いちねんせい

PTAの仕事で学校へ行ったときのこと。
一年生の教室の近くを通ったときに、勤める保育園の卒園児が廊下に座っていた。
側には先生が立っている。

近づいてみると、教室の中では先生が授業中。
一緒にいる先生は支援員の先生。

ダメかな…?って思いつつ、側にいた先生に会釈をして、『○○くん、げんきー?覚えてるー?』と、その子に話しかけてみた。

『あ!ほいくえんのせんせー!』
それからぽつりぽつりと話だし、
他愛ない話だけど、だんだんとまらなくなって、
ずーっと話続ける。

ピアニカ、できないんだー
でもね、(指を動かして)こうやってひくんだよ。

えー!すごいじゃん!指を3つも動かせるの?

きっと他の子はもっとできるんだろうけど、できることを褒めちぎり、認めると子どもの顔が変わる。

そのうち、自分で教室に入ることを決めて、
ピアニカに向かっていた。

そんな対応、毎日、先生1人でできる時間はない。

保育園では、一人一人を尊重し、子どもの気持ちを大事にする保育がなされている。

でも、一定のレベルを求められる今の学校教育では、
10のうち1できたくらいではほめられないかもしれない。
10のうち1しかできない子は取り残されてしまう。

誰も取り残さない教育を目指すとしたら、
この子が自分らしく学び続けられる学校にするには、どうしたらいいんだろう?
私にできることはないだろうか?

『学校内に、教室に入れない子がいることのできる居心地のいい場所を作ったらどう?』

相談室でもなく、保健室でもない場所。
そこに来たら、好きな勉強をしたり、本を読んだり、個別に勉強の分からないところを聞ける場所。

と娘に相談したら、そんなところを作ったら、みんなが行きたくなるからダメだって却下された(笑)

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