メンタルを安定に保ちたいなら、あんまり期待しない方がいいかも
僕は来年で、独立して10年目を迎えます。
ふと、フリーランスになってから自分の中で変化したことは何かな? と考えたところ、「メンタルが安定したこと」だと思いました。
今思うとフリーランス初期の頃は安定していなかった気がします。
ディレクターに「レギュレーションに載っていない修正依頼は一切やりません」「あなたがやっていることは伝書鳩と一緒です」などと言ったこともありました(お恥ずかしい限りです)。
おそらく、先の見えない不安や焦りからメンタルが安定せず、そういう言動をとってしまったのだと思います。
しかし現在は、当時に比べると感情をコントロールできており、メンタルも安定しています。
仕事が安定してきたという点もありますが、それ以上に大きいのは「何事にも期待しないようになった」ことかなと。言い換えると「理想を高くしすぎない」ですかね。
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メンタルが落ちるパターンはいろいろとありますが、その一つに「期待していた結果が出なかったとき」ってありませんか? ライターなら赤字(編集者からの修正依頼)がわかりやすいですかね。
たとえば、クライアントへ提出した原稿に大量の赤字が入ったことで、めちゃくちゃ凹んだとします。仮に100箇所としましょう。それで凹むということは、「赤字は100箇所も入っていないだろう」という期待が裏切られたからですよね。
逆に言うと、「200箇所の赤字が入るだろう」と思っていれば、「おっ100箇所しか入っていないラッキー!」と思えるはず。
これはあくまで例ですが(実際に200箇所の赤字が入るだろうと思っているライターがいたらやばい)、僕は、「何事にも期待しない」「理想を高くしすぎない」というマインドを持つようになってメンタルが安定したのは事実です。
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先ほどの例は「自分への期待」の話でしたが、「他人への期待」も同じです。
たとえば、自分がライターチームのディレクターだった場合、メンバーに対して期待しすぎてしまうと多分メンタルは崩壊します。
専業ライターAさんと副業ライターBさんとでは、コミットできる時間が違いますよね。Aさんが多くの時間を投下できる一方、本業のあるBさんの時間は限られています。
また、どこまでライターとしてスケールアップしたいかも個々人によって違うでしょう。
Aさんは今後もライターとして食っていきたいから、ライター業に対してやる気満々かもしれません。が、Bさんはそれほど思っていないかも。であれば、Aさんほどやる気満々に取り組むことは難しいですよね。
その事情を加味せずに、ディレクターが全員に対して「もっとこの案件にコミットして欲しい」と考えるのは期待しすぎだと思います。
このような考えになると、たとえばBさんが納期に遅れたとき「もっとこの案件にコミットしてくれよ!!Aさんを見習ってくれよ」と強い不満をもちます。
そうなると結局、ストレスが溜まるのはディレクターである自分。少しずつメンタルは崩壊していくでしょう。
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というわけで、自分にも他人にも過度に期待しないことが、メンタルを安定的に保つ方法だと思います。
そもそもハードルを下げておいて損はないと思うんですよ。「自分がデイレクターを務めるチームのライターは、何人か納期に遅れるだろう」くらいに思っておけば、全員納期通りに提出したときにめちゃくちゃ嬉しいです。
相手に期待しないというのはネガティブに聞こえますが、僕はポジティブに捉えています。
今回は以上です!
▼ちなみに今回の「フリーランスの生き残り戦略」的なnoteは他にもあるのでぜひ!