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トッテナムvsリーズ~トッテナムを勝利に導くコンテ劇場~[プレミアリーグ第12節]

試合概要

【スタメン】

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【得点】
トッテナム
 58' ホイビュア(1-1)
 69' レギロン(2-1)
リーズ
 44' D.ジェームズ(0-1)

【交代】
トッテナム
 68' タンガンガ→D.サンチェス
 79' レギロン→セセニョン
 88' ルーカス・モウラ→アリ
リーズ
 59' クリヒ→フィルポ
 72' フォーショー→T.ロバーツ
 87' ゲルハート→マッキンストリ

(1)両サイドの守備

リーズのビルドアップは3バックと左CMのストライクで4バックとなる左右非対称な形でした。右サイドはDジョレンテ、ダラス、Dジェームズの3人。左サイドはストライク、Jハリソンの2人。ここに中央のクリヒとゲルハートが流動的に動き攻撃に参加します。これを前提としてトッテナムの両サイドの守備を振り返っていきます。

左サイド
左サイドはトッテナムがWBのレギロンとWGのソンフンミンの2人なのに対してリーズはDジョレンテ、ダラス、Dジェームズの3人と数的優位の状況です。Dジョレンテが低い位置でビルドアップに参加し、Dジェームズが高い位置に張ることでソンフンミンとレギロンの距離を広げてその間のスペースにダラスや中央の2人がポジションを取ります。

また、この時ソンフンミンはDジョレンテに対して中からプレスに行っていたため、Dジョレンテが少し内側に立つことでサイドのダラスにパスを通しやすくなりました。この形での前進が立ち上がりの2分30秒、4分20秒、5分30秒、11分30秒と立て続けに見られました。

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これに対してトッテナムはベンデイビスとレギロンのスライドで対応します。中盤でダラスにパスが出たらレギロンが縦にスライド、それによって空いたDジェームズにはベンデイビスが横にスライドすることで数的同数としました。また、ベンデイビスが直接ダラスまで出ていく場面も何度かたりました。この守り方が定まってからはリーズの前進を上手く防げていました。守備に苦労していたのはどちらかというと右サイドの方です。


右サイド

左サイドとは違い右サイドはルーカス、エメルソン対ストライク、Jハリソンの2対2で数的には同数の状況でした。しかし、こちらでは質的優位をリーズに取られました。

左と同様にストライクとJハリソンの立ち位置でルーカスとエメルソンの距離を広げられます。それによってエメルソンとJハリソンは完全に1対1の状況となります。ここで質的優位を取られてしまいました。エメルソンはJハリソンのドリブルの対応に苦労させられ、結果的に先制点も突破を許したところから繋がりました。

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また、サイドの守備に両WGが使われたため、中央ではKフィリップス、クーパー、フォーショーをケイン1人で見る状況となり、この3人はほぼノープレッシャーでプレーすることができました。アンカーのフォーショーにはボランチが前に出て抑えようとする場面も見られました。それでもまだ3対2であり、CBは前を向いてパスを供給できるため逆に空いた中盤のスペースをダラスやクリヒ、ゲルハートに使われてしまいます。このような理由で前半のトッテナムはリーズの最終ラインにプレスをかけられず、支配率は40%に留まりました。

(2)流れを変えたコンテの修正

リーズに試合を支配されたトッテナムはハーフタイムに守備をより前からプレスに行くように修正します。

前半はほとんどプレスに行けなかったリーズの最終ラインのKフィリップスとクーパーに対してルーカスを高い位置にあげてケインと2トップでプレスをかけるようになり、アンカーのフォーショーにもボランチが出て抑えました。前半と違いCBを2人とも抑えられているのでボランチは前に出やすくなります。空いた中盤のスペースを使われてもCBが前に出て対応しました。

また前半にルーカスが見ていたストライクのマークはエメルソンが担当し、そしてJハリソンには右CBのタンガンガが対応するようになりました。前半質的優位を取られていたJハリソンの1対1の担当をエメルソンからより守備的なタンガンガに変えることで抑え込むことができる組み合わせとなりました。

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コンテは試合後このように語っています。

「後半は戦術的にプランを変更し、ピッチ全てのエリアでプレッシャーをかけ始めた。勝つことができたのは私と選手が前半と後半で異なる戦い方を持ち合わせているからだ」

まさにコンテの狙い通りの展開に持ち込み、選手もそれに応え試合をひっくり返しました。

この試合のハイライトはこちらから↓

最後までご覧いただきありがとうございました。代表ウィーク明けからプレミアリーグではスパーズを1番目に追っていくことにしました。今後スパーズのレビューは増えるかと思います。中途半端なタイミングですがスパーズサポの方よろしくお願いします。

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