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【Vol.3 工場で培った技術を食へ~沖縄編~】

皆さん、こんばんは。
はるちゃんです。

引き続き沖縄県で活動をされているメンバーのストーリーをお伝えします。
今回は、現在石垣島の工場で工場長を務めるしげさんです。
これまで大阪や伊賀上野などロートの工場で目薬や化粧品などの包装技術や設備技術などを担当されてきました。

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(「写真を送ってください」とお伝えしたら、パイナップルを持った写真を送ってくださいました!)

40歳を目前に「何か新たなチャレンジをしたい!」と思う中、ロートで新たに始まっていた食事業。

「これまで工場で培った様々な技術をもとに、もっともっと活動の範囲を広げていきたかったし、他の人ができないことをしてみたかった」と振り返るしげさん。

沖縄には主にパイナップルなどの農産物の加工を行う工場が2か所あり、1年半前に手を挙げて現地入り。
最初は本島・大宜味村にある工場へ、今年に入って石垣島にある工場に移られました。

真っ先に感じたのは、これまで感じたことのなかった、生鮮を扱うからこそ限られる時間に対する追い込まれ方だそうです。

収穫されたパイナップルを搾汁できるまでカットをし、搾汁し、瓶に詰め…
せっかく美味しいパイナップルができたのに、新鮮なうちに加工できないと腐ってしまう。
日々、工場内では時間との闘いでした。
「果実から70%取れていた果汁でも、一気に60%に減ってしまう。収穫は期間も限られ量も多いが故に、限られた短時間で一気に作ることが求められるね」
ロートの工場では、必要な時に原料を調達して目標予定数を作りますが、生産のタイミングも限られるわけではなく、原料も生ものでなかった為、歩留まりが落ちることは初めての経験。

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(一つひとつ機械を使ってカットしていきます)

また工場長という立場でありますが、製造から生産計画、設備、品質、資材と原料の購買、出荷作業、工場人事…などあらゆることを担当。
それぞれの担当の中で業務があったロートの工場と比較し、より広い視野で物事を考えることが求められるようになりました。
「これまでも工場を支える一人としての責任もあったけど、今はそれ以上に全部を任せてもらっているという感覚になった」

実は、基本的にここの工場ではロートの人はしげさん一人。
その他は現地の皆さんということもあり、これまでの共通の価値観が特にあるわけでもなく、コミュニケーションという面でも一からのスタートでした。

「(工場のメンバー含めて)人の入れ替えもあるから、必ずしもこれまでの知識があるわけでもなく、本当に日々試行錯誤だよ。ある意味ロートから人が来ていることで求められていることも多いように感じるけど、目線を合わせることをまずは徹底して行っていて、『ロートは…』という話はしないようにしている」

そんな川田さんは工場で一緒に働くメンバーについて、「『これをしたら終わり』という考えではなく、『朝は〇〇をやり、昼は△△、夜は□□をやって、空いている時間に◎◎をやろう』という考えで一日の仕事を組んでいて、尊敬しているんだ」と話をしてくれました。
現地のことも分かっているからこそかもしれませんが、一人ひとりが器用に取り組む姿勢が工場を支える一つに。
メンバーの皆さんもそれぞれの工場で忙しさに応じて、互いの工場へお手伝いに行ったり来たりし、一致団結して、少しでも多くの全国の皆さんに美味しいジュースなどをお届けできるように生産現場で活動されています。

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さらに現地に行ったからこそ、感じた問題も伺いました。
パインやシークヮーサーなどを作る農家さんと直接話をすることもあり、そこで感じた農家の高齢化と、後継者不足。
高齢の農家さんも多い中、後継者がいないからその方々の代で畑を辞めると話す方もいらっしゃるそう。
世間でも言われている問題ですが、これまではなかなか肌で感じにくい中、現地にいるからこそ感じる、日本の農業の問題。
なかなか簡単に解決できる問題でもないけれど、このようなことを肌で感じるのも現地での活動があってこそ。

現地で活動をされ約1年半たった今、すでに5年分くらいの経験をしたように感じている」とお話されました。
ロートで働いていた時も、規模が大きいことでのやりがいも感じていたものの、ここに移って人に対する許容範囲の狭さを感じたようです。

「個性の強いメンバーも多い中で、コミュニケーションを取ることで確実に変わったと思う」

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これまで培ってきた力もありながら、「ロート」という看板は一旦外し、工場の皆さんと一緒にお客様のことを考え時間や環境との狭間で日々活動をする。
目の前の収穫されたモノをさらなる価値をつけて、よく多くのお客様にお届けしたい。
しげさんの活動はこれからも続きます。