Romi IGARASHI

菓子研究家。株式会社romi-unie代表。東京・パリ・アルザスでフランス菓子を学ぶ。…

Romi IGARASHI

菓子研究家。株式会社romi-unie代表。東京・パリ・アルザスでフランス菓子を学ぶ。 ジャム・焼菓子のお店/チョコレート菓子の店/お菓子教室を営んでいます。 鎌倉Romi-Unie Confiture/Chocolaté romi-unie/東京Maison romi-unie

最近の記事

ロンドンの新しいお菓子の体験

【一日の行程】 朝;Dishoomでインド風イングリッシュブレックファスト Covent Garden ベーカリー、Petershum Nurseriesを訪問 ナショナル・ギャラリー Cakes &Bubblesでアルベルト・アドリアのお菓子を体験 Fortnum&Masonでマーマレードと焼菓子をみる * 時差ボケなのと携帯のWi-Fi問題で家と連絡がつきにくくて夜中起きてやり取りする。パソコンなら大丈夫そう。ちょっと一昔前の旅行と思えばそんなに大変じゃない。 明け方

    • ロンドン到着

      東京は晴れ ロンドンも晴れで22度だけどちょっと暑い イギリスへ出発。朝一番の電車に乗って羽田空港。 久しぶりの外国旅行。あまりワクワクしすぎないように、自制してる。 情勢が不安定な時期なので、飛行機はJALに。何かトラブルがあったときに心強い。空港も朝早いからお店が開いていないのかと思ったら、免税店のいろんなところも1割位しかオープンしていない様子。まだまだ日本は鎖国状態なのだった・・・ 開いているうどん屋さんとたこ焼き屋さんが超人気になって列ができてる。 ※携帯がうま

      • まずは英国からスタート。旅の計画。

        パリへの直行便が欠航になったり安定していなかったので、旅のはじまりは比較的飛行機が確実だったロンドンからスタートすることに。 イギリスは、マーマレードアワードが開催されていたダルメインに娘と一緒に行ったことが素敵な思い出です。ロンドンで隠れ家のようなティールームにいったり、冬の移動遊園地ウィンターワンダーランドに行ったり、今回は置いてきてしまった娘との旅ばかり思い出してしまいます。今回はひとり旅。気ままですが、ちょっと寂しい。まぁ、いいか。お菓子との出会いに集中できます。

        • 私が旅に出る理由

          イギリスの素朴でおいしいお茶のお菓子を探しに。そしてパリで新しいフランス菓子に触れ、アルザスでフランス地方菓子の豊かさに包まれたい。 旅に出て行くことは、自分の心と頭の引き出しに、たくさんのものを詰めに行くこと。具体的な使い道がわからないものも、たくさんしまってきます。ハプニングやトラブルもありますが、お金には換えられない出来事や思い出にたくさん出会います。旅は大きな学びです。 コロナや世界の不安の日々でも、やはりお菓子は暮らしの中で心を豊かにしてくれる大切なもの。この2年

        ロンドンの新しいお菓子の体験

          切実に、旅に行きたい

          2020年の春は、10年以上ぶりにストラスブールに行っていた。何か月も計画を練りに練り、素晴らしいお菓子の旅の計画だった。その頃すでに日本でも学校が休校になったりしていたけど。ロックダウンなんて、そんなことが起こるとは思いもよらなかった。旅先のフランスで、うっかりと私はロックダウンを体験してしまった。写真は、そのロックダウン直前の、奇跡のような1日。麗らかな快晴の日曜日の昼間なのに、観光地のプチット・フランスに誰もいない。怖くて美しい風景。非日常。時間が止まった世界にポトリと

          切実に、旅に行きたい

          2022年のromi-unie

          謹賀新年 2022年がスタートいたしました。昨年は、コロナに振り回された2020年からの立ち直りを試みながら、結果的にはコロナの影響も受けつつ、とてもたくさんのことに挑戦した1年となりました。改めて振り返ると、とてもがんばった1年となりました。2020年10月から続いた鎌倉Romi-Unie Confitureの店舗のリニューアルも1月に終わり新しいコーナーでお菓子を作ることができるようになりました。東京Maison romi-unieも6月~9月にかけてアトリエ部分のみを移

          2022年のromi-unie

          クリスマスにはザッハトルテ

          今日はクリスマス・イヴ。 5年前から、クリスマスの時期に、ご近所のカフェ・ヴィヴモン・ディモンシュでromi-unieのザッハトルテを出してもらっています。ザッハトルテは、特別クリスマスのお菓子というわけではありませんが、この時期に食べられる特別なお菓子ということでカフェで出して頂いています。ディモンシュでは、いつもサブレも出して頂いているので、私の考える最高なコーヒータイムを過ごすことができます。ぜひ、鎌倉を訪れた時には、おいしいコーヒーを飲みにお立ち寄りください。ディモ

          クリスマスにはザッハトルテ

          クリスマスをたのしくするお店に

          3日間開催した鎌倉Romi-Unie Confitureのクリスマスマーケットが、盛況で終わりました。楽しくお店にも立たせて頂きました。寒い中開店前にお待ちになる方もいらっしゃって開店時は毎日盛り上がりました。ありがとうございました!CHAJINさんのクリスマスブーケも好評で、お店に飾っているCHAJINさんの大きなリースも皆さんにお褒めの声をたくさんいただきました。 お店でイベントをするのもだいぶ久しぶりで、しかも鎌倉でのイベントって昔からあまりお客様が集まらなくて・・・と

          クリスマスをたのしくするお店に

          お店の一員として

          『将来は小さなお店を』のつづきです。 最初は、将来はお店を・・・のつもりでもいいと思うのです。でも、お店で働くスタッフとして続けていく、その職場での大事な一人になる。というのも十分存在意義がある仕事です。自分がこういうお店で働きたいな、というお店で力を発揮して他の仲間と一緒に働き続けること、その上で向上心をもって学び続けていくこと、そして自分の生活をきちんと大切に整えていくこともすごく満足感がある。 romi-unieは女性スタッフが99%で(男性も、実はいます)、20代

          お店の一員として

          将来は小さなお店を

          求人の面接をしていて、将来はどうなりたいですか?と聞くと、ほぼほとんどの人が「将来は小さなお店を持ちたいです」と言う。かなりの確率で。80%は優に超えるのではないか。もうこの言葉は、信ぴょう性10%くらいの感じで聞き流すことにしています。私も昔は言っていたのかな。どうだろう。そんな若かりし自分にかける言葉があるとすれば、一言「若気の至り」。小さなお店ならラクに持てると思ったら、とんでもないことです。 小さなお菓子屋さんだろうと、ゼロからお店を持つのは、結構大変だと思う。まず

          将来は小さなお店を

          お菓子の箱について

          鹿児島睦さんのイメージしたお菓子やジャムのギフトボックスを一緒につくりました。10月13日からMOODMARKというECサイトで発売になります。鹿児島さんからお誘い頂き、これから暫くの間販売が続きます。食器などの販売もあるので、一緒に楽しいお茶の時間のプレゼントもできるなぁとか妄想が広がります。 Romi-Unie Confitureがジャム屋しかなかった18年ほど前のオープン当初、いちばん最初は父が作ったバゲットをイメージした5個入りのジャムboxをクラフトの厚紙で作って

          お菓子の箱について

          romi-unieアトリエ くりちゃんの働き方(2)

          アトリエ歴16年目のくりちゃんの話の続きです。 20代で入社したスタッフの多くは、30歳前後のタイミングで「このまま、この仕事を続けていていいのか?」と迷いの時期を迎えます。「29の気の迷い」って呼んでいます。自分の仕事と人生を深く考える時期なんだと思います。現在、焼き菓子部門のアトリエ長を務めるくりちゃんも30歳を前に一度辞め、半年ほど店を離れていた時期があります。フランスに1か月遊学してみたり、他のアルバイトを経験したり……。とはいえ、繁忙期には店を手伝ってもらったこと

          romi-unieアトリエ くりちゃんの働き方(2)

          romi-unieアトリエ くりちゃんの働き方(1)

          romi-unieでは製造部門を「アトリエ」と呼んでいます。 鎌倉のアトリエには、ジャムと焼き菓子の2部門があり、東京のMaison romi-unieは焼き菓子のアトリエのみです。 鎌倉の店で焼き菓子のアトリエ長を務めているのが“くり”ちゃん。店が2年目の2006年に入社して、16年目になります。彼女は製菓学校を卒業して、鎌倉の有名洋菓子店で3年働いたあと、20代でロミ・ユニに入りました。当初はromi-unieもジャムの製造のみでしたが、その後、Maison romi

          romi-unieアトリエ くりちゃんの働き方(1)

          お菓子屋さんで長く、楽しく働くために必要なこと

          2004年にジャムの店「ロミ・ユニ コンフィチュール」を鎌倉にオープンして、今年で18年目に入りました。 鎌倉にはもう1軒、冬季営業のショコラの店(年内は休業)とお菓子教室を兼ねたアトリエがあります。焼き菓子とジャムの店として東京の学芸大学に開いた「メゾン ロミ・ユニ」はまもなく14年。Web Shopもコロナ禍を境に実店舗に迫る勢いで存在感を増してきています。 4人でスタートした店は、パートさんも含めて現在60人以上、スタッフも10年勤務を超える人が増えてきました。20

          お菓子屋さんで長く、楽しく働くために必要なこと

          思い出のために

          ここ最近の価値観の変化の日々に、精神的な支えとなってくれた友人達の一人であるフォトグラファーの中川正子さんとの濃密な撮影の日が今週2日間続いて、また私の中での新しい時代が始まった感じがしています。撮って頂いた写真を使う時期が来ると一気に時代が変わるような予感もします。 昨日LINEでやり取りしていた中川さんの「人生のいちばんの目的は『思い出作り』だと思っている」という言葉が刺さりまくっています。確かにそうなのです。お店のこと、スタッフとのこと、家族とのこと、友人のこと。面白

          思い出のために

          チョコ屋のこと

          小さなチョコレート屋さんを開きたいという夢は、実はジャム屋さんを開く前からあったのですが、ようやく実現したのは3年半前の10月。今年はコロナの影響で店舗での販売はせずに製造のみに集中しています。 私はチョコレートのお菓子を食べるのも、作るのも好きです。年に一度、Jour du Chocolatというチョコのイベントを開催していてもう18回目。こんなに続けていれば、チョコレートのテンパリングもトランパージュも多少上達してきて、年に一度はショコラティエの気分になります。今年のJ

          チョコ屋のこと