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木の上で熟す果実と、木から落下して熟す果実の違い

キウイを食べてみたらまだ酸っぱかったという経験ありますよね。
逆にりんごを食べてみて、酸っぱかったということはあまりないと思います。(酸っぱい品種は除きます)

この違いを植物の生存戦略という視点で見てみようと思います。

植物の実が甘くなるのは、他の生物に食べてもらって、種をより遠くに運んでほしいから。
種が未熟な状態で食べられて、糞と一緒に排出されても、発芽する可能性が低いので、実はまだ酸っぱかったり、渋かったりして、まだ食べごろではないから食べないでというサインをだしています。

西田さんグリーンキウイ

私たちが食べている果実の実の部分は、他の生物に種をより遠くに運んでもらうための装置という風に考えることができます。では木の上で熟す果実と、落下してから熟す果実の違いは何かというと、種を運ばせる(果実を食べて欲しい)生物の違いがあります。

木の上で熟す果実は、木の上で食べることができる鳥類などを、種の運び屋として想定しています。一方木の下に落ちて落下してから熟す果実は、徘徊性の動物(例えばタヌキなど)を種の運び屋として想定しています。

種が熟して、発芽能力が十分な状態になると同時に、実の部分が甘くなったり、香りを放ったりして生物を呼び寄せます。

キウイの場合、落下してから熟します。
落下して衝撃が与えられると、熟してより甘くなり、香りを放つようになります。もしキウイ園でキウイをすぐに食べたいなら、足元を探しましょう。

西田さんゴールドキウイ (1)

結局何が言いたかったかと言うと、
同じように衝撃を与えることでキウイはより早く熟します。
収穫したばかりは固いのですが、写真の出っ張っている部分を机に押し付けるなどして、キウイが落下したときと同じような衝撃を与えることで、より早く食べごろになります。

キウイが食べごろになる方法を、植物の生存戦略という視点でお伝えしました。


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