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ギリシャ神話解説 ペルセウス2 母ダナエ

 

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グスタフ・クリムト「ダナエ」個人蔵


 今日はペルセウスのお母さん、ダナエががペルセウスを産むまでのお話をします。

 ダナエはアルゴスという都市の王様アクリシオスの王女として産まれました。しかし、男の子が欲しかった王様は占いで男子が生まれるか聞いたところ「男の子は生まれないけど、男の孫は生まれる。でもお前はその孫に殺されるぞ。」と告げられます。
 これには王様、ショックを受けます。せっかく男の孫が産まれてくれるのにその孫に殺されるという、プラマイゼロ以下の予言をされてしまったのですから。
 王様にはすでにダナエという娘がいますから、この娘に絶対に子供を産ませてはなるものかと心に誓います。

 さて、では王様はどの様にピンチを脱しようと思ったか、ダナエが男の人と会わないように塔に閉じ込めてしまいます。かなりの力技ですが、昔話では少女は結構よく塔に閉じ込められるので驚くことではありません。ラプンツェルやアーサー王に出てくるシャルロットとかが有名ですね。

 閉じ込めたところまでは良かったんですが、とても美しかったダナエは好色で有名な全能の神ゼウスに目を付けられてしまいます。しかし閉じ込められているから直接逢いに行くことができないため、なんとゼウスは黄金の雨に姿を変えて侵入し、ダナエと関係を持ってしまいました。
 ダナエも男の子が生まれたらお父さん死ぬって言われてるのに、情熱には勝てないものです。ゼウスを受け入れてしまい、妊娠してしまいます。
 
 そんなことがあって、ペルセウスが生まれるんですが、王様は気が気じゃありません。ペルセウスを殺してしまおうとも思うんですが、やはり可愛い孫を殺すなんで的ないと言うことで、ダナエと一緒に箱に入れて海に流してしまいます。結局殺してるじゃないかと思いますが、しっかり別の島に流れ着いて無事生還するので大丈夫です。

 そのあと王様はどうなったのでしょう。たくましく成長したペルセウス、とある街で円盤投げの大会に出場します。しかし、彼が投げた円盤があろうことか観客席に飛んで行ってしまうんです。そして不運にもおじいさんに直撃してしまって、打ちどころが悪く亡くなってしまいます。なんとそれがアクリシオス王だったのです。王様も油断していたでしょう、まさかこんな殺され方があるとは。実際事故みたいなものですが、予言は的中、運命は変えられなかったのです。

 19世紀ウィーンの画家、グスタフ・クリムトがダナエとゼウスのシーンを官能的に、叙情的に描いています。黄金の雨は実際の金箔を用いて描かれているています。雨粒は◯で描かれていますが、ダナエの股のそばに1つ⬜︎が描かれています。これは男根の象徴で、ダナエとゼウスが交わったことを表しているという説があります。

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美術ってなんか難しいイメージがあると思います。やたら裸の人が登場したりして。上手だなとは思うけれど、何が良いのかよくわからない・・・ここではそんな難しい美術が身近になるよう、背景や物語について色々なテーマで解説しています。背景がわかれば美術鑑賞が身近になって楽しくなるかも。
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