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持続化補助金【創業枠】の採択事例から学ぶ計画書の書き方(2)

 化粧品店に口紅を買いに来た方は、直径約1㎝、長さ約5㎝の赤い円筒形をした固形成分という「モノ」が欲しいのではなく、美しくなる「コト」が欲しいはずです。この美しくなる「コト」は、顧客が化粧品店を利用して達成したい目的であり、これを顧客ニーズと捉えることが可能です。

 今回見ていく<経営計画>「2.顧客ニーズと市場の動向」には、この顧客ニーズを記載する必要がありますが、単に顧客の声を列挙しているケースも散見されます。では、当補助金【創業枠】に採択されたオートバイ関連の事業を展開する企業は、当欄に何をどのように記載したのか、以下でご紹介していきます。

1. 持続化補助金【創業枠】の採択事例から学ぶ計画書の書き方[顧客ニーズと市場の動向編]

持続化補助金【創業枠】の採択事例から学ぶ計画書の書き方[顧客ニーズと市場の動向編]①内容を切り分ける

 当欄は「顧客ニーズ」と「市場の動向」を記載する欄ですが、これらをまとめて記載しようとすると、内容が混在し、ともすれば冗長性が高まり、読み手を混乱させるリスクが高まってしまいます。そのことは、計画書の内容が理解しにくくなることに繋がりますから、計画の有効性が判断できず、不採択になる可能性を高めてしまいます。

 よって、同社は【顧客ニーズ】と【市場の動向】という2つの見出しを設け、それぞれの見出しに沿った内容を整理して記載し、読みやすさを高め、このリスクを低減させました。

持続化補助金【創業枠】の採択事例から学ぶ計画書の書き方[顧客ニーズと市場の動向編]②ターゲット顧客を設定する

 国内にある地方都市で事業展開をする自動車整備工場は、顧客は多ければ多いほど良いという考えのもと、日本全国や世界各国の車を整備したいとのことでしたが、1拠点のみで事業を展開する同社が、例えばロシアでパンクした車をすぐに修理することは現実的ではありません。

 それよりも、例えば自社が立地する場所から半径10㎞に居住する方をターゲットとして定め、車検や定期点検をくまなく受注していく方が効率的であり、業績も拡大しやすいのではないでしょうか。

 つまり、事業をより大きくするには、適切なターゲット顧客を設定する必要があり、そのターゲット顧客が持つニーズを探り出していく必要があります。同社は複数のターゲット顧客を設定し、それぞれが抱く顧客ニーズを列挙しました。

持続化補助金【創業枠】の採択事例から学ぶ計画書の書き方[顧客ニーズと市場の動向編]③適切な競合を選択する

 例えば、代表者1人のみで事業を行うエステサロンが、競合として全国にチェーン展開し、1店舗に複数人が配置されるようなエステサロンを競合先と設定した場合、相手を凌駕することは無理があるでしょう。つまり戦う土俵が異なるということです。

 同社は【市場の動向】として、バイクの市場規模と競合動向について記載しましたが、同社はレーサーのスクール事業で持続化補助金を活用することを想定していましたので、当欄に記載した競合は、このスクール事業のライバルとなる事業者を列挙しました。

 この競合についても、同じ土俵で戦うべき相手なのか否かを判断して列挙し、社名や特徴を一覧表にしてまとめました。

 今回は持続化補助金【創業枠】の採択事例から<経営計画>「2.顧客ニーズと市場の動向」の記載ポイントとして①内容を切り分ける、②ターゲット顧客を設定する、③適切な競合を選択する、を述べました。次回は「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」を見ていきます。

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