【英検1級】エッセイ・面接によく出るテーマ分析『環境問題』編・第2弾~「他分野との関連性」
この記事でわかること:
環境問題と「経済」「生態系」「科学技術」分野がどのように関連し合っているかわかる
はじめに
環境問題(environmental issues)に関するテーマは、英検1級のエッセイ・面接において頻出テーマの一つです。第一弾では、そんな『環境問題』に関する内容の整理をしました。
『環境問題』編では大きく3つの記事に分けて書いています。これらの記事を読むことで、以下3点のメリットが得られます。
①『環境問題』の現状・原因・対策がわかる
②他の分野『経済』『生態系』『テクノロジー』との関連性が整理できる
③本番で使える知識・思考が身につく
今回の第2弾では、「②他の分野『経済』『生態系』『テクノロジー』との関連性が整理できる」ことが達成できるようになっていますので、ぜひ読み進めていってください。
では、始めていきましょう。
経済との関連性
経済成長との両立がカギ
環境問題と経済は関連性が強いです。なぜなら、経済発展を遂げる上で欠かせな「工業化 industrialization 」が環境に与える影響が大きいからです。
工業化によって大量の「化石燃料 fossil fuels 」が使用され、その結果、「二酸化炭素の排出 the emission of carbon dioxide (CO2) 」につながり、「地球温暖化 global warming 」になります。
有効な対策 effective countermeasures は、「二酸化炭素の排出量をいかに減らすか、二酸化炭素を吸収するか」という観点から考えるとわかりやすいです。
再生エネルギーへの投資 invest in renewable energy sources
脱炭素化 decarbonization
ごみを減らす工夫 decrease waste ( garbage ) ⇨ 焼却するゴミの量が減る
家畜産業の規制 regulation of the livestock industry
環境にやさしい企業活動 eco-friendly ( environmentally friendly ) business activities
エコな商品の開発 development of eco-friendly products
夏時間の導入 introduction of daylight saving time (DST)
エネルギー効率の良い家電や車の利用 use of energy-efficient appliances and vehicles
移動手段の見直し rethink transportation methods
緑化活動の主催・参加 Organizing and participating in reforestation efforts ( greening activities, tree-planting activities )
3Rs ( reuse, reduce, recycle )
「家畜産業の規制」は、家畜産業で放牧されている牛などの家畜が出す二酸化炭素の量を減らす効果があります(限定的ですが)。
しかも、家畜放牧のための森林伐採によって森林破壊が広がっている地域もあります
1. アマゾン熱帯雨林(南アメリカ)
世界最大の熱帯雨林であるアマゾンは、家畜放牧や農業拡大のために大規模な森林伐採が行われています。ブラジルでは、牛の飼育を目的とした牧草地の拡大が、森林破壊の主要な原因の一つです。特に、牛肉の生産と輸出がアマゾンの森林減少に大きな影響を与えています。
2. 中央アメリカ(特にホンジュラス、ニカラグア)
中央アメリカの国々でも、牛の放牧のために森林が伐採されることが多いです。これにより、森林面積が急速に減少し、生物多様性に影響を及ぼしています。
3. アフリカ(コンゴ盆地など)
コンゴ盆地の熱帯雨林も、農業と放牧のために伐採が進んでいます。特に小規模農家による焼畑農業や放牧が森林減少の原因となっています。
4. 東南アジア(インドネシア、マレーシア)
東南アジアでも、家畜放牧に加えて、パーム油やその他の農作物の栽培拡大のために森林が伐採されています。家畜の放牧用地の確保も一部の地域で森林破壊を引き起こしています。
戦前戦後の日本は大規模な工業化を経て大きな国に成長してきました。ヨーロッパ諸国やアメリカなども工業化(産業革命)によって経済発展を遂げてきました。「環境保護と経済成長との両立 economic growth compatibility with environmental protection 」という観点を忘れないようにしましょう。
生態系との関連
環境問題(地球温暖化・気候変動)の影響を受ける被害者
経済活動によって悪影響を受けた環境(気候)は、生き物の生活環境や生物多様性(生態系)に大きな変化をもたらします。
地球温暖化・気候変動
地球温暖化によって気温が暖かくなると、海水温も上昇し、熱帯地域に生息していた生物が北上してきます。
また、自然災害(砂漠化、干ばつ、海面上昇、洪水など)の頻度が増加したり、被害が大きくなったりしてそこで生活できていたはずの生物たちの生息地が失われます。
また、人間にとっても同様です。海水面の上昇により島嶼国(とうしょこく)や沿岸地域の住民は津波や浸水の影響を受け、住む場所は食料を失い、移住を余儀なくされる可能性も増します。その際、外来生物の持ち込みや飛来により、在来の生物も存続の危機に陥ります。
こうした環境問題の生態系への影響によって、健全な生態系がバランスを崩し、その強靭性が失われ、遺伝的多様性も失われ、生命の強靭性・将来性が危ぶまれます。
対策
生態系(生物の多様性)を守るための対策として、これ以上環境問題を悪化させないようにすることは言うまでもなく大切です。環境問題に関わらず、人間の活動(利益優先の活動)によって影響を受けている生き物たちもいます。生物多様性を守っていく上で必要な対策について以下にいくつか提示します。
動物園の役割の認識 awareness of the role of zoos
動植物の権利 rights of animals and plants (動植物実験の是非 the pros and cons of animal and plant experimentation )
密猟・密輸の取り締まり crackdown on poaching and smuggling
動植物・自然エコツアー eco-tours focused on wildlife and nature
自然保護の取り組み environmental conservation activities
「動植物実験の是非」については、動植物の権利保護を考えると反対すべきことかもしれません。しかし、マウスを用いた薬の効能を調べる実験など、人類の医学や健康に資するという観点から考えると、賛成というと立場をとることもできます。大切なのは、動物の権利を侵害するような残虐性のある行為はもちろん悪だが、人間の命を救う上では、一定の環境の中で動植物にも配慮した実験であれば、必要なのではないか、というような視点でしょう。(必要悪 neccessary evil という表現もよく使われます)
科学技術との関連性
エネルギー、環境、遺伝子工学など多岐にわたる貢献
科学技術 technology は、上記に述べた「環境」「経済活動」「生態系」において実効性がある feasible 解決策を提示してくれる万能な分野です。
近年では生成AIをはじめ、ロボット技術も進歩し、デジタル化の波も相まってその存在感が増してきています。科学技術を用いた解決策の提示はもはや、伝家の宝刀となりうるでしょう。
環境分野において
地球温暖化や気候変動に対する対策として、以下のような案が挙げられます。
環境にやさしい商品の開発 development of eco-friendly products
(先進国)発展途上国への地球環境にやさしいテクノロジーの提供 Provision of eco-friendly technologies to developing countries
循環型経済技術 circular economy technologies
気候モデルとAIの活用 Utilization of Climate Models and AI
都市のスマート化 Urban Smartification
スマート農業 Smart Agriculture
エネルギー分野において
再生可能エネルギーの効率化・実用化 Efficiency improvement and practical application of renewable energy
原子力エネルギーの安全化・実用化 Enhancing the safety and practical application of nuclear energy
生態系分野において
バイオテクノロジー Biotechnology
水の浄化技術 Water purification technology
食糧の遺伝子操作 Genetic modification of food
絶滅危惧種の遺伝子強化 Genetic enhancement of endangered species
科学技術の弱点
倫理的問題 Ethical issues
失業の可能性 Potential for unemployment
デジタルデバイド(情報・技術格差) Digital divide (information and technology gap)
実用化までの費用がかかる High costs for commercialization
AIの制御・規制問題(悪用の危険性) AI control and regulation issues (risk of misuse)
まとめ
第二弾として、他分野「経済」「生態系」「科学技術」との関連について紹介してきました。これらの事項を因果関係と対策案として整理しておき、本番で使える技術としてストックしておくと良いでしょう。
また、これらに関連するニュースを日頃から収集しておき、具体例として挙げられるようになるとさらに点数はアップすると思われます。
一緒に頑張っていきましょう。
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