに撮れる方法」を紹介しているんですよ。。
このページこのページ
ここまでやってくれたらそりゃまあ撮りますよね・・・

ミスチ1

ユーザーの写真投稿以外の投稿内容のポイントとしてはこちら。
多いのは
(1)~3枚程度の多枚数投稿
(2)
1枚目:雑誌風のクオリティの高い素材で視覚的に惹きつける→
2枚目:次回販売日時を画像内文字入れで告知。画像内に文字を入れ込むことでよりユーザーの目に自然に情報が入る様に→
3枚目:LINEお友達登録を促すQRコードを記載。
これでわざわざアカウントTOPにもどったり、LINE内で検索する必要もなく、スクショを読み込むだけでお友達登録が可能・・・
(3)季節に合わせた新フレーバーの発売
バレンタインやホワイトデーといった、季節に合わせて限定フレーバーを販売しています。
こうすることで、リピーターの「また食べたい」という気持を掘り起こしているのかも。

Twitterでは・・・

画像5

このようなひと手間かけた食べ方を提案。
「つくってみた」報告を公式アカウントでリツイートなど、かなりこまめに行っています。

ユーザーがコンテンツを勝手に生み出してくれる仕組みが上手く機能しているなという感想。。
こうやってフォロワーからそのフォロワーへどんどん情報が広まってくれる訳です。

ここに注目

特筆すべき点としては、サイト設計やInstagram/Twitterの投稿がLINEへの友だち登録への誘導に帰結しているというところです。
⇩これがサイト入って一番最初にいきなりポップアップとして登場します。

画像5

InstagramやTwitterで見て、とりあえず調べてみたらこの画面。
成程、とりあえず友だち登録をしなければ買えないんだな、と一目でわかるシンプルで明確な情報の提示です。
また、前述の通りにInstagramの投稿やTwitterでもほぼ毎日「LINEお友だち追加でのみ購入できるよ」と友だち追加を促す文言が(多少しつこいくらいに)投稿されています。
こうすることで、スタンプ施策など特別な販促をすることなくLINEにお友だちを集められているのでは。

●公式サイトでは何とメディアキットが。

画像6

公式サイトには、ロゴや宣材写真をDLできるページが。
あと、田村氏の経歴などのテキストをコピーできる項目も。。
こういう写真があると、たとえばウェブメディアや個人のインフルエンサー・ブロガーにとってもかなり助かるし、紹介しやすいですね。。

最後に

・・・という訳で、今回はここまでです。
私自身、「ミスチ」をSNSのリツイートで知り、サイトを見てすぐに購入の仕組みがわかり、さらに色々なユーザーの投稿を見て絶対買いたいと思わせられました。。
「ユーザーに情報拡散させる仕組み」、これはどのジャンルの商品を扱っていてもかなり重要になる部分だと思うので参考にしたいです。

今週もありがとうございました。




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