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2022J1第14節 アビスパ福岡vs横浜F・マリノス プレビュー ~Like Sliding Puzzle~

大学院生の赤松先輩と20歳の青人は同じフットサルサークルの先輩後輩。
マリサポの同志である2人は、会うといつもマリノスの話をする。

【プロローグ】


赤松:
お疲れさん。浦和戦の話する?w

青人:
忘れようとしてましたw

赤松:
おーい、ちゃんと振り返りなよ。

青人:
あんなことになるなんて、、ショックすぎて。
あれってケヴィンの采配ミスじゃないんですか?

赤松:
結果的には采配ミスなんだろうねw
でもなんでそう思ったの?

青人:
3点リードしてるのにあんなカウンター何回も受けるのおかしいですって。
普通もっとセーフティにやるでしょ。

赤松:
まあピッチ上もふわふわしてたし、バラバラだったよね。
点取りに行きたい前線と、ユンカーへの対応に四苦八苦する守備陣。その結果プレッシングは統一感を欠いたし、ファジーな立ち位置をとる小泉は捕まえられなかったし。

青人:
ほんとそんな感じでした。勝ち点2を失ったのもったいなさすぎる。

赤松:
まあそこはどう転ぶかわからないから。
マリノスは後半も変わらず点を取りに行ってたし、その中で1点、2点くらい取れていたらきっと印象は大きく変わっていたよね。

青人:
たしかにそうですけど、、

赤松:
でもそうじゃないところに課題はあったし、それが色々な要素が掛け合わさってこの帰結に行き着いたわけで。自分たちで変えられるものと変えられないものがあるから、前者に目を向けて今後頑張ってほしいね。コメント読んでいると、ケヴィンも課題感は認識しているし。ここまで強烈にそれを印象付けられる試合もなかなかないでしょ。だから次が楽しみだよ。

青人:
そうですね!次が大事ですから!


【最近のアビスパ福岡】


青人:
さて、アビスパ福岡との試合になります。
リーグ最少失点のチームで、ここまで13試合9失点です。堅守は相変わらずといったところですね。

赤松:
まさにその通りだね。
博多ラーメンのごとくバリカタなブロックだよ。

青人:
4-4-2のブロックで守るってとこは昨季から継続してやってるとこだと思います。
なぜこんなに失点が少ないんでしょう?

赤松:
やっぱり屈強なCBがいて、最後はエリア内で守りきれるぞっていう自信が伺えるよね。

青人:
ドウグラスグローリと奈良竜樹ですよね?あと宮大樹か。対人お化けですよねw

赤松:
そうね。4バックがボックス幅で守って、その前の中盤4枚が広く守るってやり方。ダブルボランチの守備範囲の広さと4バックの強さでもってるところはあるかな。

青人:
負けはしたけど、前節は川崎をシュート7本に押さえました。

赤松:
うん、やっぱり川崎相手だと中盤の間をスコンスコン抜かれて押し込まれてはいたよ。プレスはなかなかハマらなかった。でも、そこから先は全然やらせていなかった。大外を捨ててとにかくボックス内を固めて守れていた。

青人:
なるほど、守備がとにかく堅いってのはわかりました。逆に攻撃、カウンターのところはどうですか?

赤松:
気になったのはサイドハーフのところ。
今季から独力で局面を打開できるウイングタイプを両サイドハーフに据えるようになっていて、右のクルークスと左の北島が急先鋒。

青人:
なるほど。ひとりでチャンスメイクができる選手をサイドに置いて、カウンターを完結させたい感じなんですかね?

赤松:
まあそうだね。昨季はJ1昇格1年目でなかなかの好成績を収めることができましたと。でもやっぱり点が取れない時期が続いて勝ち点を落としていたから、より上に目指すためには点を取らなきゃいけないって壁にぶち当たったんだと思うんだよ。

青人:
たしかに、昨季は8位/20チームの好成績ですもんね!あれは驚きました!

赤松:
攻撃のところで言うと、サイドバックの攻め上がりを利用していたのが昨季なんだよ。特に志知とサロモンソンね。サイドハーフが時間を作りながらコンビネーションでサイドバックがオーバーラップして攻撃参加するっていう、、

青人:
たしかにそのイメージあります。

赤松:
そして今季を迎えたわけよ。昨季J1でも通用した堅守をベースに、そこは変えずに槍を強化するってなったときに、ウイングタイプを起用するっていう選択に至ったんだろうな。

青人:
そこで、ウイングタイプを置くことで個で打開させるようになったって感じですか?

赤松:
そう。サイドハーフのドリブルで局面打開してチャンスを作ればサイドバックの攻め上がりを抑制できる。サイドバックの攻め上がりを抑制できれば、被カウンターにも対応できるってわけよ。

青人:
たしかに、、極論、前線4枚で攻撃が完結できるならそれが効率的ですもんねw

赤松:
そうね。カウンターの局面では、まず2トップに空中戦に強いタイプを2人並べて時間を作らせる。そこからサイドに展開してウイングが仕掛けてクロスからゴールを狙うのが常套手段。

青人:
そっか、山岸もファンマもルキアンも180cm超えてますもんね。
空中戦に強いイメージあります。

赤松:
だけど、川崎戦では左サイドハーフに田邊草民を置いてきた。おそらく川崎との力関係やプレス強度を考えたときに、2トップだけじゃなくてサイドで時間を作れる選手が必要だと考えたんだろうね。

青人:
なるほど。


【試合展開の予想】


青人:
さて、マリノスとの試合はどうなるでしょう?

赤松:
マリノスがボール持つでしょ。
そこに対して福岡が前から来るか来ないかってところがキーだね。

青人:
なんとなく、前から来る気がします。
湘南戦、浦和戦を見たら絶対そうしてきますってw

赤松:
確度は高いよねw
まあここは正直どっちもあり得る。中途半端に前から行ってズタズタにされた浦和も見てるだろうし。

青人:
たしかに、、わかんないっすね。

赤松:
ただ、福岡の試合見てて思うのは、彼らは無理してハメきろうとはしないってこと。リスクはそこまで冒さない。DFラインにはきっちり人数を揃えるし、裏を返せばズルズル下がる傾向が強いよ。

青人:
まあ自分たちがそんなに点数を重ねられるチームじゃないこともわかってるからですかね?

赤松:
そうだと思うよ。絶対先制されたくないって意識はすごく強い。

青人:
なるほど。じゃあどこかのタイミングで撤退していくってことですね。

赤松:
うん、マリノスとしては、まずズルズル下げさせるのがファーストステップ。ここはそんなに苦労しなそう。

青人:
ですね!

赤松:
次にどうやって点を取るかってとこ。
ここは、福岡は大外を捨ててくるから、そこをテコに攻め立てたい。

青人:
大外に人を配置するってことですかね?

赤松:
そう。ただ配置するんじゃなくて、そこで脅威を与えられる人。
それはクロッサーでもドリブラーでもいい。

青人:
なぜですか?

赤松:
引きつけるためだよ。中をこじ開けたければ、相手を動かしてどかさないといけない。それをするには、福岡が無視できない選手を大外に置いて惹きつけること、そして引きずり出したら空いた次のスペースを突くこと。
これを基本にやり続けたい。

青人:
なるほど、パズルみたいなもんですね?

赤松:
そうね。
正直、浦和戦の前半でできていたことをやるだけ。相手との対峙で優位に立てるポイントを見定めて突いていく。それをたくさんやって試行回数を増やすことで、点を決めていく。やれることをやるだけだね。

青人:
強かさってやつですよね。

赤松:
うん、いくら福岡の守備陣がボックス内の守備に強いとはいえ、左右からあの手この手で攻められたら混乱するし、ミスも起きやすくなるし。マリノスとしては、それを誘発させたいかな。

青人:
中央からもやれることってあるんですかね?

赤松:
あると思う。福岡は中盤が広く守るから、4人の間のスペースが空きやすいんだよ。そこにマルコスやレオが顔出しつつ相手を集結させて外にはたくとか、そこからやれることはある。
特に今回はレオが鍵になりそう。前節・川崎戦で、ドウグラスグローリがダミアンのマークに手こずってたんだよ。あの試合のダミアンは電柱役じゃなくてかなり広範囲に動いてボールを引き出していたんだけど、その動きにグローリはなかなかついていけていなかった。

青人:
えー!そうなんですか!
てか、ダミアンって多才ですねw

赤松:
ほんとになw
とにかく、マリノスでそういう困らせ方ができるのはレオセアラだと思うから、期待だね。

青人:
ですね!
逆にカウンターが怖いです福岡は、、

赤松:
カウンターね。川崎戦では特に、相手のサイドバックの裏のスペースを執拗に突こうという狙いが見えたよ。2トップがサイドに流れるパターンが多かった。特にサイドバックが攻撃参加するチームに対しては効果的だし、マリノスに対してもこれは言えること。

青人:
そこからドリブルで切り裂いてくるんですよね?

赤松:
そうそう。まあここはアラート効かせるくらいしか手立てはないかな。マリノスとしては、被カウンターは念頭に置きつつも、そこを突き詰め過ぎても何も生まれないし。

青人:
でも浦和戦みたいなアレは嫌です!
何回も同じ構図でやられるみたいな、、

赤松:
監督も選手もあの試合で感じたことがあるはず。プレッシングのかけ方、前から行く/行かないの判断。
とにかくどう修正してくるかを見て楽しもう!

青人:
ですね!再スタートしましょう!



To Be Coutinued・・・





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