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Atomic Rooster: Hard Stuff & Andromeda

Atomic Rooster - Atomic Rooster (1970)

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 1970年にリリースされた「アトミック・ルースター・ファースト・アルバム」。EL&Pのカール・パーマーが在籍してドラムを叩いているアルバムとして有名なファースト。もっともサイケデリックなシーンでは超有名なThe Crazy World of Arthur Brownで鍵盤を弾いていたヴィンセント・クレインが中心になって結成したバンドで、カール・パーマーはハードな鍵盤が好きだったのか、それとも革新的なバンドに在籍したかったのか、アトミック・ルースターも基本的にはハードな鍵盤中心のバンドで、ギターよりも鍵盤の目立つバンド。オルガンでハードロックはこうやるんだ的な部分ある。個人的にはアードバーグも好きだが、EL&Pのファーストと比べてみても遜色ないハードロックアルバム。ナイスよりは好きだ。

 ドラマーとしての技量はそれほど分からないけど、曲に合わせたドラミングの上手い人でリズムキープの基本的なところよりも、楽曲のウネりに対応した生き物のようなドラミングや変拍子じゃないけど、ヘンに重くもないしコロコロしたドラムで面白い音。そんなハードロック作品だけど一応ヘヴィーなギターも被せてあるので4ピースバンドの音に聞こえます。実際は3人でのプレイだけど、それならギタリスト入れて派手にやれば良かったのに。そんなのを強調したのがディープ・パープルかもしれない。

 話逸れまくるので戻して、クラシカルなフレーズからジャジーなフレーズ、そして何よりもオルガン的なハードロック、ベースも飛び出した音でもなくドラムは軽めでロールして、正に英国B級に近いA級サウンド。次々とメンバーを替えて、そして追加して生き延びていくヴィンセント・クレインの姿がアトミック・ルースターに集約されている。そんな「アトミック・ルースター・ファースト・アルバム」は実に面白い。


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