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零細起業の経営実務(34)労働局がやってきた(下)

起業を志す研究者さんにリーゾの経験をお伝えしているシリーズ、
今回は前回の続きで、人材派遣業を始めて1年のリーゾに労働局
の定期調査が入ったときのお話です。

是正指導書ができたので取りに来るように、との連絡を受け、水
戸駅前にある茨城労働局に出向きました。約束の時間に伺うと、
調査担当だった方が対応してくれました。

是正指導書を見てみると、法律「違反」という文字が・・・。
スカート丈もカバンの厚みも校則通りの優等生で先生に怒られた
ことがない身には、かなりショッキングな文言です。

ドキドキしながら読んでみると、リーゾの違反項目は、

1 ウェブサイト等での情報提供の内容が不足している
2 抵触日の通知を書面で受け取っていない
3 就業条件明示書にいくつか抜けているところ、修正すべきとこ
ろがある(派遣先で使える設備、など)
4 派遣先通知書に、いくつか抜けているところ、修正すべきとこ
ろがある(無期・有期雇用の別、社会保険未加入の理由、性別な
ど)
5 管理台帳にいくつか抜けているところ、修正すべきところがあ
る(60歳以上かどうか、保険未加入の理由など)

の5つ。担当者さんがひとつずつ読み上げて、説明してくれ、30分
ほどで終了。

つくばに戻り、忘れないうちに書類を修正し、ウェブサイトを更
新したのち、是正指導書の返答にあたる「是正報告書」を作成し
ます。

この手の書類には、必ず「記入例」が用意されているもので、今
回ももちろんいただいてきました。

これを見てみると、・・・あれ?

指摘された5項目(法条項等)そのまんまじゃないですか!
他社も間違うところらしいことがわかり、少し自信回復しました。

書類をすべて印刷して、まずは「案」として担当者さんにFAX送信。
確認と修正が必要なところの指摘を受け、再修正し、再度FAXして、
めでたくOKとなりました。
あとは、原本を郵送し、受理印を押した控えを返送してもらって
終了です。

いえ、本当は終了ではなく、この先はこの修正版を雛形として、
間違いのないように事業を遂行していかねばなりません。
という意味では、ここがスタートなのですが。

さて、今回びっくりしたことがひとつあります。リーゾの人材派
遣事業を紹介するウェブサイトで、「主婦を派遣します」の
「主婦」が、男女雇用均等法上NGだと指摘をうけたことです。

なるほど、それは盲点でした。男性を差別しているつもりは全く
なく、どちらかというと不利な立場の女性を引き上げて、男女均
等に近づけているつもりだったのですが・・・。

で、法的には『主婦または主夫』とすればOKと言われましたが、
やっぱりそれは妙なので、「主婦を」は削除しつつ、全体の趣旨
は変えないように工夫してみました。
ちなみに「主婦向けの実験補助講座を行なっている」という背景
を書くのは問題ないそうです。

修正の結果はこちら↓(苦労のあとがわかりますでしょうか?)
http://www.rizo.co.jp/haken.html

労働局の指導を乗り越えて、リーゾの人材派遣は一段階成長した
ように思います。つくばから概ね2時間圏内の研究者さん、ラボ
人材の採用にお悩みの際は、ぜひお声を掛けてくださいね。

(2018年2月7日配信 のすいすい通信より)

「すいすい通信」
https://rizo.co.jp/merumaga.html

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