性格の違いについて① 外向性・内向性について ユング心理学より
こんにちは。創造的な人生のために、心に関することを知っていただきたく、Room K 〜心との対話アトリエ〜では便りを出しています。
今回は人間にあるさまざまな性格についてです。人には様々な性格があるというのは、明らかだと思います。しかし、どのくらい性格が違うのか、何の違いがあるのかの理解が少しあれば、例え人との間の考えや行動に行き違いがあったとしても、なにかしら分かり合えるということができるかもしれません。
ユング心理学(スイスの精神科医カール・グスタフ・ユング創設した心理学の考え)によれば、人間には大きく分けて、外向的、内向的な性格があるとしています。
外向的な性格の持ち主は、外にあるものに価値を置いており、常に自分の外側に注意が向いています。他人に認められることで自分というのがあります。外交的で、コミュニケーション豊かな方、愛想がよく、誰とでも気軽に話ができる人はそのような傾向があるかもしれません。また、周りがどう思っていても、よく話に割って入ってくるなんてこともあるかもしれません。つまり、外向性の方は、積極的に外の世界と接触しようとします。言い換えれば、自分を確認するために外の環境があるのです。
一方、内向的な性格は、おとなし目、内気で、あまり心の内を明かさず、しかしながら何か芯のようなものを秘めているような人の傾向があるでしょう。内向性の人に何か言葉を求めても、なかなか答えが返って来ないのかもしれません。しかし、その人の中では、その言葉に対する自分なりの意味を考えたり、連想を追ったりしています。つまり、彼らは、あまり周囲の人たちとの関わりはないものの、しっかりと自分の内面と繋がる場があり、ゆっ想像をめぐらしたり、ゆっくり考えることで、自分を感じ、確認し、満足していくのです。
このように、外向的、内向的なタイプはそれぞれの方法で自分というものを確認していきます。この性格の違いにはかなり差があります。ユングはさらに、このような2つのタイプの中に、それぞれ、感情型、直感型、思考型、感覚型があり、合計8つのタイプに性格を分けました。今回はすべては紹介できませんが、性格はいかに違うものであること、そしてもしかしたら、友達や家族など近しい人でも、自分の性格と極端に違うということもあるのではと思います。それは内向、外向という性格の差によって説明できることもあるでしょう。あなたは内向型ですか?外向型ですか?周りの人はどうでしょうか?少し考えてみると、思い違いや行き違いに理解が得られるのではとも思います。
参考:「ユングの性格分析」秋山さと子著、講談社現代新書