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矛盾する話

経営が難しいのって、ある側面から見るとAという選択肢が正しく、ある側面から見るとBという選択肢が正しいから。

その中で
「どちらにすべきか?」

「経営者自身が決断」
するしかない。


今日は、そんな矛盾する話をします。

■プロとしてきちんとした「質」のサービスを提供する

今の時代
「選択肢」
が増えました。

唯一無二のものって、そんなになく
「比較して選ぶ」
時代になりました。


そして、
「誰でも手軽に何かを始められる」
時代でもあります。

その結果、起こっているのが
「玉石混合」
状態です。


僕が見ても
「そのレベルでサービス提供してしまうんだ」
というものが本当に多いのですね。

一方で、人ってバカじゃないので
「がっかり」
したらリピートしないし、クチコミも起こらない。


でも
「感動」
したらリピートするし、クチコミも起こる。

だからこそ
「プロとして顧客目線でしっかりとしたサービス」
を提供することはとても大事です。


なお、そのためには
「他のサービスを受けてみたり、体感してみる」
「顧客の悩みや課題、不安を正しく把握する」
といった
「リサーチ」
はとても大事です。

しっかり、準備をして、提供する。
ぜひ、その視点を忘れずに、進めていってください。

■そんなに時間をかけずに、すぐにやる!!

先日、コンサルティングで
「今、新たにオンラインでサービスを始めようと考えているんです。
 そのために、来週はオンライン講座の受講ウィーク。
 そして、それから組み立てて、何とか1ヶ月後にはサービス提供を始めたいんです。」
と相談がありました。

まさに、しっかり準備をして質を高めようとしている。

なお、それを聞いた僕のフィードバックは
「素晴らしい!しっかりと準備して始めようとしているんだね!」
ではなく

「時間かけすぎ。この週末の3日間で組み立てて、来週にはプレでいいのでサービス提供を始めるべき」

でした。


頭の中だけで、考えていてもそれは
「想像」
の世界です。

でも、実際に提供してみたら
「想像が当たっているか、外れているか」
がすぐにわかります。


また、利用者がひとりでもいれば、ヒアリングをして
「当事者が求めているニーズ」
「もう少しこうしてもらうと嬉しい」
といったことがわかり、サービスをブラッシュアップすることができます。


だから、スピーディにサービスを提供し、走りながら磨き上げていく。
事業を推進する上では、この観点はとても大事です。

企業などが
「このエリアだけで試験的に提供」
としているものは、まさにそれです。

顧客の声やニーズをくみ取りながら
「そのサービスを本格展開するのか、しないのか」
を見極めると同時に、提供すると判断したのであれば
「得た情報をもとにブラッシュアップ」
して提供するのですね。

スピーディに提供し、走りながら磨き上げていく。
ぜひ、その視点を忘れずに、進めていってください。


■どっちにしたらいい?

「しっかり準備するのが大事」
といったり
「スピーディに進め走りながら磨き上げていく」
といったり。

どっちがいいのさ!と言いたくなるのもわかります。

僕はケースバイケースで、その2つのフィードバックのどちらをするか決めています。
いろいろな複合要素で決めているので、こうすればいいというものはないのですが、一つ明確な軸としては
「その人の経験値」
です。


例えば、その人にとって、まったくの未知のものであれば、しっかりとしたリサーチを進めます。
節操なく始めるのではなく、3週間~2ヶ月時間をかけてでも、リサーチし、しっかりと組み立てる。

その方が、結果的に良い結果を生み出すからです。

そうではなく、とりあえずで提供した場合、悪い評判が広がるかもしれないし、利用者した人がリピートしない確率が高くなったりする。

悪い評判が立ったり、一度、サービスを受けて離れてしまった顧客の心を取り戻すのはとても大変なことです。だから、そうならないようにする。


一方で、その人の経験値が活かせるのであれば、出来るだけ早く提供することを勧めます。

先ほどの相談のケースでは、彼女は、これまでのリアルのサービスでかなり質の高いサービスを提供してきていました。

そして、全く未知のことではなく、新しいサービスながらも、これまでの経験値が十分に活かせる。

未知の世界であり、慣れていないのは
「オンラインで提供する」
ということ。

ただ、これは単なる
「手段(ツール)」
の問題です。

もちろん、使いこなさなければ、質は下がります。
でも、そうした
「新たに使う手段(ツール)」
はどこかのタイミングで使い始めて慣れていくしかないのですね。

また、得意な人にサポートしてもらうことで、不慣れな部分は補うことができます。

実際に、私も相談を受けてメールマガジンの発行やオンラインスクールの立ち上げをサポートすることがあります。
ツールの初期設定などは、一度やってしまえばあとは不要。
でも、意外とそこが手間で複雑だったりする。

だから、その部分を僕の方で行い、あとは、コンテンツを提供していけばいいだけの状態にする。
そうすることで、1ヶ月も待たずにサービスを開始できるようになります。


だから、僕は、彼女には
「時間かけすぎ。3日後には提供した方がいい」
と伝えました。


もうひとつは、今後はある程度
「オンライン化」
がひとつのスタンダートになっていくのだけど、でも、今多くの人がそこに追随していこうとしている。


だから
「出来るだけ早く提供」
した方が、先駆者としての利益を獲得しやすいのですね。

■見極めて選択する

1.しっかりリサーチして組み立てから提供した方がいいのか?(急がば回れ)
2.出来るだけ早く提供して、走りながら磨き上げていった方がいいのか?(時は金なり)


どちらも
「正解」
なのです。


どちらの方が
「自分の事業目的に合致しているのか?」
「今の世の中の流れにあっているのか?」
「自分の経験値が活かせるのか?」

を考えて見極めて行ってください。


どうしても、自分では判断が難しい、その決断でいいのかが不安な場合は、客観的に見てくれる周りの経営者やコンサルタントなどに相談してください。

【経営のレシピ】

1.しっかりリサーチして組み立てから提供する(急がば回れ)
2.出来るだけ早く提供して、走りながら磨き上げていく(時は金なり)

矛盾するこの2つの戦略はどちらも正解。

でも、どちらかを選ばなければならない。
「自分の事業目的に合致しているのか?」
「今の世の中の流れにあっているのか?」
「自分の経験値が活かせるのか?」
をひとつの軸に判断をしていく。

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