差別化戦略のポイントは経営者の経歴?飲食店とエステサロンの成功事例
1.差別化戦略を構築する視点
経営者が直面する悩みのひとつに、競合との差別化があります。特に、飲食店やエステサロンなどの競合が多い業界では、常に新しいアイデアや戦略が必要です。そこで、今回ご紹介するのは、経営者の経歴を活かして成功を収めた実例です。
これらの成功事例は、経営者の個々の背景や経験をどのようにビジネスに活かすかが、競争の激しい市場での差別化と成長に繋がることを示しています。この記事では、その具体的な戦略をご紹介します。
2.私が、飲食店とエステサロンの差別化戦略を述べる理由
私は、21年間にわたりガソリンスタンドの運営会社に勤務し、現場の最前線に身を置いてきました。在職中に中小企業診断士の資格を取得し、独立してからはこれまでに経営革新計画を200件以上手掛けてきました。
ガソリンスタンドで顧客と実際に接してきた経験や、経営革新計画のアイデア出しのノウハウをもとに、各業種の経営者が抱える課題に対して実践的なアドバイスを提供してきた実績があります。
今回ご紹介する飲食店とエステサロンの事例は、経営者の個々の背景や経験をどのようにビジネスに活かすかに焦点を当てたものです。この記事が、同様の悩みを抱える経営者の方々に対する有益な情報となり、実践的な解決策のヒントになることを期待しています。
3.飲食店経営者の経歴を差別化ポイントにした事例
そのラーメン店の経営者から売上拡大のご相談を受け、詳しくお話を伺うと、学生時代に学習塾でアルバイトをされていたという経歴をお持ちでした。そのまま新卒で学習塾に入社しましたが、趣味であるラーメンの食べ歩きをしているうちに、ご縁があって現在のラーメン店をオープンされたとのことでした。
そこで、この経歴を生かし「学習塾出身の店長が提供する合格ラーメン」を開発されました。その内容は、定番のとんこつラーメンに、ゲン担ぎの「トンカツ」、集中力を高める「きくらげ」、成長に効果的な「海苔」、記憶力をサポートする「魚粉」をトッピングしたものです。これにより、受験生やその家族をターゲットとした、新しい魅力を打ち出すことができました。
なお、とんこつラーメンとトンカツは、驚くほど相性が良い組み合わせです。最近では、とんこつラーメンにトンカツをのせたラーメンを提供するお店が全国で増加しています。特に有名なのが、福岡県北九州市発祥の「とんかつラーメン」です。
上記のレシピは競合する他店でも提供することは可能です。しかし「学習塾出身の店長」がいない限り、このラーメンを提供する妥当性がありません。よって、他店の追随を許すことなく、同店は新メニューの展開をすることができました。
次にエステサロンが差別化を図った事例をご紹介します。
4.エステサロン経営者の経歴を差別化ポイントにした事例
そのエステサロンの経営者から売上拡大のご相談を受け、詳しくお話を伺うと、同店ではフェイシャルや痩身、脱毛といったエステ施術を提供するとともに、ダイエット用のサプリメントや健康食品なども販売していることが分かりました。
そして、同店が販売する食品には、ダイエット中でも安心して食べられる低カロリーのチョコクリームもありました。
さらに、同店の経営者はパティシエとしてのキャリアをお持ちであることが分かりました。この経験を活かし、低カロリーのチョコクリームを使ったヘルシースイーツの作り方をSNSで動画公開したところ、商品に対する問い合わせが急増し、結果としてチョコクリームの売上が増大しました。
競合も低カロリーのチョコクリームを使ったスイーツのレシピを発信することはできます。しかし、元パティシエであるエステティシャンが提案するレシピには、専門的な知識と経験が加わるため、より高い付加価値を生み出し、差別化につながる重要な要素となりました。
5.差別化戦略のポイントは経営者の経歴?飲食店とエステサロンの成功事例のまとめ
経営者の経歴は、単なる過去の経験ではなく、ビジネスを成功させるための貴重な資産です。これを差別化戦略に組み込むことで、競争の激しい市場で成功を収めることが可能です。飲食店やエステサロンの成功事例から学べるのは、経営者の個々の背景を提供価値にしっかりと組み込むことで、他の競合との差別化を図り、独自のポジションを確立できるということです。
経営者の経験や専門性を活かすことで、顧客に対する魅力的なメッセージを発信し、競争の激しい市場で成功されることを願っています。
なお、自社ならではの差別化戦略の構築に関するご相談も受け付けています。以下のフォームからお気軽にお問い合わせください。
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