詩『親』

ろくじろう

年をとった親がだれかの悪口を言う
私もうなずく
そうだそうだ
あいつはわるいやつだ

年をとった親がだれかをほめる
私はまたうなずく
そうだそうだ
あの人はほんとうにいい人だ

共感するふりをして
私はうなずく

年をとった親は
もうがまんなんかしなくていいのだ
好きなものは好き 嫌いなものは嫌い
ずけずけと言っていいのだ
息子の前でなら いくらでも

年をとった親を見守る
かつて私がそうしてもらったように