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お土産を自分で「選ばせてあげる」話


写真は23歳の僕です。泡盛を売っています。

前の記事に商品のプレゼンの話を書いているのだが、僕の接客はまた別なんだよね。


僕が沖縄で観光客相手にお仕事をしていて気づいたことだが、店舗でのプレゼンには2種類ある。
それはプロとして勧めて購入させるパターンと自分自身で選んで購入させるパターンだ。

上の記事にはプロとして勧めて購入させるパターンを書いているが、今回は「選ばせる」ことをピックアップしてみる。

どちらが優れているかは状況で変わるので絶対的な答えは無いのかもしれないが、僕は「お土産なら自分で選ぶ方がいい」と思うんだ。


無料です。


なぜお土産を買うの?

お土産を買う理由の大半は「思い出」だよね。
体験したことや記憶を形として購入している。
そして、その思い出の共有として友人や恋人、親族や職場などにプレゼントすることも多いよね。

つまりお土産とは「思い出」を「自分」と「誰か」で「共有」することだと思うんだよ。

映画を見ればパンフレットを買うし、ディズニーランドへ行けば変な帽子を買うし、修学旅行に行けば木刀を買うじゃん。
生活には不必要で実際はいらないのに。

お土産はその場所で買うことに特別な意味のあるものなんだ。



プロとして「選ばせてあげる」パターン

僕は観光地で働いでいたので所謂「お土産」というものの販売経験が多い。
そこで感じたことで、ちゃんとお土産らしい特別感を演出してあげたいなと思っていた。
優しい。

そして僕が選んだ手法は「お土産を自分自身で選べたという満足感を体験させてあげよう」だった。

プロが勧めて買えたから満足。これもいい。
けど、プロのアドバイスをもとに自分で選べた。
これなら、より深い思い出になるんじゃないかなと思う。
優しい。


お父さんに買いたいんですけど

よく言われた言葉だ。

ここで「これならここでしか買えないからお父さんも喜ぶよ」なんて浅い思い出のプレゼンはしたくない。
僕は、そのお父さんへの想いがしっかり伝わるお土産にしたいんだ。
ちゃんとお父さんのことを想って購入して欲しいんだ。

「お父さんはお酒好きなの?」
「はい。よく家でも飲んでます」
「何飲んでるか分かる?」
「日本酒かな」
「これは日本酒っぽいよ」

ここで購入させてもいいんだけど、時間に余裕があるなら

「これは逆に泡盛っぽいから、普段飲まない味で面白いかもね」
とか
「君は何を飲むの?」
「ワインとかウイスキーとか」
「これはウイスキー樽で作ってるし、お父さんと一緒に飲んだら?」
とか
「この酒蔵って親子だけでやってるんだよ」
など、父親との関係性や帰ってからの会話につながるお酒を勧める。

そして、その中から本人が選ぶようにしてあげる。
「お父さん」のことを想って選んでくれたらいい。
全て正解だが、選択肢を増やすことで「最終的に自分で選んだ」という感覚を得れて、お土産に対する気持ちが増すし、それは「渡す相手への気持ち」に繋がるから。

実際は最後の決め手なんて値段でも見た目でもなんでもいい。
自分で選んだと思えるように選択肢を増やしてあげるのも思い出を深くしてあげるテクニックだ。

いい商品が欲しいのは当然

お土産なんて本来はなんでもいいのかもしれない。

前述したように「思い出」というキーワードを上手く理解できれば、より良いお土産を選ばせてあげれると思う。

いい商品が欲しいのは当然で、それにプラス「あの人と共有したい思い出」や「自分で持ち帰りたい思い出」がお土産なんだろうね。


ちなみに

この優しい接客のおかげで、僕は沖縄の大手サイトで1番口コミが多い販売員だった。

優しいんです。


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