もしあなたが親友を殴る夢を見たとしたら
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朦朧とした意識の中、気がついたら、自分は右手を握りしめ、親友に殴りかかろうとしていた。
現実の自分は絶対にそんなことをしない。
だから、これはすぐに夢だと気がついた。
……夢だと気がついた。
夢だと気がついたのに、夢の中の自分を、現実の自分は制御することができない。
目の前の出来事から目を背けるために、夢の中の自分は必死に眼を閉じようとした。
永遠にも感じる祈りのなか、現実の自分はようやく眼を覚ました。
まだ、朝の5時だった。
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