The Pretenders

The Pretenders - The Pretenders (1980)

　2008年にも新作「Break Up the Concrete」をリリースして相変わらずの健在さを顕示したプリテンダーズ。結成が1978年、シングルデビューが1979年、アルバムデビューが1980年だから既に30年選手で、デビュー時にクリッシー・ハインドは既に30歳前だったが、それであれだけロックだから驚く。

　プリテンダーズの一番最初のアルバム「愛しのキッズ」。最高傑作は多分三枚目の「ラーニング・トゥ・クロール」と思うけど、初々しいデビューアルバムはいつの日も宝石の原石の如く輝いている「愛しのキッズ」。キンクスの「Stop Your Sobbing」も「愛しのキッズ」もシングルカットされている。

　尖ってるけど聴きやすいサウンドとメロディのシンプルなロック。それで女性のクリッシーが歌っているから、この時代には珍しい。ただ、本質が良く表れている。ソフトに作ってるけど骨のあるロック。イメージではなく音で分かる。アルバムはまだ未熟レベルｓｇ，個性は打ち出しまして、クリッシー・ハインドの名刺を差し出したような作品。ビートを効かせたポップでシンプルなロック。「Kid」が素晴らしく泣かせてくれるしカッコ良い。コレでプリテンダーズにヤラれた。

　「愛しのキッズ」を聴いて、彼女はアメリカ人でロンドンに来てバンドを組んだ人なのでプリテンダーズ自体は英国のバンドと認識してるけど、不思議な音楽的融合も面白い。クラッシュのミック・ジョーンズにギターを教えたのはクリッシー・ハインドと裏話も数多い。