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【人物解体新書】活躍したいならば環境を選べ!自らの可能性を広げるために適した環境があることを知っていますか?

㈱ログシーキャリアコンサルタント&広報担当の鈴木さくらです。

活躍するためには、何が必要でしょうか。
活躍にふさわしい思考?知識量?経験則?行動量?メンタル?

それらも必要ですが、どうやら自分だけの努力では不十分で、あるものが必要だということが研究でわかっています。そのあるものとは、活躍に相応しい「環境」。

今回の【人物解体新書】では、浮気の仕方がわからなかったおかげでこの道20年。「人は環境でいかようにも変われる」おもしろさが人材業界にはある。で取り上げた弊社育成支援事業部統括の活躍者細野にフォーカスし、当人以外でもその活躍が再現できるように理論で解明していきますね。


■「人は環境によっていかようにも変わっていく」

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前回のインタビューで細野はこんな風に力説していました。

人って環境によっていかようにも変わるじゃないですか。その環境に惹かれて人が集まってくるから、新しい環境のきっかけ作りが採用だったり、環境を整えるっていう仕事が教育だったりするでしょう。人を変えちゃう可能性があるわけだから、それは責任重大だし、おもしろいよね。」

そして具体的なおもしろさについては、

人が成長することを目の当たりにできること。人は、付き合う人によって綺麗になったりカッコよくなったりする。恋愛が一番わかりやすいけど、部活動でも同じ。まったくスポーツしてなかった子が運動部に入ってから性格がガラッと変わってアツいやつになったり。仕事でいうならば、お金をいただいて人が成長する過程に携われるのは、この上なくおもしろいと感じるよね。」

と、HR業界の仕事の醍醐味を熱っぽく語ってくれました。

つい先日も細野が開発した『HOMEROOM(ホームルーム)』という新感覚オンライン研修を通してとある企業様の新入社員研修が行われ、担当講師でもある細野は短期間のうちに新入社員が大きく成長するという場面に出くわし、その様子を半ば興奮した面持ちで振り返りをシェアしてくれたばかりです。

細野にとって、まさに、人が成長すべく環境を整える場面だったわけですね。

社会的な動物である私たちは一人で成長することは極めて難しく、所属している社会的環境からの影響を大きく受けています。ただし、一方的に影響を受けるだけではなく、人と環境は相互に作用しているという理論があり、それがいわゆる『人(Person)と環境(Environment)の適合性(P-E fit)』と呼ばれるものです。

なかでも、人と環境との相互作用によるキャリア発達に着目したジョン・ホランドの『類型論的―交互作用的理論』は、仕事において活躍するための大きなヒントを与えてくれる理論のひとつです。


■自分のパーソナリティを知っていますか?

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職業興味検査(VPI)などキャリアのアセスメントを受けたことがある方は上記の6角形を見たことがあるかもしれませんね。

ホランドは、パーソナリティ(個人の職業興味)と環境(職場環境)のタイプを6分類し、個人と職場のマッチングをはかる6角形モデルを提唱しました。その頭文字を取ってRIASEC(リアセック)と呼ばれています。前提として、個人の行動様式にはその人の好みや趣味・志向が反映されているという考えがあります。

【パーソナリティの6つのタイプ】
パーソナリティ(個人の職業興味)の分類は以下の6つです。

▼現実的(Realistic):
物や道具を扱うことを好む/ものづくりや現場的な仕事が好き/実際的な仕事が好き/機械を操作すことが得意
▼研究的(Investigative):
学術的なことに興味がある/好奇心が強く学者肌/分析や推測、比較を好む/抽象的な考えを扱うことが好き
▼芸術的(Artistic):
慣習にとらわれず創造的/繊細で感受性が強く、独創的な発想が得意/自らの創造性を発揮できる仕事を好む
▼社会的(Social):
対人接触的・社交的能力を持つ/人への興味を持つ/教育や支援などの仕事を好む/社会的な活動にも積極的
▼企業的(Enterprising):
リーダーシップを取る/目標達成を好む/説得や交渉が得意/野心的な活動を好む/企画や組織運営を好む
▼慣習的(Conventional):
情報を体系的にまとめることが得意/事務処理が得意/決まりに従ってルーティンな仕事に安心感を覚える

ホランドは職業の選択はパーソナリティの表現の一つだと考えました。つまり、今の職業が正しく選択できていれば、自分のパーソナリティが仕事を通してうまく表現できているというわけですね。

「人が成長することを目の当たりにできること」が人材業界の醍醐味だと語る前述のインタビュイー細野は、アセスメントを通して、<社会的タイプ(Social)>の数値が高いことがわかりました。自らのパーソナリティを十分に発揮できているからこそ、人材業界の仕事にのめり込み、結果を出し続けていることが窺えます。


■実は自分の可能性をぐんと広げられる環境がある

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人と環境との相互作用によるキャリア発達に着目したホランドは単に個人と仕事のマッチングを考えていたわけではなく、また、環境が個人に一方的に影響を与えると考えていたわけでもなく、個人と環境は互いに影響し合って相互作用すると考えました。

実は、6角形モデルはパーソナリティだけでなく、環境(職場環境)をも同じく分類することができる、優れモノなのです(余談ですが、キャリアコンサルタントとしては1回で2度おいしいというアセスメントツールなので、好んで使う人が多く、私もそうです)。

【環境の6つのタイプ】
環境(職場環境)の分類は以下の6つ。パーソナリティの説明をそのまま職場に当てはめていただくとイメージがしやすいですね。

▼現実的(Realistic):具体的な指示に従って現場での活動が多い環境
▼研究的(Investigative):観察し、探索的・調査的な研究をすることが多い環境
▼芸術的(Artistic):非組織的な活動や芸術的な創作活動が多い環境
▼社会的(Social):教育などの他人への支援的な働きかけをすることが多い環境
▼企業的(Enterprising):目標を達成させるなど、他人への働きかけをする場合が多い環境
▼慣習的(Conventional):整理や計画など明確で順序だった仕事が多い環境

ホランドは、職業満足、職業上の安定性や業績は、個人のパーソナリティと本人の働く環境との一致の程度に依拠すると考えました。

すなわち、6角形モデルにおいて、傾向値の高い項目が本人のパーソナリティであり、同時にその本人が合う環境であるということ。逆を言えば、個人のパーソナリティタイプがその環境のタイプと異なると、不一致が起きやすくなります。例えば、本人は芸術的(Artistic)傾向が高いにもかかわらず、異動先はその対極の慣習的(Conventional)な職場環境だったりすると、非常に居心地が悪く感じてしまいます。結果、それがパフォーマンスに影響を及ぼし、成果を上手く出せないという問題を引き起こすこともあるため、注意が必要です。


■可能性を広げられる環境での成長は無限大

前回のインタビューで実感を伴って何度も言っていた「人は環境によっていかようにも変わる」という細野の言葉。

これは、人と環境の相互作用において、その環境が本人に適していればいかようにも無限大に成長し、反対に適していなければ本人の良さを殺してしまい、成長の頭打ちが見込まれるということを表します。

そして同時に、人が環境に及ぼす影響も同じくらいあるため、適した環境にいる本人は良い影響を環境に及ぼし、その逆もまた然り。

適材適所という言葉が表すように、「人の能力・特性などを正しく評価して、相応しい地位・仕事につけること」に加えて、相応しい職場環境に本人を配置することも採用やジョブローテーションのときなど、組織として忘れずにいたいものです。そしてもちろん、個人が就転職をする際にも意識に置いておきたいものですね。


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鈴木さくら|キャリアコンサルタント×広報



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