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サハラ砂漠マラソンオーバーナイトステージトレーニング80km

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UTMBリタイアからリベンジを誓って2019年末までに4つミドル〜ショートのレースに出場。フラフラになった戸隠や結構いいペースで走れた熊野古道など色々あったが、UTMBの反省の1つ、エイドに長居しないは習慣づけれたと思う。マフェトン理論に則って4ヶ月毛細血管拡張トレーニングも終えていよいよ3月いっぱいは登りを中心にした高負荷トレ期間。平日はトレッドミル傾斜maxでまずは1時間時速8.5kmからのスタート。

実は4月に荷物10kg背負って7日間で炎天下のサハラ砂漠を250km走るという奴に2度目の参戦。前回は自分史上で初めてのラン競技で完走目的を果たし、それ以降ペルーの砂漠やフィジーのジャングルなどのステージマラソンでは結構いい結果出してきたので、再度サハラで今回はどこまで走れるかに挑戦。トレランでの疲労から来る幻覚や幻聴違って血液濃度や急性腎不全との戦いとなる砂漠では幻覚、幻聴がよりリアルで、そんな中なので人生感が大いに変わるんだ。みんな仙人みたいに愛に満ちた人間になって帰ってくる。

そんなサハラの最難関がヘトヘトの4、5日目ぶっ通し86km走るオーバーナイトステージ。ただでさえシンドイ距離に10kgの荷物と日中50度近く夜間0度近くという過酷な環境を完歩でも大変だけど完走するには事前のシミュレーショントレーニングが欠かせない。

という事で2年前の前回は10kg背負って40kmでしにかけてたコースを12kg80kmにパワーアップさせてのチャレンジ。土曜の14時スタートで暑い?時間帯と夜の真っ暗な寒い時間帯を三崎漁港〜七里ヶ浜往復。

スタート時はあまり飛ばさないで行こうという事でキロ7’00-7’30程度で。まぁ荷物は背負う時に「う〜〜〜いっこらしょ」くらい重いんだけど、いざ走り出したらそれくらいのペース全然苦にならない!!え?マフェトンがおれをスーパーマンに変えたか?!葉山のおうちスタートで26kmで三崎漁港到着時も「へぇ〜なんか楽勝な感じ!」ただ脚は問題ないけど何せ重くて肩が痛くなってくる。ド級の肩こり的?せっかく三崎漁港来たのでとマグロ屋さんに入ってカマ焼き、丼、地魚握りと山盛り食べる。暖かい味噌汁が美味しすぎる。日中といえどもやはり海沿いを走ってるので身体が冷え冷え。まぁ仲間たちのこの先の体調も考慮して30分くらい休んで温まって葉山に向けて26km帰り道をレッツゴー。ヘッドライトが必要=真っ暗=寒い。UTMBで夜中に体力と思考力と気力を奪った僕の苦手な寒いヤツ。

行きと同じようなペースで走り出すと少し暖まって、まだまだガンガン行けるぞ!50km超えたくらいで仲間たちがドーンとペースダウン。サハラは愛に満ちた場所なので置いて行かずに励まし合いながらペースを合わせる。キロ10分くらい。あれ?おれ的にはこのスピードだと疲労ゼロ??マフェトン理論信じて良かった?!!家の前に到着したのは22時頃。52km往復8時間、ご飯屋さんで30分。うぉぉぉぉしかも全然楽勝って事は全然もっと早く行けるやん!

という事で残り28kmしか無いから頑張ろうぜ!と励ましあいながらとっとと再開。からの500m先のコンビニで全員一致で休憩。。。俺たちもまだまだよのう。しかしここで食べたカップヌードルカレー味美味しさにミシュラン掲載希望出そうぜと盛り上がる。この先が実は長かった。逗子海岸入口でトイレ休憩、由比ヶ浜では歩きに近くなって凍えそうでお寺の中に逃げ込んで上下ともに何枚も重ね着。仲間は重りのペットボトル2L1つ下ろす。なんと僕的には一切の苦しさも辛さも無くただただ寒いの以外は絶倫状態。七里ヶ浜のコンビニではアイスクリーム食べて凍えそうになってサンドイッチをレンジでギンギンに温めてもらったらヤケド。

そんなこんなで後半も折り返しを過ぎ、励まし合ってたらなんだかみんな少し元気になってキロ9分くらいにリカバー。負けるな〜!行くぜ〜!夜中の2時くらいに海岸走ってるおかしな軍団なんです。しかしその時間に走ってみて驚いたのが、まず国道134は夜中でも寒い日でも車結構居てるって事と丑三つ時の海岸にも結構人が居てる事実。ライトとかつけてないから突然現れて心臓止まるくらい驚く訳です。お互いさま?夜釣りデート、一人で黄昏てる人色々。そして渚橋最後のコンビニで温かいカフェオレ砂糖山盛りを飲んでラスト4kmをほんの少しだけどビルドアップして涙のゴール!80kmは短いようで長かった〜。

終わってからの感想ですが、キロ7分でこの荷物持って80kmは無理だろうけど、キロ8分だったら全然行けそうな感じ。実は終わった時も僕は疲労ゼロではさすがに無いが、もう80km行こうぜと言われれば今までのペースだとさほど苦しく無く行けそうなコンディション!これ自分的には感動でした。僕は40年くらい思いっきり喫煙者で、なのではーはーぜーぜーには強く無いんです。はっきり言ってそこが課題であるスピード以上で走れない。だから42kmのマラソンじゃ無くてもう少しペースの遅い=低心拍な超長距離トレランでないと無理なんです。しかしもちろんそんなトレランでも距離伸びれば心拍上がるし傾斜キツくなれば上がるし、そうするとスピード落ちる。これをなんとかするには疲れないフォームと強い心肺を手に入れる事が重要なんです。一方で脚力などの筋力は長年色んなスポーツやってきたから強い。今回のトレーニングは重い負荷はかかってるし長い距離なんだけど心拍数が上がり過ぎないペースで走ったからか、その心拍数の範囲内であれば一生走れるのでは?という感想。翌日も筋肉痛とか全然無くて、年内までのトレーニングがうまく行ったんだなぁと嬉しくなりました!

さて、ここからはUTMBリベンジに向けて急傾斜、高負荷トレーニングの3ヶ月。まずはトレッドミル傾斜と東京タワー走って登り下りやってみたけど、トレッドミルはいける。あとはスピードをほんの少しずつでもどれだけ上げていけるか。一方で東京タワーは。。。トレランの先輩格から5回ってなんだよ15回は行かないと。案外ヘボいなと罵られたので、別に時間無かったから終わっただけでまだまだ行けそうだったから15回行ってきますよ!に対して12kg背負ってやってね〜って君背負ってるんかい!!と思うも、そんなこと言われたらメラメラ。

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毎回砂漠では自分にとって本当に大切なものとそうでは無いものがハッキリするようになり、日常生活が大きく変わる。そして砂漠での優しさも僕らが感じるいわゆる優しさでは無く、生き延びるための厳しさが優しさであると言うような価値観の真逆の転換が起こる。そしてみんな感謝と愛に包まれて、必ず人生が変わって帰ってくる。早く行きたいなぁ。そして今回はペルーの時より良い成績で!

それにしても肩が痛いと思ったら。。。

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