"困難は分割せよ"って話。
基本的に出来事やものごとというのは、いくつかの要素に分割することができます。
一つのものに見えていても、何個かの変数・定数に切り分けることによって、何かを解決したり考えることがより楽にできます。
たとえば486÷54を計算するとき、まずその2つの数を分解してみるとより楽に計算できます。
486は2の倍数だから243×2で、243は3の倍数なので81×3×2。
54は9の倍数なので9×6。
したがって、(81×3×2)÷(9×6)=(81÷9)×(3×2÷6)=9となります。
このように数を分解して考えてみると、より正確に速く計算を行うことができるのです。
自然数を約数に分解することを素因数分解と呼びますが、数以外のものに対してもこの考え方は応用できると思います。
中学生の時の国語の教科書に書いてあったエピソードに「困難なことは分割してひとつひとつ考えよ」という言葉が出てきたことを覚えていますが、これはかなり示唆に富んだ言葉だったんだな、と今になって感じます。
もう一つ例えるならば、
「やせたいけれどやせられない」という問題があるとしましょう。
これを分割して考えてみると、
まず「脂肪を増やさないようにする方法」と「脂肪を減らす方法」の2つの方法を考える必要があることが分かります。
なぜかというと、
「脂肪を減らす方法」が分かっていても「増やさないようにする方法」が分からなければプラスマイナスゼロになってしまうからです。当然、その逆もまた然りです。
よって、
1 そもそも太る根本的な原因とは何なのか?
2 その根本的な原因をどう対処するべきなのか?
3 どうやったら今体についている脂肪を減らせるのか?
以上のように
「目的の阻害要因を探す」
「その阻害要因を解決する」
「今ある問題を解消する」
という3つの要素に分けて考えることで、
まずどれから手を付けるべきなのか優先順位を考えた上で行動を実行することができます。この例の場合は、①「太る根本的な原因とは何なのか?」をまずはじめに考える必要があると思います。
なぜ①からやるべきなのかというと、たとえば③「どうやったら今体についている脂肪を減らせるのか?」を最初に実行しその方法を考えた場合、
その方法が正しくて本当は脂肪が減らせていたとしても、「増やさないようにする」ことは出来ていないので本人には効果があるようには見えなくなってしまいます。
その結果「この方法では痩せない」という間違った結論にたどり着き、その正しいはずの方法を放棄することになってしまうのです。
このように「どういう順番で解決するべきか?」ということも大事な要素であり、
ものごとを分割したうえで考えたからこそ「どういう順番で解決するべきか?」という最初には見えなかった問題を浮き彫りにすることができたのです。
いろいろと書きましたが、
要は、「分ける」ということは「分かる」ということでもあるのです。
「分かる」という言葉にもある通り、
ものごとを分かろうとする上で、分割するのは必要不可欠なものなのだと思います。
何かを考えるとき、ぼくは4つの象限で隔てられたxy平面を使ってみたり、ロジックツリーを使ってみたりします。
「とてもやりたいしやる価値もあること」
「とてもやりたいがやる価値のないこと」
「めんどくさいがやる価値のあること」
「めんどくさくてやる価値もないこと」
みたいな感じで図に落とし込んでみると、問題が整理されてスッキリしませんか?
そのような図を書いてみることも、一種の「分ける」と同じ意味を持っているのかもしれないと思った今日この頃。
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