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日本子ども虐待防止学会 第27回学術集会かながわ大会

熊上先生が企画された「子どもの心身を守るための面会交流〜家庭裁判所の面会交流における当事者の声と海外の法制度から考える」を拝聴しました。

非常に議論が活発な話題であり、離婚後の家庭にとって重要な課題であるため私もかなり関心を持って聞いてきました。

当事者間で合意ができている面会交流であれば子どもの心身の成長のために本当に良いことだという熊上先生の意見に頷きつつも、そうでないケースが子どもに与える影響もまた深刻なものであるとTwitter上の当事者や自分自身の経験からわかっているため注意深く考えていかなければいけないと感じています。

【企画趣旨】父母の離婚後に、子どもが別居親と面会交流することは、父母がそれぞれ子どもの意思やペースを尊重すれば子どもの心身の成長に資する。しかし、婚姻中にDVや子どもへの虐待があるケースの面会交流は、子どもが犠牲になることもある。2017年兵庫県伊丹市では、家庭裁判所の調停で定められた面会交流中に別居親が子どもを殺害し自らも自殺した事例がある。また、子どもが嫌がる面会交流の後、子どもの退行や精神的不調などが見られるケースもある。本シンポジウムでは、子どもにとって安心できる面会交流はどのようにあるべきか、DVや虐待ケースでの面会交流について、イギリスやオーストラリアなどの法制度の実情、日本における家庭裁判所での面会交流の調停を利用している当事者の声、家庭裁判所の面会交流に関する実務の課題について紹介し、子どもの心身を守る面会交流のあり方について議論する。

熊上先生をはじめとした4名の先生方がお話をしてくださり、海外の事情も含めてやはり合意できない場合の面会交流については非常に子どもにマイナスの影響を与えるということがわかり、そして皆様が口を揃えてそのように言われることからとても納得感がありました。

冒頭で感じた通り、父母が揃うことが子どもの資産なのではなく、仲の良い関係性の中で子どもと親の面会交流が行われる場合にだけ効果があるのだという(至極当たり前)ことがわかりホッとしました。


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