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君はペスコベジタリアンを知っているか

■ペスコベジタリアンとは?

「肉を食べない主義の人(いわゆるベジタリアン)のうち、鳥獣の肉は避けるが魚は避けずに食べる、という立場を取る人々を指す語。 植物由来の食品に加えて、乳製品、卵、そして魚介類を食べる対象に含む。」と、Google先生には書かれているが、更に簡略すると「ラーメン(肉の出汁)は食べれるがチャーシュー(肉の固形)は食べない生活」をしている菜食主義者の事だ。別名:ペスカトレアン

あまり知られてはいないが菜食主義の分類は細かく、絶対菜食主義のヴィーガンをはじめ、乳製品は食べるが卵は食べないラクトベジタリアン、乳製品も卵も食べれるラクトオボベジタリアンなどが存在し、一般人より少ない量の肉を食べるセミベジタリアンというスーパー曖昧な分類もある。

ベジタリアンというと「命の重み」など、宗教的思想的なイメージが強いかもしれないが、魚(生きている命)も食べてしまうペスコベジタリアンは国際ベジタリアン連合という、お偉いさん達から正式に認められておらず、スードベジタリアンという非公式な菜食主義に属している。セミベジタリアンも同様だ。※スード(Pseudo)とは偽物、疑似という意味。

しかし、一般的な食事をする常人は、公式なベジタリアンとスードベジタリアンの違いが分からず、菜食主義を公言すると9割の人が苦笑いをする(宗教的な意味合いも込めて)現状、ペスコベジタリアンは公式ベジタリアン界と常人界の狭間で生きるただの健康志向の人達なのだ。肉を食べないことが健康か不健康かはさておき、、、

■ヴィーガンとは?

「肉を食べないって、ヴィーガンなの?」
これがペスコベジタリアン生活をはじめて1番多い質問だ。
クライミングでいうと「速く上まで登った方が勝ちなんでしょ?」という質問によく似ている。

では、ベジタリアンとヴィーガンの違いについて
菜食主義においてヴィーガンは「乳製品・卵、蜂蜜等の動物性食品を一切食べず、食用以外の皮革製品・シルク・ウール、娯楽等の動物使用も排除する。」と定義されている。 
そう、ヴィーガンは動物愛護(動物を人間と同一視しようとする理念に基づき、動物を大切にし、愛そうとする精神)に特化したベジタリアンなのだ。 

筆者の観点からだと、動物愛護に貢献している順にベジタリアンのランクが決まっているように感じる。

卵を食べるオボラクトベジタリアンより卵を食べないラクトベジタリアンの方が動物愛護に貢献しているのでランクが上みたいな?笑
で、公式ベジタリアンと非公式ベジタリアンの決定的な違いが「生きた命」を食うか食わないかだ。ここで一線引かれている。

話が脱線したが「ベジタリアン=ヴィーガン」にはならない。 

ベジタリアンの中で最も動物愛護に特化したのがヴィーガンになる。
陸上スポーツの中に長距離競走があるのと同じで、ベジタリアンというカテゴリーの中にヴィーガンがあるのだ(違う?)

■きっかけ

ここまで読むと「ベジタリアン」「ヴィーガン」「ペスコベジタリアン」の違いが分かって頂けたかと思う。

筆者がペスコベジタリアンを始めた理由は1つ。
自分の手で動物を殺し、捌き、食べてみたいからだ。もしかしたら、少し変わっているのかもしれない。

この考えは、vice japanで鹿を狩る女性のドキュメンタリーを観た時に着想した。猪や鹿を狩るシーンは液晶を通して何度か観たことがあったが、こんな感情になったのは初めてだった。歳か、、、?

他人の殺した動物を食べたくないという感情よりは、獲物を捌けるメンタルがない状態で肉を食べたくないという感情。
こんな精神をなんと言うのかは知らないが、魚は自分で釣って血抜きをして捌けるメンタルと経験があるので、他人が提供している物でも平気に食べれている。 

哺乳類動物を捌くことに関しては未経験なので何とも言えないが、魚を食べて肉を食べない生活に移行している最中、身の丈にあった菜食主義「ペスコベジタリアン」の存在を知った訳だ。

■ベジタリアン生活30日を経過して気づいたこと

我慢できないだろう、考えが変わるだろうと思っていたが、自分の皿やプレートに肉がのっていない限り(与えられた食べ物を残さない精神が強いため)意外と平気で、気づけば1ヶ月経っていた。 

ここからは、1ヶ月間で得たペスコベジタリアンの利点を箇条書きにしていく。

・痩せる
30日間で1キロ〜2キロぐらい痩せた。魚や大豆などたんぱく質を意識した食事を心掛けたので筋力を落とさずに痩せることが出来た。たぶん、一番の要因は揚げ物を食べる回数が減ったからだと思う。

唐揚げ、油淋鶏、アメリカンドッグ、コロッケ、ハムカツ、串カツなど、これらを全て食べなくなった。
それに加えて、この世で太る食材トップ3に入る『加工肉』も食べなくなった。これは三日に一度、アメリカンドッグをレッドブルで流し込んでいた筆者の食生活を大きく変えることに、、、

・健康に興味が湧いてくる
良い方向へ痩せていく実感は、美意識や良質な睡眠などのモチベーションにも繋がった。就寝前にヨーグルトを食べると快腸になるとか、そのヨーグルトと一緒にキウイを食べるとセロトニンが豊富なので眠りが深くなるとか。

・イライラしない
少し盛った、イライラはする。正確には感情的にならなくなる。これは集中力がなく短気で有名な筆者が実際ペスコベジタリアン生活をはじめて感じたことなので間違いない。だろう、、、

調べたら、肉を食べる動物は食物連鎖の頂点にいるため、知らず知らず攻撃的になっているらしい。まわりに毎日イライラしている奴はいないだろうか?大抵、そのような人物は毎日肉を食べていたりする。

・コンビニで肉を使っていない食べ物を探すのがそこそこ楽しい。
揚げ物と同様、基本的にコンビニの食べ物には肉が入っている。カップ麺、中華まん、ホットスナック、おにぎりにも肉が入っている。
その中から、肉が入っていないジャンキー食材を探すのだ。その作業が宝探しみたいで、そこそこ楽しい。最近だとローソンで売っているサバの竜田揚げが美味しかった。

■まとめ・今後の目標

現在、筆者のパソコンは「べ」と入力すと「ベジタリアン」、「ぺ」と入力すると「ペスコベジタリアン」と表記されてしまう。気づかないうちに菜食主義に侵されてしまっているようだ。

とりあえず、1年間取り組んでみようと思う。

■一年後

2020年12月記載
1年間、ペスコベジタリアンをやり抜いた。

率直な感想は、日本では外食が出来ないというストレスが多々あった。
しかも、日本のベジタリアンメニューは肉メニューよりも値段が高いw

先週、ロサンゼルスへ行ってきたが、ベジタリアンメニューの多さ、美味しさに驚いた。そこらのピザ屋、ラーメン屋にもベジタリアンメニューがある。ほんとすごい。これが宗教の力なのか。。。

ストレスを溜めても仕方がないので、とりあえず来年からは通常通りの生活に戻ろうと思う。結局、自分で肉を捌くことはなかった。残念だが機会があればぜひやってみたい。

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