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プロジェクト紹介vol.153 大手SI企業様に向けた「業界内外における横断的なデータ活用に向けたユースケース策定支援」

こんにちは!
ライズ・コンサルティング・グループ広報担当です。

今回は、当社がご支援させていただいた、大手SI企業様に向けた「業界内外における横断的なデータ活用に向けたユースケース策定支援」についてご紹介させていただきます。

■プロジェクトの背景

クライアントは日本を代表する大手SI企業に向けた支援となります。
 
昨今、業界内外問わず、企業や組織間で安全にデータを活用する必要性が高まってきました。例えばカーボンニュートラルの文脈では、バリューチェーン横断的にCO2排出量の算出が求められています。しかし、各社の売上情報や取引状況等、競合他社に対し開示したくないデータも含まれるため、安全にデータを活用できる仕組みが必要となります。また、各国・地域で法規制が異なるため、データ活用の場面が、一部の国や地域での利用に限られることが想定されます。その解決策として様々な企業や団体と連携し、相互にデータを活用できる仕組みが必要となり、国内においてもその仕組みづくりが進められるようになりました。
 
同社では、仕組みに備える機能を軸に検討を進めてきましたが、それだけではサービスとしての提供価値が弱く、マネタイズという観点でも実現が難しい状況でした。そこで様々な領域において、課題やニーズに応じたユースケースを幅広に抽出し、その中から有力な案へ絞り込み、実現に必要な機能を検討する、というアプローチに方向転換しました。
 
そして今回、同社への過去のご支援実績や現在進行中の他部門へのご支援実績を評価いただき、データ連携というキーワードの下、実際の活用場面を想定したユースケース案検討のご支援機会をいただきました。
 

■クライアントの課題に対して、どういう想いを感じたか?

率直に感じたこととして、テーマが幅広いため、どこに注力していくかを早期に合意することが重要だと感じました。一般的な考え方として、「効果×実現性」で評価し対象領域を絞っていきますが、業界・ステークホルダーの課題意識やニーズの大きいところ、クライアントや弊社として接点があり実現に向けた検討を進めやすい業界、といった観点でクイックに対象を絞り、検討を進めていくことにしました。
 
一方その中で、いかに早くスクラップアンドビルドを繰り返すことができるか、も重要です。「初期仮説構築⇒調査⇒討議⇒仮説のブラッシュアップ」のサイクルをいかに早く回し、双方で納得感のある内容に仕上げていくことができるか、に注力しました。
 

■RISEのアプローチ

上記で感じた想いも踏まえて、今回のご支援では大きく2つのフェーズで、「①特定領域のユースケースを可能な限り洗い出す」⇒「②洗い出したユースケースに対し、優先順位付けを行い、実現性を高める」という形で支援させて頂きました。
 
最初のフェーズでは、「対象領域の絞り込み⇒ステークホルダー・業界課題分析⇒既存ユースケース例の分析⇒ユースケース策定」の4ステップで実施しました。まず、前述の通り「効果×実現性」を踏まえて3領域に絞り込み、その領域における想定課題・ニーズを整理しました。その後、海外の先進事例等も踏まえ、どういった枠組みでユースケースを策定していくと良いか、クライアントの構想やアセットに合致しやすい部分は何か、という観点で検討を行い、有力なユースケースを数十ケース、1ヶ月という短期間で洗い出しました。
 
次のフェーズでは、「ユースケース優先順位付け⇒ユースケース深堀・具体化⇒ステークホルダーへのヒアリング⇒カスタマージャーニー・機能への落とし込み」の4ステップで実施しました。ユースケースの優先順位付けにおいては、ビジネスモデルの変革に貢献できるもの、実現難易度の高い技術要件が無いもの、を特に優先度高く定義し、絞り込まれたユースケースを優先的に深堀・具体化を行いました。深堀・具体化に際しては、策定したユースケースについて、ビジネスモデルの具体化、想定される活用場面をフェーズごとに分け詳細に描く、さらにはそれら仮説の検証に向け、デスクトップリサーチでのファクト収集や、自治体等のステークホルダーに対しインタビューを行い、内容の確からしさを高めていきました。プロジェクトの背景にもある通り、実際の活用場面を想定した内容に落としていくことが必要なため、最終アウトプットの形としてはカスタマージャーニーのフレームを使いました。 

■何が大変だったか?その時、どのように乗り越えたか?

今回特に大変だった点は、「短期間で様々なテーマについてキャッチアップし続けること」、「アウトプットに対し、週1-2回程度のクライアントとの討議を踏まえて、スピーディーかつ柔軟にブラッシュアップしていくこと」の2点だと思います。
 
1点目は、コンサルタントの醍醐味でもあり難しい点でもありますが、限られた期間の中で、様々な内容について、スピーディーにキャッチアップし、より付加価値の高い内容に仕上げていく必要があります。当たり前な話ではありますが、限られた時間と人的リソースの中で、より付加価値の高い内容に仕上げていくためには、仮説ドリブンでの検討が不可欠です。1から10までキャッチアップしていては当然時間切れになってしまうため、まずは仮説を構築し、その仮説を検証・深化させるために必要な情報をキャッチアップする、改めてこの重要性を実感しました。
2点目は、当社のアプローチならではの、「ハンズオンスタイル」「スコープレス」を体現している点かと思います。クライアントに寄り添った支援により、こちらの独りよがりではない内容をよりスピーディーに提供可能です。加えて、当初の計画は守りつつも、それだけに捉われず、状況を見ながらより適切な形に変えていく、このアプローチを踏むことで、双方で納得感のある内容に仕上げていくことができました。
 

■プロジェクトの成果

今回の成果としては、「過去実績も含めクライアントに知見を提供できたこと」、「具体的な活用場面を想定したユースケース策定、実現に必要な機能整理により、クライアント内での今後の検討の道筋を示せたこと」の2点あるかと思います。
 
1点目については、特に最初のフェーズでは、クライアント側もほぼ何もない状態からスタートしたため、新規事業の検討に必要なアプローチから提示できたこと、加えて各領域での法規制等のファクトを中心に整理・討議を行ったことで、クライアント内での理解も深めることができたと感じています。
 
2点目については、最終アウトプットとして整理した具体的な活用場面、必要な機能を抽象化しパターン化し直したことで、今回のユースケースに限定されることなく、今後はクライアント内でも検討を進めていくことができるよう、道筋を提示できたと感じています。
 
 当社では、Produce Nextの理念のもと、様々な業界・テーマにおける未来を見据えた戦略策定・実行支援を積極的に進めております。当社に少しでも関心を持って頂いた方は、是非お気軽にお声がけいただければと思います!

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