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Queen #1

Queen - Queen (1973)

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 70年初頭の英国ロックはホントに毎度ながら凄かったと思う。今でもしっかりと歴史に残るアルバムが続々とリリースされて、それをこぞって針が擦り切れるまで聴いた時代じゃない?だから聞く側の思い入れもたっぷりあるひとつの時代だ。最近みたいに情報は多くないけど、そんなにスピードの速い時代じゃないから時間の流れ方も違うし、アルバム一枚一枚に対する取り組み方が違う。自分だって昔はそうだ。知らない望郷に憧れると後追い世代の哀しい性。

 1973年、クイーンのデビューアルバム「戦慄の王女」がリリースされた。もっともこの時点ではそれほど人気もなく普通に出てきただけ。このバンドも結構後になってから評価されたバンドで、今じゃもう一般人まで知ってる有名バンドだが、それでも知られている曲は多くないと思う。ファーストアルバムで知ってる曲はあるのかな?

 自分的には、クイーンって何から聴いたかな。多分「Queen II」から「オペラ座」聴いて「華麗なるレース」、ファーストか三枚目「Sheer Heart Attack」と言う風に聴いた気がする。だからどういうバンドかは知ってて聴いたし、このファーストも驚きではなかったが、凄いのはあった。どの曲もポップでコーラスあって不思議なバンドに遭遇した印象。「Keep Yourself Alive」でも最初のハードなギターからサビが終わると変なパートになるじゃない?ああいう展開はなかなか馴染まなかったから。「Doing Alright」は妙なポップバラードソングだし英国らしいと言えば英国らしい。そしたら「Great King Rat」のカッコ良いリフだ。こうやって聴いてみると多様性のあるアルバム。「Liar」はコーラス炸裂な感じで、最初からこのバンドの場合は荘厳さや威風堂々とした部分があって、それが音楽的な面にも表れていた。風格がある。名前からしてクイーンだけど。最後の「輝ける7つの海」は単なるアウトロかと思えば次作ではもの凄い輝きを持った曲に変貌しているし…。

 英国オリジナルアルバムのジャケットは些か紫がかった色味だったようで、紙ジャケではそれが再現されてる。日本盤はかなり濃いめの色合いだった気がした。これからを予感させるには見事な雰囲気を出したアートワークは好み。

 しかしこの頃のクイーンは確かに美形揃い。女の子に人気が出たのが分かる。フレディの長髪もどこか妙な雰囲気があるものの異色のかっこ良さだ。一番男勝りのロジャーが美形なのも面白いが決してメジャーになるバンドの雰囲気ではない。

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