見出し画像

自然栽培の畑から 『宝探し』

自然栽培の畑から 1月21日

自然栽培の畑で野菜の収穫をしていると、どうしても生長のバラつきや小さいものが多い時、形がいいもの大きく育っているものを探さないといけない時があります。

今回の場合、それが人参でした。
今季の人参は、8月中旬と9月中旬に2度種まきをしています。畑の準備と真夏の発芽不良のリスクも考えて2度に分けて種を蒔きましたが、1度目の人参は殆どが見事に大きく綺麗に育ってくれて、それはそれは収穫も楽に進めることができました。

さて、2度目の種まきをした人参ですが、こちらは中々生長がゆっくりなようで畑の中を歩き回りながら、大きく育っていそうなものを農家の勘で抜いていく、そう、それはまるで『宝探し』のようです。

土に隠れて大きさが分からない人参、抜いてみてやっと分かります。


うーん、少し小さかったかな、、


形は綺麗に育ってくれてます。

全体的にまだ小さめなので、本格的な収穫は2月頃になりそうですね。

暦の上では、大寒を迎えましたが、寒さを警戒するどころかここ数日の日中は汗ばむ気候。
この暖かさで人参もぐんと生長してくれると嬉しいです。

この『宝探し』農家的には効率が悪くて良くないことだらけなんですが、だんだんやり続けると、土の中に隠れて大きさが分からなくても、なんとなくで見分けがつくようになります。そして、いざ抜いてみて大きいのが出てくると、宝を掘り当てたような高揚感が生まれるのです。

たとえ、小さいものが出たとしてもそれはそれで大切にいただきます。農薬肥料を使っていないので皮剥きはいらないし、そのままポリポリと生で食べるとむしろそっちの方が美味しく感じてしまいます。

大きさ形が綺麗な野菜をなるべく育てたい気持ちもありますが、それが小さくて曲がっていても同じ命。全てが全て同じであることが自然ではないし、小さくても一生懸命に育とうとしている1つの命として大切に扱っていきたいと思います。


オクラの間にスナックエンドウ
種取り用のオクラ


オクラの種がたくさん!

夏の間、活躍してくれたオクラくん。
オクラとオクラの間にスナックエンドウを育てています。春になると、スナックエンドウのツルがオクラに絡みついてくれることを期待しています。

ピカピカの大根
ひとつひとつ大切に洗って自然乾燥させます。


筆者  真心農園 坂田真彦

熊本学園大学で主に環境問題、水俣病を専攻卒業後、ピュアリィに入社、野菜の仕入れ、販売を担当、後に宅配部門、産地担当として九州の自然栽培農家さんたちと関わり自然栽培の奥深さに惹かれていく。2015年より、新規就農、熊本県植木町で自然栽培の野菜を育てる。

1984年生まれ40歳

いいなと思ったら応援しよう!